Q.韓国では若者に報酬を渡さずに仕事をさせる事例が多いのですか?(上)

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A. 昨年、カナダのモントリオールにある韓国総領事館が運営するホームページに妙な公示が掲載された。

行政業務を身につけ、社会経験をしたい人に機会を提供するためにインターンを募集するという内容の告知だ。

まず、英語とフランス語を使いこなせてこそ応募資格が与えられる。業務は文化と広報業務支援と、各種資料を収集してレポートを書くことだ。いわば、ちゃんとした仕事を任せるというものだ。

報酬はどれくらいになるのだろうか…? 報酬はない。ただし交通費はくれるという。つまり、後に就職するときのためのスペック(履歴書に書くためのキャリア)用に機会を提供するから、3か月間無料で働くようにという内容だ。

おそらく、上記の公示を出す前の会議はこのようなものだっただろう。

「休暇シーズンで領事館を訪れたり連絡をしてくる人が増え、人手が足りなくなります」
「何人が必要ですか」
「多ければ多いほどいいですが、少なくとも3~4人は必要です」
「予算がないのだけど、最近、インターンというのがあるじゃないですか。無料で仕事をしようとする学生も多いだろうに、金をもらえなくても働こうという人を見つけてみてはどうですか」

たぶんこのような類の会議を経て、内心では「スペックとして、国の機関で働いていたというのはすごいことではないか?!」と考えて軽い気持ちで公示を掲載したことだろう。

無報酬で働く人々が多くいるため、雇用者がタダ食いをしようとする。企業はもちろん、モントリオールの総領事館をはじめ、国家機関でも、青年たちの情熱ではなく就職や専門技術を身に着けようという焦りを利用しようとする。

ヨルチョンペイ(열정페이、情熱を持った人を無償または低賃金で働かせること)は、現在、韓国社会であまりにも一般的な現象のひとつになってしまった。風邪のように常に発生する。対症療法はあるが、再発を防ぐ完璧な方法はなく、ただ気をつけて生活しなくてはいけないように、ヨルチョンペイに遭わないようにするには、自ら考えて行動しなければならない、社会疾患になってしまった。

生活のために、調子の悪い体を引きずって職場に行って風邪をひくように、就職先を探している青年たちは、わかっていながらも今日もヨルチョンペイのどん底に陥る。

昨年、ある企業の海外事務所でインターンとして働いていた大学生は、当時の経験をこう打ち明けた。

「もちろん、報酬がないという事実は、最初から知っていたことです。募集公告に無給と書かれていましたから。航空券を買い、現地で食べて眠るために必要な滞在費も本人負担でした。それでも海外で働くのだから、外国語も少し身につけて、貴重な経験ができるのではないか、そんな気持ちで応募しました」

ここあたりから、語尾に力がなくなる。彼は自分のお金を出して、他人(企業)のために荷物を詰め、切手を貼って手紙を送り、オフィスの従業員が指示するあらゆる雑用をして帰ってきた。お金を出して奴隷生活をして来たわけだ。

(※この記事は「韓国では若者に報酬を渡さずに仕事をさせる事例が多いのですか?(下)」に続きます。)
  • Lim, Chul
  • 入力 2015-07-01 09:00:00

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