Q.映画「再審」のモチーフになった事件を教えてください

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A. 喫茶店でコーヒーを配達し「喫茶店のチビ」と呼ばれた15歳のチェ君は、タクシー運転手を刺して逃走する犯人を目撃します。

警察に呼ばれて自分が見た場面を話しましたが、なぜか犯人に追い込まれてしまいます。警察はチェ君を警察署ではなくモーテルに連れて行き電話帳を投げつけ「そこから真犯人を見つけろ」と強要しました。チェ君がどもると頬や後頭部を殴りました。警察署に連行された後、本格的な暴行が始まりました。寝かせないのは基本で警棒で足の裏を殴ったり、腕立て伏せの姿勢をさせたあとに太ももも殴りました。チェ君の母親が警察署を訪れた時も暴行が続いたそうです。

強圧的な捜査に耐えかねたチェ君は、虚偽の供述をしたため、これを基に検察に提出しました。タクシーのどのドアを開けたのか、犯行凶器は何だったのか、どこに捨てたのか、供述が何度も変わりました。また、タクシーのハンドルの窓からチェ君の指紋が発見されず犯行に使われたという包丁からも血痕が検出されなかったですが、検察はこれを無視したまま殺人容疑でチェ君を起訴しました。殺人の疑いで法廷ではチェ君は無実だとして自らの誣告罪を主張しましたが、裁判所はこれを受け入れず15年の刑を宣告しました。

チェ君は抗告しました。法廷弁護人はチェ君を説得します。「罪を白状し減刑しなさい」という弁護人の説得でチェ君は有罪を認め10年の刑を受けることになりました。

これで終わったなら全羅北道(チョルラプクト)益山(イクサン)で2000年に起きたタクシー運転手殺害事件の裏話は続きませんでした。

チェ君は裁判所が宣告した10年を刑務所で満たし満期出所しました。彼を待っていたのは巨額の請求訴訟でした。タクシー運転手に死亡保険金を支給した勤労福祉公団は満期出所のチェ君にお金を返してほしいと求償権を行使しました。

このお金を出す余力が全くなかったチェ君は「私は無罪」と絶叫することになります。
幸いに今回はパク・ジュニョンいう有能な弁護士がチェ君のそばを守りました。

*映画『再審』では俳優のジョンウがイ・ジュニョン弁護士を演じました。

再審を申請して再審開始決定までかかった時間が満2年2か月、検察はその間、再審決定を取り消してほしいという申請をするなど再審妨害工作をしつこく続けました。

そして長い法廷争いの末、チェ君は無罪判決を言い渡されます。検察は異例的に控訴を放棄しました。捜査機関が強圧捜査で濡れ衣を着せたことを自ら認めたわけです。濡れ衣を着せた警察、検事、判事のうち、チェ君に謝罪した人は誰もいません。

考えてみるとチェ君の無念な刑務所生活は再審まですることもありませんでした。

真犯人のキム氏が2003年に捕まり自白までしたからです。真犯人が別にいるという情報を入手した警察は自分たちの過ちがあったことを認めることになりましたが、苦心の末、再捜査に着手し殺人犯のキム氏とキム氏の逃亡を助けたイム氏を逮捕しました。

法医学者の解剖所見、凶器を目撃した市民の証言、そして何よりもキム氏とイム氏の自白が犯人だったことを知らせてくれました。

しかし、なぜか事件を指揮する検察は物証である凶器が見つからなかったとして拘束令状の申請要求を引き続き差し戻しました。担当刑事がゴミ埋立地全体をあさってでも凶器を探すとして押収捜索令状を要求しましたが、それさえも拒否しました。物証がなくて拘束できないという検察が物証を探す努力すらさせなかったのです。

結局、真犯人のキム氏は緊急逮捕期限48時間が過ぎて釈放されました。釈放以後は心身微弱で虚偽の陳述をしたと言いました。キム氏の逃亡を助けたイム氏は良心の呵責を受けたのか自殺で命を絶ちました。

粘り強く再捜査を続けていた群山(グンサン)警察署のファン・サンマン刑事は地区隊に左遷されてしまいました。

チェ君が再審の末、無罪判決を受けた後、真犯人のキム氏が逮捕され15年の刑を宣告されました。

2003年の逮捕当時、まともな捜査と判決が行われていたならチェ君の無念の刑務所生活も早くから終わり、キム氏も刑を終えて満期出所したでしょう。

自分の過ちが経歴に傷がつくのではないかと心配した検事が押しつぶしたことが、事件をこんな深刻な問題へ発展させたのです。2003年の再捜査当時、真犯人を釈放した検事は2018年まで現職に残っていました。
  • Lim, Chul
  • 入力 2021-09-16 00:00:00

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