Q.韓国国防部で運営していた芸能兵士はなぜ廃止されたのでしょうか。

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A. 「私たちが一般人だとでも思っているのか!」

いつだったかテレビを見ているときに、偶然聞いた中堅芸人の言葉です。正確にこのように言ったのか覚えていませんが、芸能人と一般人を区別するという意味であることは明らかです。

一般人とは違う芸能人という自負心が濃く表れた言い方です。ここでの一般人とは誰でしょうか。財閥や、大企業の社長や役員、広告主、広告モデルを選ぶ権利を持っていたり、芸能人を勝手気ままに操れる広報責任者、ジャーナリスト、判事・検事、弁護士、医師、歯科医師、漢方医、政治家ではないでしょう。高級公務員も、彼らが呼ぶ一般人の中に含まれる気はしません。

いろいろな人を切り離すと、最終的にはお金も力もない庶民ということになります。結局この言葉は「私たちのことを庶民だと思っているのか」に言い変えても、大きく意味は変わらないことでしょう。

芸能人は一般庶民に比べれば確かに優遇を受けます。飲食店に行けばおかずが一つでも多く出て来るでしょうし、映画館や野球場の予約も容易なことでしょう。大人気でチケット入手が困難なオペラやコンサートでも簡単にチケットを入手することができるかもしれません。

このような小さな特恵が積もり積もって、上記の言葉を何の考えもなしに発言した芸人のように、知らず知らずのうちに特権意識が身についた芸能人がたまにいるようです。有権者を無視する政治家のように、人気の基盤であるファンを見下す悪い癖もあることでしょう。

軍に対する広報と将兵の慰問を目的として作られた芸能兵士が廃止された理由は、芸能人たちの特権意識のせいでした。

神聖な国防の義務を果たすために入隊した軍でさえ特権層であるかのように振舞う芸能人の姿を、軍人と軍人の家族が見ていられなかったのです。

国防広​​報院の広報支援隊に籍を置いていた芸能兵士たちに対する苦情が出始めたのは2011年からです。もちろん、その前から芸能兵士の必要性に対する是非は、着実に提起されていました。前方部隊に勤務する将兵たちが男性の芸能兵士ではなく、ガールズグループが来るのを心待ちにしているという点も一役買ったことでしょう。

とにかく、2011年末、芸能兵士出身のBOOM(イ・ミンホ)が服務中に休暇をなんと150日も使っていたという報道がされて、世論が騒がしくなり始めました。150日であれば、服務期間のほぼ4分の1に相当します。公益勤務要員が服務期間2年間に休むことのできる、週末104日に年次休暇30日を合わせた日より多いのですから、通勤していることを除けば公益勤務要員よりも多くの休暇を楽しんだわけです。

騒がしくなった世論が静かになってから1年後の2013年1月、今度はキム・テヒの恋人ピ(RAIN / チョン・ジフン)が問題になりました。キム・テヒとの熱愛説が膨らみ「いくら芸能兵士でもあまりにも頻繁に会っていたのではないか」という疑問が提起されました。

疑惑が大きくなってメディアが調査した結果、ピは週末に外出しており、クリスマスの頃には4泊5日の休暇も取っていたという事実が明らかになりました。さらに、一般将兵たちは所持できない携帯電話さえ持ち込んで自由に使っていたという事実も明らかになり、「芸能兵士=特恵」という認識が既成事実化されてしまいました。

将兵たちの士気高揚を目的として設置された芸能兵士が、反対に将兵の士気を下げてしまうという結果になったのです。

事態はここで終わりませんでした。済州島で開かれた軍の広報イベントに出席した芸能兵士たちが行事を終えた後、一泊の宿泊料が60万ウォンもするホテルのスイートルームに滞在したという事実が明らかになったのです。現役軍人は、勤務時に近所のモーテルで寝ることすら不可能なのに、スイートルームでルームサービスを楽しんだなんて、世論の袋叩きに当たってもいい訳の出来ない状態になりました。

芸能兵士の存廃問題に終止符を打った芸能人は歌手SE7EN(チェ・ドンウク)とサンチュ(イ・サンチョル)です。2013年6月、SBSがピの事件以来、芸能兵士たちの服務実態を取材していた中で、慰問公演を終えた芸能兵士たちが、公演後に軍部隊ではなく、繁華街のモーテルに滞在して夜遅くまでパーティーをし、携帯電話も自由に使って、このうちの一部は深夜にマッサージ店に出入りしたことが、カメラに撮られてしまいました。

マッサージ店で現金で17万ウォンを支給した事実も確認されたのですが、追跡取材をしていた放送局の取材陣を暴行して、カメラを壊す事件まで起こしてしまったのです。

波紋が広がると、国防広報院側は「該当の兵士たちが膝と肩が痛くてマッサージを受けに行った」と説明しましたが、事態は収拾するどころか火にガソリンを注ぐ格好になってしまいました。さらに、この事件が起きる直前に脳腫瘍にかかった兵士が治療をしっかりと受けることができずに死亡しており、あまりにも対照的に映ったのです。

勤務期間中にマッサージ店だなんて、彼らに適用される罪状は軍務離脱に飲酒、民間人暴行、器物破損、携帯電話の使用、私服着用、売春の疑い(未遂に終わったが)などでした。一般現役兵であれば、とっくに軍事裁判にかけられて、いくら運が良くても営倉に閉じ込められていたことでしょう。

最終的には国防部が芸能兵士服務に対する監査に着手し、監査結果を発表して芸能兵士も廃止する方向で結論が出ました。芸能兵士15人のうち8人が懲戒を受けました。

芸能兵士が廃止された理由を挙げてみましたが、何とも残念です。他の将兵が苦労している中、自分たちはとても楽に過ごしているという申し訳ない気持ちを少しでも持っていたとしたらと、残念な気持ちになります。一般人とは違うという特権意識が、最終的に自分たちの生活を台無しにしてしまいました。除隊した後も芸能兵士として勤務した経歴がトゲとなって彼ら自身を刺しているので、今では特権意識を少しは手放したかもしれまん。

参考までに国防部が運営していた芸能兵士は廃止されましたが、海軍の広報団でも芸能兵は抜粋しています。今年、選ばれた海軍芸能兵は、ドラム、サックス、マジック、歌手、ケンガリ、ソコ(小鼓)、太鼓の演奏者各1人ずつだそうです。
  • Lim, Chul
  • 入力 2016-02-15 00:00:00

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