Q.韓国で出退勤の時間帯に最も混む電車の区間はどこですか?

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A. 現在の話をする前に、少し昔の話をしようと思います。

韓国産の自動車の中で最も売れたものが何であるか知っていますか。ソナタ(Sonata)です。現代自動車の中型セダンです。1985年に初めて発売されましたので、かれこれ30年間売られている、非常に古い車種です。

ソナタにまつわる逸話は結構あります。一時期は「Sonata」のロゴのSが韓国の名門大学であるソウル大学の合格にご利益があると言われて、街を走る車の中に「onata」車が多くなったそうです。Sを盗まれたんですね。

さらに、ソナタという単語が韓国語で「牛でも乗る車(소나 타는 차)」という意味に捉えることができるため、正式名称を「쏘나타」に変えたりもしました。牛が乗る車はありませんが、牛でも乗るような地下鉄や、バスなどの公共交通機関はソウルのあちこちにあります。

ソウルに地下鉄が登場する前の1970年代までは通勤する会社員や登校する生徒がバスに乗ったのですが、まさに戦場を彷彿とさせました。当時はお金を受け取る案内嬢がいたのですが、案内嬢の主な任務の一つには乗客をぎゅうぎゅうと詰め込むことも含まれていました。このような任務は、地下鉄では、いわゆるプッシャーマン(Push -Man)と呼ばれる人が引き継ぐことになります。

当時、混雑が極に達した区間の中には、清凉里~中浪橋の区間も含まれていましたが、江南開発前には清凉里がソウルで3~4番目に該当する繁華街でした。この路線を走るバスに乗るのは簡単なことではなく、息をすることも難しく、ぎゅうぎゅう詰めになった状態で停留所に止まるたびに「清涼里、中浪橋行です!(청량리, 중랑교 가요)」と言って叫ぶ案内嬢の声が、まるで「むしろ死んだ方がましです!(차라리 죽는 게 나요)」と聞こえるほどだったそうです。

乗ることに劣らず、降ることも容易ではなかったのですが、慌てて降りると、カバンやお弁当箱をバスに置き忘れてしまうことも一度や二度ではありませんでした。急いでバスを追いかけて「​​私のカバン、私のカバン 」と叫びながら走ると、たまに窓の外にカバンを投げてくれるありがたい人がいたりもしました。

バスの運転手の運転技量はまさに圧巻でした。立っていられる場所もないような状態で、運転手が曲芸を披露すると、乗客があっちこっちにかたむいて 、上手く居場所を作ることができていたのですから。それでも、さらに多くの人を乗せようとしますから、せっかちな人は見えもしない運転手に向かって悪口を浴びせたりしたものです。

このような満員バスの伝統を継承したのが、チオクチョル(지옥철、地獄鉄)なのですが、悪口を浴びせる相手がいないことは残念極まりないですね。ただし、80年代以降は出勤途中の戦争が日常茶飯事になったため、人々は最初から諦めた状態です。さらに、ソウル、釜山の地下鉄だけ混雑しているのではなく、ニューヨーク、東京、北京などの世界の大都市が、朝と夜に麻疹を患っているいるんですから、ただただ貧しい​​サラリーマンに生まれたのが罪だったと、やり過ごすしかありません。

ソウル地下鉄9号線はかつて江南~汝矣島を行き来する会社員にとって非常に便利な交通手段でした。急行列車が運行し、弾丸タクシーよりも速く行き来するうえ、終点が江南だったため、乗客もあまりおらず、快適でした。ところが、路線の拡張工事が終了し、新たな区間がつながり、ソウルで最も混雑した区間に変わってしまいました。

延長区間が開通した今年の3月、余りの混雑から、ソウル市が出勤専用シャトルバスを運行するからと、地下鉄の代わりにバスに乗ってほしいと市民に切に訴えました。電車の路線を開通しておいて、バスを利用して欲しいと泣きながら訴たえるなんて、まったく面白い話です。9号線のドアがヘルゲート(Hell-gate、地獄の門)と呼ばれるほどですので、ソウル市としてもはっきりとした答えが見つからなかったのでしょう。

それでも9号線は事情が良い方です。9号線が混雑する最大の理由は、このルートを走る地下鉄が4両編成のミニ地下鉄だからという理由ですが、来年には車両が増設されるため、混雑度が改善される余地は十分にあります。

しかし、伝統的に乗客が集まるソウル地下鉄2号線の一部区間と4号線ソウル駅~舎堂駅、果川線の衿井駅~舎堂駅の区間は答えがない状態です。

特に、果川線の衿井駅~舎堂駅区間は普段はすいていて、通勤時間帯にのみ込み合うため、列車の運行をむやみに拡大することも難しい状況です。この区間では、季節に関係なく、冷房機を稼動するそうですが、効果はあまりないそうです。駅間の距離が短い場合は、人が乗り降りする瞬間だけでも余裕ができますが、とても長い時間止まらずに走る区間もあるため、ただひたすら人のにおいをかぎながら、修行するしかありません。

乗換駅での事情はさらに混乱しています。地下鉄の号線別に駅の到着時間が一定であればいくらか事情は良いでしょうが、ややもすると列車の運行時間に少しでも支障が出た場合、2~3回分の降りた人が一つの列車に乗ろうと襲いかかるため​​、プッシャーマンやカットマンを配置しても、人ごみの中に閉じ込められて、自分がどこにいるのかも知るすべが無くなるというものです​​。

地方都市でも通勤時に地下鉄やバスが混雑することは同じです。経済性を考慮すれば、ラッシュアワーに増車運行するために、日中に暇をもてあそぶ車両を増やしたり、運転手を雇うことも難しいというものではありませんか。

非常にまれなことではありますが、人口29万人が住んでいる都市でも家畜輸送を連想する混雑バスが登場したことがあります。2012年、麗水で海洋エキスポが開かれたときのことです。この期間中に訪れる観光客のために市内バス運賃を受け取らなかったところ、無料だからと人々が集まって乗ったため、地獄バスになったそうです。どうしようもありませんね。無料なんですから。
  • Lim, Chul
  • 入力 2015-06-18 09:00:00

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