韓企業、世界初「放射線治療剤」を開発

宇宙放射線市場を先取り 


「鹿の角から抽出した免疫成分で作られた新薬候補物質EC-18を、世界初の宇宙放射線治療剤として開発中だ」。エンジーケム(Enzychem Lifescience)生命科学ソウル支社で会ったソン・ギヨン代表は、独自に開発した放射線治療候補物質「EC-18」に対する自信がすごかった。

ソン代表は「米国航空宇宙局(NASA)が宇宙飛行環境でEC-18が組織の損傷と炎症の防御剤として効能があるかを検証するエンジーケム生命科学と米アリゾナ州立大学の共同研究を先月、宇宙放射線治療研究課題として最終選定した」とし、「EC-18が世界初の宇宙放射線治療剤になる肥しの役割りを果たすことになるだろう」と明らかにした。ソン代表は「長期間放射線にさらされた宇宙飛行士の命を守るために、米国政府が推進している宇宙放射線予防・治療剤事業にも参加している」と付け加えた。世界で唯一の放射線治療剤の候補物質と技術を持った企業がエンジーケム生命科学だというのが同社側の説明だ。

EC-18は2019年に米国食品医薬品局(FDA)から急性放射線症候群(ARS)適応症2相の承認を受けて、米国国立衛生研究所(NIH)と国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)などとともに臨床を進めている。ソン代表は「来年末までにFDAからEC-18に対する急性放射線症候群の治療薬として許可を受けることができるだろう」と期待した。

エンジーケム生命科学によると、30日以内に実験対象の70%が死亡するほどの放射線をラットに調査した後に、EC-18を投与した集団とそうでない集団間の生存率を比較した結果、投与集団の生存率が12倍高かった。放射線被ばくで全身に発生した炎症が改善される研究結果も、昨年10月に米国の放射線研究学会で発表された。

EC-18は放射線治療剤として承認を受け、市販に入ると莫大な収益を出すだろうというのがソン代表の説明だ。ソン代表は「経路短縮のために北極を経由する航空路の特性上、宇宙放射線にさらされることがあり、コンピュータ断層撮影(CT)から出るガンマ波など、一部の放射線が人体に大きな影響を与えることがあり、放射線予防治療が必要だ」とし、「世界の人々がバイエルが開発したアスピリンを服用しているように、今後はEC-18を服用する日が来るだろう」とした。

宇宙観光商品が出荷される状況までを考慮すれば、宇宙放射線予防・治療剤市場の見通しは明るいという分析だ。エンジーケム生命科学は急性放射線症候群と宇宙放射線予防・治療剤市場は、800億ドル(約80兆ウォン)台に拡大するだろうと診断した。

エンジーケム生命科学は、EC-18をコロナ19の治療薬としても開発している。 EC-18はコロナ19ウイルスの増殖を抑制する抗ウイルス作用と、サイトカインストーム(過剰免疫反応)を防ぐ抗炎症作用を同時に発揮することが確認された。同社は「細胞実験や動物実験で、EC-18がコロナ19ウイルスの増殖をそれぞれ99%と95%以上効果的に抑制し、動物実験でサイトカインストームを抑制したことが確認された」とし、「今月中に国内の臨床第2相を完了することができるだろう」と述べた。
  • 毎日経済 パク・ユンギュン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2021-02-16 16:59:45