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原因不明の下痢が…「潰瘍性大腸炎」放置すれば大腸切除まで


  • 原因不明の下痢が…「潰瘍性大腸炎」放置すれば大腸切除まで
  • 定期的な大腸内視鏡検査は、潰瘍性大腸炎の初期診断に役立つ。
    漢陽大学病院消化器内科のイ・ハンラク教授が潰瘍性大腸炎の疑いのある患者に大腸内視鏡検査を実施している。

腹痛と下痢が頻繁で病院を訪れたAさん。腐れた食べ物を食べたわけでもなく、牛乳を消化できないこともないのに、おなかの調子が良くないと訴えた。医師は「大腸内視鏡をしてみよう」とし、検査の結果「潰瘍性大腸炎」の診断が出た。

炎症性腸疾患の一種である潰瘍性大腸炎は、大腸がただれて炎症や潰瘍が生じる疾患である。炎症がひどくなると、腸の粘膜出血までも招いて、激しい腹痛のほかにも血便、嘔吐などをおこす。軟便や下痢が1日に何度も現れて、熱と疲労感も伴う。逆に便秘が生じたり、便をした後に残便感を訴える場合もある。食欲がなくなり、急激な体重減少が起こることもある。この時、炎症や潰瘍は肛門近くの直腸側から先に始まる。

時々、一般の大腸炎と潰瘍性大腸炎の違いを気にする患者もいる。一般の大腸炎と潰瘍性大腸炎の違いは、まさに期間である。一般の大腸炎は、細菌や腐敗した食べ物などが下痢と腹痛を起こし、ほとんど数日内におのずから回復する。潰瘍性大腸炎は違う。症状がおのずから良くならないため、1~2ヶ月が過ぎても好転しないだけでなく、体重も減る。ずっと放置すれば、食べ物を通じた栄養吸収が大変で腸の内部炎症が激しくなり、腸を切除しなければならない場合もある。したがって、異常な症状が続くようであれば早く病院を訪れた方がよい。

潰瘍性大腸炎の正確な原因はまだ明らかになっていない。このような理由で、多くの患者が「まったく理由がわからない」と困惑している場合が多い。専門家達は、「大腸癌のように潰瘍性大腸炎も食習慣が問題でありうる」と推測する。漢陽大学病院消火器内科のイ・ハンラク教授は、「潰瘍性大腸炎は年齢と関係なく様々な年齢帯に現れる。老化よりは、他の腸疾患のように食物摂取により影響を受ける。特に脂が多い肉や小麦粉食品、インスタント食品の摂取など西欧化された食習慣が影響を与えるとみられる」と説明する。

潰瘍性大腸炎の有無を調べるためには、血液検査と大腸X線検査、内視鏡検査を一緒に実施する。治療は比較的簡単で効果も良い。通常、抗炎症薬と副腎皮質ホルモン剤、抗生剤などが処方されるが、患者の状態に応じて注射を打つこともある。病変の炎症が深刻で腸を切除するなどの外科的手術が必要な時もあるが、このような場合は多くない。

薬物を任意で中断すれば、再発の危険は高まる

イ・ハンラク教授は、「1~2週間ぐらい薬を飲んだ後、状態が良くなったと任意に薬を中断すると危険だ」と警告する。実際に薬物に対する負担で勝手に薬をやめる患者が多いが、この場合、再発の危険が非常に高い。

潰瘍性大腸炎の予防法は、特別なものはない。ただ、刺激的な食べ物を避ければ良いという程度である。牛肉や豚肉、揚げた食べ物、インスタント食品など、高カロリーの食べ物は腸の健康に悪影響を及ぼす代表的な食べ物である。喫煙や飲酒も関連がある。最近禁煙したとしても過去に喫煙した経歴があれば、潰瘍性大腸炎の危険が高まるという研究結果が発表された。早期発見のために5年に1度、大腸内視検査をすることもお勧めしている。
  • 毎経ヘルス_キム・スジン記者/ 写真_パク・ジョンヒ記者
  • 入力 2013-01-28 09:27:28




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