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KAIST、時速46キロで走る「Rapto Robot」開発

恐竜を見本に作った世界で一番早いロボット、最高時速46キロメートル 

  • KAIST、時速46キロで走る「Rapto Robot」開発
「敏捷な略奪者」という意味を持っている恐竜「ヴェロキラプトル(Velociraptor)」。映画『ジュラシックパーク』でドアを開けることを知っているかしこい恐竜として登場して私たちに馴染みのヴェロキラプトルは、時速50~60キロメートルで走って狩りを楽しんだ。これらが獲物をすばやく追うことができたのは、体長と同じくらいの長い尻尾のおかげだ。走りつつ瞬時に方向を定めたり、障害物に出会ってもしっぽでバランスをとって簡単に倒れない。

最近、国内の研究陣がヴェロキラプトルの骨格構造を模倣して、世界で最も早く走るロボットを開発した。KAIST(カイスト)機械工学科のキム・スヒョン教授と同じ科のパク・チョンウォン研究員、イ・ヂニ研究員らによる共同研究陣は、二本足により時速46キロメートルで走ることができる「ラプターロボット(Rapto Robot)」を開発したと9日、明らかにした。ロボットの名前を白亜紀に生きた恐竜のヴェロキラプトルから取ったように、このロボットは恐竜のラプターが持っている特徴を模倣して作られた。二本足で速く走ることができるが、障害物に会ってもバランスを失わない。これはラプターの姿を模倣して搭載した長い尻尾のおかげだ。

パク・チョンウォン研究員は、「猫を模倣した4足ロボットを開発するうちに、二足ロボットととして作ればより敏捷に動くようにできるという考えを持った」とし、「ヴェロキラプトルを思い出して骨格を模倣した」と語る。ラプターロボットは時速46キロメートルの速度で走ることができる。地球で最も速い男であるウサイン・ボルトよりも速い。これは現在まで最速のロボットとして知られている、米国「ボストン・ダイナミクス」のチーターロボットと比較しても時速1~2㎞ほど速い。

イ・ヂニ研究員は「最も大きな違いは、ラプターロボットは障害物があったり、でこぼこした石畳の道でも倒れないこと」とし、「長い尻尾がバランスを維持するように助ける」と説明した。

ラプターロボットの最大の特徴はこのように、速く走っても倒れない安定性だ。研究陣は安定性を高めるために果敢な挑戦を行った。一般的に、ロボットは複雑なアルゴリズムを通じて動く。ロボットの二足は単純に歩くためにのみ使用されるものではなく、バランスが乱れたときにこれを感知し、体に角度をつけて倒れないように支援する機能も備えていなければならない。

研究者は既存の考えを変えて、足は歩き走るためだけに活用できるように単純化した。ロボットが走るときに発生する重心取りは、全的に尻尾だけに任せるのだ。結果は大成功だった。パク・チョンウォン研究員は、「足と尾の任務を徹底して分業化した」とし、「また、足のあちこちに付いている駆動装置を一つに減らし、体重を3キログラムに下げたことも安定性の維持に大きな助けになった」と語った。

研究者陣はラプターロボットが未舗装の道路でも速く動くことができるだけに、道の急峻な山地などでの人命救助に活用したり、軍隊の補給品輸送や偵察用ロボットにも適用できるものと期待している。パク・チョンウォン研究員は、「まだ実験室レベルの研究なので、追加で多くの研究が行われなければならない」としながらも、「安定性が他のロボットに比べて優れたぶん、人間を助けるところに大きな役割をこなせるだろう」と期待した。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-06-09 17:07:35




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