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100年ぶりに訪れた太陽の沈黙はなぜ発生したのだろうか?


  • 100年ぶりに訪れた太陽の沈黙はなぜ発生したのだろうか?
  • < 今年1月(左側)には太陽表面で黒点を探すことができるが7月の写真では見られない >

太陽が止まった。100年ぶりに訪れた沈黙だ。昨年と今年は歴史上最も太陽活動が予測された年だった。しかし、予想は外れ、科学者は首をかしげている。偶然にも最近、韓半島には日照りになるほど強い日差しが照りつけて太陽が静かになり激しい梅雨の雨が降り出した。太陽の沈黙はなぜ発生したのだろうか。また太陽が沈黙すれば地球にどんな影響があるだろうか。

2013年と2014年は太陽活動が極大期に達し、歴史上最も強い「太陽風(太陽から吹いてくる風)」が吹いたり、太陽黒点爆発が予想された年だった。太陽の表面には温度が低い「黒点」が存在する。温度が低いと太陽の表面で熱の不均衡が生じて結局、黒点爆発が起きる。太陽の表面で爆発が発生すると、高いエネルギーを持つ粒子が宇宙に放出されるが、これを「太陽暴風(太陽風)」とする。太陽暴風が地球に向かうと地球の磁場が変わって電子装備が誤作動を起こし、通信障害、人工衛星の故障などが発生することがある。

2013~2014年に太陽暴風が多く発生すと予想していた理由は、太陽の磁場が変わる周期(22年)と黒点の変化周期(11年)がかみ合わさる年であるためだ。

国立電波研究員によると、2011年、規模が大きい3段階黒色爆発の回数が10回に過ぎなかったが、2012年11回、2013年14回に徐々に増加した。だが、今年は3段階黒点爆発が上半期だけで3回発生しただけで、しんとした状況が続いている。太陽活動極大期にこのように何も発生していないのは太陽観測を始めて100年で初めてだ。米航空宇宙局が去る18日に撮影した太陽の表面写真を見ても黒点はなかなか見えない。

韓国天文研究院 太陽宇宙環境グループのキム・ヨンハン責任研究員は「思ったよりも太陽活動が静かで、なぜそうなのかに対する気がかりが大きくなっている」と述べた。しかし、熱い太陽が近くに近づくことができないだけでなく、観察するのにも限界があるため、まだなぜこのような減少が発生するのか正確に説明する方法がない。それならば、太陽活動は地球の気候にどのような影響を及ぼすだろうか。大気が膨大するだけでなく、太陽活動に伴う気象変化に対する因果関係を問い詰めるには、スーパーコンピューターシミュレーションが必要なため、多くの研究が行えなかった。最近になって、太陽活動が地球の気候に及ぼす研究が世界各地で始まっている。まだ足踏み段階であるわけだ。

太陽風が吹くと、雲の生成が抑制されたり気圧に影響を与えるという研究はすでに発表されたことがある。宇宙に漂う数多くのエネルギー粒子は絶えず地球に向かう。この粒子が大気に至った時「凝結核(大気中の水蒸気が液体や固体に変わる時、中心となるもの)」に作用して雲が増える。天文研(韓国天文研究院)太陽宇宙環境グループ のクァク・ヨンシル専任研究員は「太陽暴風が発生し、地球に向かってくると、地球の大気に入ってきた粒子が太陽風に押し出されて凝結核の数が減る」とし、「結果的に地球上の雲の量が少なることがある」と説明した。

最近では太陽暴風の速度が韓半島に及ぼす研究結果も出た。クァク専任研究員は太陽暴風速度が韓半島の大気に与える影響を分析した。その結果、太陽暴風が速く地球に吹いた後、36時間後に韓半島指標近く気圧が大きく上昇して落ちる現象が発見された。クァク専任研究員は「太陽活動は気象変化に大きな影響を及ぼすため、注意深く観察して研究していく必要がある」と付け加えた。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者/写真提供=NASA | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-07-24 17:16:10




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