人工血液で輸血を受ける時代に 韓国は人工血小板を近く臨床予定

英国、動物用の開発終了...韓国、チャ病院は血小板を近く臨床に 

  • < 世界各国の人工血液開発内容 >

自動車事故や戦争のような災害・災難現場で、人々が尊い命を失う最も大きな理由の一つは出血多量だ。治療に必要な血液は他の人の体から採取しなければならないので常に不足している。毎年、全世界的に不足する血液量は4500万~9000万リットル。もしも、いつでもどこでも使用可能な「人工血液」が開発されればどうだろうか?保管と輸送が容易で、血液型に関係なく輸血が可能となり、多くの病気から人の命を救うことができるのだ。最近、人工血液の開発に関するいくつかの成果が発表され、このような期待感が一層高まっている。

英国エジンバラ大学の研究チームは最近、「逆分化幹細胞(iPS)」を利用して、人工血液を作る大規模プロジェクトを開始した。研究陣は、すべての血液型に輸血できる「O」型の血液の赤血球からiPSを抽出した後に赤血球を培養する研究に、邦貨で約87億ウォンを注ぎ込んだ。現在は50%程度の培養に成功しており、早ければ5年以内に患者に直接輸血する臨床試験を計画している。

韓国のサムスンソウル病院のキム・デウォン診断検査医学科教授は、「人工血液は輸血による感染リスクもなく、大量生産が可能になれば多くの人々の命を救えるだろう」と語る。

1900年に血液型が発見され、2次世界大戦を経て輸血の必要性が提起されるにしたがって、近代的な輸血の時代が開かれた。しかし不足する血液は、いつも解決しなければならない頭痛の種だった。米国の血液需給の市場規模は年間5兆ウォン、世界的には数十兆ウォン規模になるほどの巨大な商業的潜在性を持っていることも、各国が人工血液の開発に先を争って飛び込む理由だ。1980年代以降、世界の科学者が人工血液の開発に約27億ドル(約2兆7600億ウォン)と推定される研究費を注ぎ込んたが、いまだに人体の血液を代替できる新しい物質は開発されていない。血液が持っている機能があまりにも多様であるため、再現することは容易ではないからだ。

血液が担当している最も重要な機能は、身体のあちこちをめぐって酸素を供給し、細胞が息をできるよう助けるものだ。老廃物を取り除き栄養分を供給することも行うが、酸素運搬が困難だと脳の機能はもちろん、心臓にも問題が生じる。したがって、現在進められている人工血液の開発は、酸素運搬機能を再現することに焦点が当てられている。

しかし、血液中で酸素を運搬する赤血球を人為的に作成したときに毒性が発生し、安定性の問題が提起されてきた。赤血球は体内の鉄分を反復使用して酸素を運ぶが、人工血液はこのような機能が正常に作動せず、老廃物がたまるなどの副作用が発見された。

現在、米国食品医薬品局(FDA)から承認を受けた人工血液は皆無だ。一部の人工血液が限定的な条件下で承認を受け、救急患者のみに使用されているだけだ。1996年、ロシアは酸素運搬能力を持つ化合物を手術中に使用しているが、米国と英国では安全性を理由に承認されなかった。

これを解決するため、新たに浮上している分野は幹細胞を用いた人工血液の開発だ。

現在、米国・日本・韓国などで多くの科学者が、幹細胞を活用して赤血球を作る研究を進めている。韓国のチャバイオテック(CHA Biotech)の米国子会社であるステム・インターナショナル(Stem International)は、iPSを利用した血小板を作ることに成功し、臨床試験を控えている。

キム・デウォン教授は、「多くの研究が良い結果を出しているだけに、10年のうちには目に見える成果が出てくるだろう」と期待した。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-06-18 17:00:38