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盤石精密工業、産業用液体注入装置開発…携帯電話製造などに使用

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  • 盤石精密工業、産業用液体注入装置開発…携帯電話製造などに使用
  • < イ・スンハク代表(右)が携帯電話のカメラモジュール製造等に使用される液体注入器を見ている >

スマートフォンの重要な要素として定着したカメラ。この小さなカメラを作るためには各種部品を順番に付けなければならないが、ここだけで合計20回以上の接着工程が必要である。重要な機能であるセンサーはもちろん、赤外線を反射させるIRフィルター、ホルダー、回路基板などの各種部品を一寸の誤差なく完全に接着するためには、エポキシ等の各種接着剤が精密に投入されなければならない。

ここで使用されるのがまさに「液体定量吐出装置(ディスペンサー)」だ。ディスペンサーは注射器の形のノズルを介して接着剤、シリコン、バイオ溶液などの各種液体原料の定量を測定し制御する機器であり、盤石精密工業(代表イ・スンハク)は、この分野の国内トップ圏企業だ。

ナノ単位レベルの微細な測定・制御技術をもとに現在、サムスン電子、LGディスプレー、現代モービスなど国内の大手企業はもちろん、接着剤ロックタイトで有名なグローバル企業ヘンケルなどにも納品している。 イ・スンハク代表는「携帯電話、自動車、ディスプレー、バイオなどディスペンサーを使用する産業は非常に広範囲だ」とし「さらにはチョコレートに細かい文字や装飾を刻んだり、または無縫製靴を作る工程に至るまでディスペンサーを活用する範囲はさらに広くなっている傾向だ」と述べた。

盤石(BanSeok)精密工業は、髪の毛の太さの3分の1程度に細いながらも1000分の1gレベルの微量を投入することができる技術を国内で初めて開発した。

1996年に会社を設立したが代表は、通貨危機に大きな危機を迎えた。投資が切断され資金が底をつき、残ったのはわずか2か月分の運営資金だけだった。このお金を液体吐出用ロボットの開発と展示会参加費に全部つぎ込んだ。展覧会が終わった後、携帯電話の素材を作る某メーカーから納品提案がきた。納品価格は6か月間会社を運営することができる資金だった。以来、会社を安定化させ、日本への輸出の道が開かれ、サムスン電子にも納品する機会をつかんだ。昨年の売上高である100億ウォンのうち約40%は米国、ドイツ、日本など20か国への輸出から得た。

盤石精密工業は最近、ディスペンサー業界にて長い間解決できなかった技術を開発した。既存のディスペンサーは液体を投入した後、ノズル先端と周囲の部分に液体原料が付着して精密作業が難しかったが、ノズルの先端を特殊な形に加工して問題を解決した。

イ代表は「原料を継続して投入しても針に液が付着しないディスペンサーは、これまでに開発されたことがなかった製品だ」と説明した。
  • 毎日経済_キム・ジョンボム記者 / 写真=イ・スンファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-08-19 17:06:25




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