Q.韓国ドラマには主人公が交通事故に遭ったり記憶喪失症になったり、あるいは出生の秘密などの状況設定が多いようです。何か理由でも?

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A. 日本ではTVドラマを見る人がどのような年齢層なのかよく分かりませんが、韓国では主婦が主な視聴者なんですよ。どういうことかと言うと、ドラマを製作するときに、いったん主婦視聴者の嗜好や目線に合わせなければならないという意味です。

主婦たちの関心事はなんでしょうか?子供を育てることや市場で買い物をして食事を準備すること、夫が仕事で出世してお金をたくさん稼ぎ、財テクをうまくやって大きな家に引っ越していくことをまず挙げることができます。そのほかにも、主婦たちは思ったよりもこまかいことに関心が本当に多いです。男たちとは違ってほとんど自宅で時間を過ごすせいか、どうしても隣の人ともあれこれ話を交わすでしょう。ソウルはアパート生活が一般的になって、近所の人とのつきあいが途切れたとはいえ、主婦たちはそれでも隣の家と話を交わして過ごします。自然に隣の主人はどんな人かも気になるし、そんなわけで駐車場の車にひっかき傷ができただけでも近所のうわさになりますね。

そうするうちに誰かが離婚をしたか浮気したり、はげしく夫婦喧嘩する場面が目撃されたりすると、あらゆる憶測が横行しがちです。出生の秘密とは、けっきょく不倫の種という意味ではないですか?他人の話が好きな人にとっては関心を引く話の種でしょう。主婦たちは燐家の話を聞いたり、こんなドラマを見たりするわけですね。ドラマの編成時間に応じて、平日の午前に放映される「朝のドラマ」というのがありますが、夫と妻がともに浮気風を吹かせるストーリーも少なからず出てきます。おばさんたちはドラマが変わり映えしないと悪口を言いながらもきちんきちんと見て、燐家の女性とドラマ談義で暇な時間を過ごします。

主婦の視聴者を狙ったという理由の他にもう一つ加えるならば、韓国ドラマの製作環境も少し影響を及ぼしています。韓国は米国とは異なり、シーズン制を採用していません。実験的にシーズン制ドラマを製作したことがありますが、うまく定着しませんでしたし、今まで初回から最後までストーリーが続く連続ドラマの形態をとっています。こういうことから、韓国ドラマは一人の作家の主導の下で製作されます。

「視聴率が保証される」という有名なドラマ作家は、自分が書くドラマにかぎって絶対的な権力を行使します。もちろん、作家が受け取るお金もすばらしいですね。人気作家は一本当たり5000万ウォンを超える金を受け取るとか言いますから、すごいですよね。ドラマ製作費が多くても一本当たり3億ウォンほどですから、その6分の1を超えるという計算になります。ここから男・女主人公に相当額のギャラをわたすと、後に残るお金があまりありません。これだからスケールの大きなドラマを作ることが難しく、自然に伏線を敷いた話でストーリーを組むしかなくなります。ところで、主婦層を対象にした伏線と言うのはバレバレでしょう?成功への熱望、知ってみると恋人が異母兄妹だったという式の出生の秘密、三角関係、男だと思ったら女だった…。こんな式のストーリーになるしかないですよね。

ストーリーがバレバレ構造に流れて行くので、若い視聴者は韓国ドラマの代わりにアメリカドラマに関心を寄せ、ドラマ製作者はますます主婦層に没頭するという悪循環が続くようで、せつなくもありますね。

Tip:話が出たついでに、韓国ドラマのうちで出生の秘密や記憶喪失を素材にしたドラマがどの程度作られたのか調べてみましたが、なるほど結構ありますね。韓国のすべてのドラマを渉猟することはできないので、ランダムに50本程度を取り出して素材を分析してみました。50件のうち、素材に出生の秘密を扱ったドラマが14本になり、記憶喪失を素材にしたドラマは4本ほどです。記憶喪失ではなく、出生の秘密が圧倒的ですね。日本でペ・ヨンジュンを刻印させたドラマ「冬のソナタ」も出生の秘密を含んでいて、韓国で最近放映終了した人気ドラマ「王(ワン)家の家族たち」にも出生の秘密が隠れていますね。
  • Lim, Chul
  • 入力 2014-05-13 12:00:00

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