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ETRI、4ヶ国語同時通訳の端末搭載型「ジニートーク」サービス開発

グローバル企業のディープラーニング技術競争 

  • ETRI、4ヶ国語同時通訳の端末搭載型「ジニートーク」サービス開発
△写真=未来創造科学部が1日午前、仁川国際空港で開催された「端末搭載型ジニートーク4カ国語自動通訳デモンストレーションイベント」で、放送人のアッラーさんがジーニートークをデモしている。このアプリは韓国電子通信研究院(ETRI)が開発した。

「ここで広東式料理を食べることができますか?」

スマートフォンに向かって話し終えるやいなや、すぐに中国語に通訳されて音声が流れる。未来創造科学部は1日午前、仁川国際空港で、データ通話なしに自動通訳サービスを利用できる「端末搭載型ジニートーク4カ国語自動通訳サービス」をデモした。

韓国電子通信研究院(ETRI)が開発したこのアプリケーションは、これまで通信ができてこそ利用可能だった通訳システムをスマートフォンに内蔵して、通信網に接続されていなくても自動通訳が可能になった。海外でのデータ料金の負担を減らし、データ通信のできない場所でも利用できる。

186万件のダウンロードが行われるほど多く使用されて、Googleの通訳サービスよりも15%以上性能が先行していると評価されるジニートークの核心技術の一つはディープラーニング(deep learning)だ。ディープラーニングは人間の思考と判断の過程を模倣した人工知能(AI)技術。人間がある情報を受け取ると、巨大なニューロン(神経細胞)ネットワークが稼動して認知・判断するように、コンピュータが自らすすんで認知・推論・判断できるようにする。猫を猫だと教えなくても、コンピュータが猫の外見パターンを自分で把握して猫と区別するという式だ。

この技術をめぐって、グローバル企業間で技術の確保競争が熱く盛り上がっている。音声や画像・動画などをコンピュータが自ら何であるかを把握できれば、音声認識・自動通訳・事物認識などの精度を向上させることができるからだ。特に「モノのインターネット(IoT)」時代が来れば、モノが自ら状況を認知する必要があり、この時にディープラーニング技術が力を発揮することになるという点で注目されている。
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  • < グローバル企業のディープラーニング技術競争 >

ガートナー(Gartner, Inc.)は2014年の注目すべき技術分野のうちのひとつにディープランニングを挙げ、「2017年になるとコンピュータの10%はディープラーニング基盤の学習を行っているだろう」と明らかにした。

実際、Googleの場合はディープラーニング分野の巨頭の一人、ジェフリー・ヒントン トロント大教授を迎え入れ、最近ではディープラーニング・テクノロジー企業「ディープマインド」を4億ドルを超える金額を払って買収した。Facebookは3月、ディープラーニングを適用した「ディープフェース」という顔認識技術を開発した。利用者の顔を認識し、どんな角度から見ても該当の利用者であることを把握する。認識精度は97.25%で、人間の目(97.53%)とほとんど差がないというのが専門家らの分析だ。

国内でもネイバーやダウムが音声検索にディープラーニング技術を適用し、金範洙(キム・ボムス)カカオ議長がディープラーニングのスタートアップ「クルディ」に投資して話題になった。しかし専門家らは、グローバル企業に比べて国内の技術レベルは低いことを指摘する。

ソーシャルコンピューティング研究所のハン・サンギ所長は、「カナダのトロント大が20年間たゆまず研究してきたのとは異なり、国内では90年代に入って学校から人工知能の研究者がほとんど消えた」とし、「ディープラーニング関連の人材がかなり不足している状況」だと語った。

◆用語説明
ディープラーニング(Deep Learning)▷人間の思考と判断の過程を模倣した人工知能(AI)技術。ディープラーニング技術を適用すると、人間がすべての判断基準を決定しなくても、コンピュータが自ら推論・判断できるようになる。音声・画像認識や画像解析などに広く使われる。
  • 毎日経済_ファン・ヂヘ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-09-01 17:25:49




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