A. | 野球、バスケットボール、バレーボールなど一部のスポーツでは左利きが頭角を現わしたりしますが、世の中は左利きに寛大な方ではありません。 ほとんどの文明機器が右利きに合わせられています。 ドアの取っ手、釣り用のリール、鍵穴、やかん、はさみ、腕時計、カメラ、楽器、各種ゲーム機、包丁、服に付いているボタン、スマートフォン、キーボードの配列、各種筆記道具、銃をはじめとする各種武器、ズボンのファスナーまで左利きに不利な時があります。地下鉄に乗りに行くには体をねじる絢爛たる動作でタグにカードを当てることができます。寝ている途中、のどが渇いて左手で冷蔵庫のドアを開けたら、鼻をぶつける危険もあります。 学生時代はノートに筆記する時、面倒でしたが、軍に行ってからは防毒マスクの着用と手榴弾の投げ込みが大変になります。吸収缶が左右両側に二つ付いている新型防毒マスクが出る前は、左利きの軍人は防毒マスクを被って射撃するのに著しく不利でした。手榴弾を投げる前に安全ピンを取り外さなければなりませんが、左手を使う場合は上下逆さまに持って投げなければなりません。事故を憂慮して訓練所の教官たちが左利きは手榴弾投擲訓練から除外させたりするそうです。
それでも最近は左利きに対する差別が無くなって幸いです。 1980年前までは左利きは罪人扱いされました。左手でご飯を食べて左手で字を書くからといって家や学校で罰を受ける場合も多々ありました。目上の人に左手でお酒を注いでは大声で叱られました。 左利きに対する不当な処遇は右利きがはるかに多いという理由、そのためです。 片手に盾、片手に槍や刀を持って戦う時は左側にある心臓を保護するために左手で盾を持つことで右手の使用が多くなり、これが積もって遺伝因子に定着したという説があります。胎児が母親のお腹の中にいる時、左手を母親のお腹に当てて左耳で母親の心臓の鼓動を聞きますが、右手は自由に動くからだという説明もあります。 とにかく世界的には約10%が左利きです。韓国の場合、成人男女のうち左利きの比率が5%程度と調査されましたが、世界平均より比率が低いわけです。生まれながらに生まれたからか、左利きに過酷な世の中は耐え難く歯を食いしばって右利きになろうとしたのかは不明です。 左利きの割合が20代8%、40代6%、60代3%、60歳以上2%と年齢が高いほど落ちていく傾向を見ると左利きに生まれましたが、絶え間ない努力の末、右利きになったと見るべきかもしれません。 同じ調査で左利きの割合が男性は7%である反面、女性は半分にも満たない3%と集計されました。 確かに女性よりは男性の方が左利きが多いことが分かります。これは韓国だけでなく世界的に共通した現象です。 理由は何でしょうか? 左利きの男性が左利きの女性より多い理由を探っていくと、キリスト教の聖書を書き直すことになるかもしれません。性が分化する過程で左利きが決定されると考えるからです。 キリスト教聖書は、神が土を作ってアダムを作った後、アダムが寂しがると眠らせた後、あばら骨を作ってイブを作って贈ったと記述しています。 しかし、人間の性が分化する過程を見ると、これとはまったく逆です。 胎児の原型は女性であり男性ホルモンの影響で男性に変わります。女性が男性から分かれたのではなく、男性が女性から分かれているのです。 胎児を男性に変えるホルモンには、左脳の発育を抑える働きがあるそうです。右脳は左半身の運動と感覚を、左脳は右半身をつかさどります。 男性ホルモンの影響で左脳の発育が抑制されるため、これにつながった右手、右足の発育が遅れ、左利きに生まれる可能性が高くなります。 女性より男性の方が左利きが多い理由が分かったでしょう? もっともらしく見えますが、残念なのはまだ科学的に立証された定説ではないという点です。 |