A. | まず、表を一つ見て見ましょう。 韓国人は簡単にわかる内容ですが、ほとんどソウルの近くの京畿道の都市です。安山(アンサン)、始興(シフン)、抱川(ポチョン)、華城(ファソン)、安城(アンソン)など、10都市がこれに該当します。牙山(アサン)は、京畿道と同じくらいの忠南の都市ですが、東南アジア出身の労働者が軽工業製品を作る工場の労働者が多いという点はほぼ同じです。 外国人が全体の住民の66%、1万6352人にもなる巨済(コジェ)市はちょっと事情が違います。巨済はヨーロッパとオーストラリアから来たエンジニアなどのホワイトカラーがほとんどです。他の都市の外国人が低賃金労働者だとすれば、巨済の外国人は地元の韓国人よりも収入も良く、生活水準もはるかに高いです。 韓国に外国人が珍しかったとき、ソウルに住んでいる外国人は、ほとんどが高級住宅地域に住んでいる憧れの対象でしたが、今では巨済がそれの記憶を思い出させます。 なぜ5%を超える都市を紹介したのか疑問に思いますか。一般的に外国人の割合が住民の5%を超えると、多文化社会に進入したと考えるからです。 この統計をとる当時、韓国に住む外国人は174万1919人と、全人口の3.4%でした。 5%には及ばないものの、全国平均値を超えて多文化社会への進入を目前にした都市も19カ所になります。代表的な都市が「第2の梨泰院」というストリートを持つ慶尚南道の金海(キメ)市です。金海の外国人の割合は4.4%です。 ところがです。厳密に言えば、この分類はあまり穏当ではありません。ソウルや釜山などの大都市は、さらにその中を区切って見てこそ正しいでしょう。人口が50万人にもならない都市と1000万人を超えるソウルを直接比較することはできません。 ソウルなどの大都市を分けて、全国234の市・郡・区を比較するのが適切でしょう。あるいは、さらに細分して邑・面・洞単位で見てみるのが適しているかもしれません。そうしてこそ、集まって暮らしている姿がはっきりと現れるでしょうからね。 ソウルの場合、外国人の割合は4.5%ですが、永登浦(ヨンドゥンポ)、衿川(クムチョン)、九老(クロ)など3つの区で10%を超えています。ソウルの中心である鐘路区(チョンログ)(8.1%)と中区(チュング)(9.9%)もかなり高いレベルです。 永登浦区の外国人の割合は17.5%に達するのですが、これを洞で分割してみると、非常に驚くべき結果が出ます。表を見たらすぐに実感が沸くことでしょう。次に紹介する表は、行政自治部の資料に出てきた全国邑・面・洞の外国人住民の現状の一部です。 永登浦区の大林2洞に住む外国人のうち、労働者が6,204人と最も多く、外国国籍の同胞(中国朝鮮族)が4,080人ぐらいになります。その他の外国人として分類された住民も3,141人になるのですが、どんな外国人がその他になるのかは筆者もよくわかりません。結婚移民者(509人)と留学生(60人)は、それほど多い方ではありません。 大林洞の周辺は外国人労働者が集まって暮らす所というより、外国人の町と言えます。外国人の割合が住民の50%を超える邑・面・洞は、この他にソウル市九老区の加里峰(カリボン)洞、京畿道安山市の元谷(ウォンゴク)洞、始興市の正往(チョンワン)洞、水原(スウォン)市の細柳(セリュ)洞、慶尚南道金海市の酒村(チュチョン)面などです。 ※この記事は「韓国で外国人居住者の割合が最も高い地域はどこですか?(2)」へ続きます。 |