A. | 身体の健康な韓国男子であれば、時が来れば軍隊に行くことになるため、みんな事前に情報を集めようとします。大人や先輩たちは冒険談を話すように意気揚々と「俺が軍隊にいたときにはだな~」とあれこれ話を広げますが、時にはない話をでっちあげたりもします。その中に、都市伝説のひとつやふたつが割り込んだりもします。 今日はそんな話を聞かせてあげましょう。本格的に軍隊での都市伝説を取り上げする前に、以前、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領時代に核爆弾を開発しようとする試みがあったという事実はご存知でしょうか。韓国では、彼が核爆弾を開発しようとしたため、米国CIAの工作により殺されたと信じている人がまだかなり存在します。そして密かに独自に開発した核兵器を江原道の五台山に隠しているという都市伝説も存在します。 また、スパイが運営するブロガーに関する都市伝説も絶えず話題になります。韓国と北朝鮮が対峙している状況ですから、南で北の工作員がスパイ活動をしている可能性があり、彼らが民心を悪化させたり、または北からの指令を受けて指示された内容を報告するために運営しているブログがあるという話は、それらしく聞こえるものです。インターネットを開くだけでいいのですから、布団の中で短波ラジオを聞いて乱数表を使って復号化するよりもはるかに便利です。 そのため、韓国のネットユーザーの中にはスパイブロガーを捕まえようと、血眼になっている人もいるようです。そして、ついに、2010年の西海岸沖の延坪島で北朝鮮の砲撃があった後、スパイのブログを発見したという言葉が飛び交いました。 あるネットユーザーが怪しいブログを発見した後、投稿された文を日本語に翻訳したところ、きれいに中国語で書かれた文章に変換されたというです。ネットユーザーの捜査隊の活躍によりブログ運営者の個人情報もわかりました。 また他のネットユーザーは、中国語に変換された文章を翻訳したところ、延坪島砲撃の結果を報告する内容だったと主張しました。これにより、インターネットが騒々しくなりました。 該当のブログはもちろん、文章を解析した人のコンピュータまでもハッキングされる事件が起き、数日後、ブログのすべての文章が消され、次のような文章が上がってきました。 「私も暇人だけど お前らも相当な暇人だな。チッチッ」 実際には、プログラムを開発するためにハングルと数字をランダムに組み合わせて投稿したものだったそうです。そして、虚偽の事実を流布すると、刑務所に行くぞという警告も忘れてませんでした。 この件はともかく、どこかにはきっとスパイブロガーが存在していると確信しているネットユーザーたちは今でも怪しいブログを内偵していることでしょう。 ▶ 乾パンには精力を減退させるこんぺいとうが入っている? 韓国の軍隊では、兵士たちにおやつ用として乾パンを支給します。乾パンは戦闘食糧となったりもします。軍時代を忘れられないおじさんを狙って軍隊で支給しているものと似たような包装デザインにした「思い出の乾パン」という商品もあります。 とにかく、この乾パンと関連した噂が結構出回ります。食べ物がなくて乾パンだけをお腹いっぱいに食べた後、のどが渇いて水を飲んだところ、お腹が破裂して死んだという話も伝えられています。本当にそのようなことが起こるのかどうか、KBSで実験までしたくらいです。この実験により乾パンをたくさん食べると吐き、病院に運ばれる可能性があるという事実は確認されました。 乾パンと関連して、兵士たちが最も恐れている話は、精力減退剤が入っているという話です。なぜか朝、勃起しないという話です。 「軍に来る前はこうじゃなかったのに、俺の体、どこが変なのかな…?」 そして、犯人として指名されたのが乾パンの中に入っていたこんぺいとうでした。 実際、公式席上で韓国の国防部長官に「軍人の精力を抑えるために、こんぺいとうを入れたのか?」という質問が行われました。長官は、自分も軍にいるときにそのような噂を聞いたが、まだ確認したことはないと述べました。 今はこんぺいとうではなく、他の食品が疑われています。男性ばかりの集団で、厳しい訓練を終えた状態で勃起するほうがむしろ異常だというのに、血気盛んな若者が「俺の体がなぜこんなことに」と疑いはじめたら、すべての食品が疑わしく見えるのは当たり前のことでしょうから、精力減退に関する都市伝説は、おそらく終わることなく代を継いでいくことでしょう。 ▶ 石鹸をちょっと拾って(Pick up the soup) 軍隊だけでなく、刑務所など、オスだけがあふれているところでは例外なく登場する伝説級の噂です。まあ内容は簡単です。一緒にシャワーを浴びていて、床に落ちている石鹸を拾ってほしいと言われて、腰を曲げた瞬間に強姦されるという話です。 これは米国の刑務所を背景に出てきた話ですが、韓国軍所属で在韓米軍と一緒に働いているKATUSAで、実際に黒人兵士と一緒にシャワーをしていたところ、このような目にあったという話も出ました。ルームメイトと一緒にシャワーをすることが「恋人になってもいい」と事前承諾したも同然だと見られるとの説明も添えられます。
伝え聞いた話では、こんな事例があったそうです。自分のお金で石鹸を買って使っていた兵士が石鹸を落として、石鹸を拾ってくれと言ったところ、石鹸の近くにいた同期の人が「変な真似するんじゃないぞ」とくすくすと笑われたそうです。 |