トップ > コラム > FOCUS > 世界知識フォーラムのスピーカー「安倍ノミックス設計」浜田のアドバイス
「安倍ノミックスの設計者」として有名な浜田宏一エール大学名誉教授は、グローバル通貨戦争と関連して、「日本の半導体企業エルピーダが破産したのはウォン安（円高）のためだった」とし、「同じことが韓国でも起こりうる」と警告した。エルピーダが世界の半導体市場で、サムスン電子との競争で技術力に差をつけられたことに続き価格競争力でも押されて倒産したように、韓国企業も危険にさらされることがあるという指摘だ。
浜田教授は去る21日、東京・六本木の国際文化会館で毎日経済新聞とのインタビューに応じ、「最近の円安の影響で韓国の自動車・化学など、輸出中心の経済が打撃を受けることがありうる」とし、「（量的緩和を実施している日銀総裁のように）韓国銀行総裁もウォン高（円安）を止める方法がある」と強調した。浜田教授は「景気回復の最初の金融政策」として「韓国銀行は金利をもっと下げて、円安に積極的に対応しなければならない」と注文した。
▶ 安倍ノミックスの成績表は「ABE」
浜田教授は来月14日、ソウルの新羅ホテルで開幕する第15回世界知識フォーラムで安倍ノミックスの展望を出す。
対ドルで円は最近一ヶ月間に6円ほども落ちて、世界金融危機以降、6年ぶりに最も低い108円台まで墜落した。100円当たりウォンも950ウォン台に上昇した。年間本源通貨を60兆~70兆円増やす量的緩和を進めている日本銀行は、近いうちに追加の量的緩和を断行するとの見通しが出てきて円安をあおっている。
浜田教授は、「（世界金融危機を招いた）リーマンブラザーズ事態以後、韓国のウォン安で輸出中心の韓国企業は大きなメリットを得たが、日本は打撃を受けた」とし、「日本の最近の円安政策は、すでに韓国が先に導入た措置」だと説明した。
安倍ノミックスの評価と関連して浜田教授は、「安倍ノミックスに単位を与えるなら、冗談で‘ABE’だと話したりする」と語る。浜田教授は、「通貨政策はA、財政政策はB」だとし、「構造改革はよくしようと努力しているが、難しい面があるという点でFよりも少し良いE」と付け加えた。
浜田教授は「安倍首相以前の保守的な通貨政策で総需要が消え、安倍ノミックスの最初の矢、通貨政策が重要だった」とし、「期待以上の通貨政策が出て、いまや総需要が総供給を超えて国内総生産（GDP）ギャップもほぼゼロに近づいた」と評価した。
浜田教授は続けて、「日本の潜在成長率は1％未満」とし、「生産性を上げることができなければ、長期的な視点での成長見通しは楽観的ではない。これから日本経済は‘構造改革’に政策の中心（Pivot）を変えなければならない時」と強調した。
安倍ノミックスの第三の矢、構造改革と関連して浜田教授は「日本の高齢化問題が深刻なだけに、社会問題を引き起こす可能性があるが移民政策が重要だ」と語る。教授はまた、「昨年、経団連で開かれた会議に出席したことがあるが、50~60人の参加者のうちで女性が一人もいなかった」とし、「社会で活躍する女性人材を育てることも必要だ」と強調した。なお、環太平洋パートナーシップ協定（TPP）と労働市場の規制緩和も挙げた。
浜田教授はしかし、構造改革の中で最も重要なのは「法人税の大胆な引き下げ」と断言した。教授は、「日本の法人税（実効税率34.62％）は韓国やイギリスよりもはるかに高い」とし、「1~2％ポイントではなく、韓国と英国のレベルでなければならない」と語る。また「法人税を下げると海外に去っていた日本企業が帰ってきて、外国人投資も増えるだろう」と予想した。
日本政府は去る4月に消費税を8％に引き上げたのに続き、来年10月には10％に追加引き上げるかを年末までに決定しなければならない。これに対して浜田教授は、「情報が不足して、いま話をするのはむつかしい」とし、「12月の経済指標を見て最終決定する必要があるだろう」と線を引いた。
浜田教授は、しかし「景気が良ければ引き上げを決定しても良いが、指標が良くなければ消費税引き上げはやめるのがいい」とし、「重要なことは、法人税の引き下げにもっと神経を使わなければならないという点だ」と強調した。
「250％に達する日本政府の負債比率がさらに悪化するのではないか」という反問に、浜田教授は「日本の債務比率はかなり誇張されている」と断言した。
浜田教授は、「法人税を下げても景気が浮揚すると税収が増える‘法人税パラドックス’があり、日本の現在の世代は次の世代まで十分な海外資産も保有している」とし、「日本の財務相が宣伝戦をうまくこなし、国際機関と各国を洗脳している」と説明した。
世界知識フォーラムのスピーカー「安倍ノミックス設計」浜田のアドバイス
韓銀、円高で滅びたエルピーダの教訓活かし、金利を下げて円安対応を
< 浜田宏一エール大学名誉教授 >
浜田教授は去る21日、東京・六本木の国際文化会館で毎日経済新聞とのインタビューに応じ、「最近の円安の影響で韓国の自動車・化学など、輸出中心の経済が打撃を受けることがありうる」とし、「（量的緩和を実施している日銀総裁のように）韓国銀行総裁もウォン高（円安）を止める方法がある」と強調した。浜田教授は「景気回復の最初の金融政策」として「韓国銀行は金利をもっと下げて、円安に積極的に対応しなければならない」と注文した。
▶ 安倍ノミックスの成績表は「ABE」
浜田教授は来月14日、ソウルの新羅ホテルで開幕する第15回世界知識フォーラムで安倍ノミックスの展望を出す。
対ドルで円は最近一ヶ月間に6円ほども落ちて、世界金融危機以降、6年ぶりに最も低い108円台まで墜落した。100円当たりウォンも950ウォン台に上昇した。年間本源通貨を60兆~70兆円増やす量的緩和を進めている日本銀行は、近いうちに追加の量的緩和を断行するとの見通しが出てきて円安をあおっている。
浜田教授は、「（世界金融危機を招いた）リーマンブラザーズ事態以後、韓国のウォン安で輸出中心の韓国企業は大きなメリットを得たが、日本は打撃を受けた」とし、「日本の最近の円安政策は、すでに韓国が先に導入た措置」だと説明した。
安倍ノミックスの評価と関連して浜田教授は、「安倍ノミックスに単位を与えるなら、冗談で‘ABE’だと話したりする」と語る。浜田教授は、「通貨政策はA、財政政策はB」だとし、「構造改革はよくしようと努力しているが、難しい面があるという点でFよりも少し良いE」と付け加えた。
浜田教授は「安倍首相以前の保守的な通貨政策で総需要が消え、安倍ノミックスの最初の矢、通貨政策が重要だった」とし、「期待以上の通貨政策が出て、いまや総需要が総供給を超えて国内総生産（GDP）ギャップもほぼゼロに近づいた」と評価した。
浜田教授は続けて、「日本の潜在成長率は1％未満」とし、「生産性を上げることができなければ、長期的な視点での成長見通しは楽観的ではない。これから日本経済は‘構造改革’に政策の中心（Pivot）を変えなければならない時」と強調した。
安倍ノミックスの第三の矢、構造改革と関連して浜田教授は「日本の高齢化問題が深刻なだけに、社会問題を引き起こす可能性があるが移民政策が重要だ」と語る。教授はまた、「昨年、経団連で開かれた会議に出席したことがあるが、50~60人の参加者のうちで女性が一人もいなかった」とし、「社会で活躍する女性人材を育てることも必要だ」と強調した。なお、環太平洋パートナーシップ協定（TPP）と労働市場の規制緩和も挙げた。
浜田教授はしかし、構造改革の中で最も重要なのは「法人税の大胆な引き下げ」と断言した。教授は、「日本の法人税（実効税率34.62％）は韓国やイギリスよりもはるかに高い」とし、「1~2％ポイントではなく、韓国と英国のレベルでなければならない」と語る。また「法人税を下げると海外に去っていた日本企業が帰ってきて、外国人投資も増えるだろう」と予想した。
日本政府は去る4月に消費税を8％に引き上げたのに続き、来年10月には10％に追加引き上げるかを年末までに決定しなければならない。これに対して浜田教授は、「情報が不足して、いま話をするのはむつかしい」とし、「12月の経済指標を見て最終決定する必要があるだろう」と線を引いた。
浜田教授は、しかし「景気が良ければ引き上げを決定しても良いが、指標が良くなければ消費税引き上げはやめるのがいい」とし、「重要なことは、法人税の引き下げにもっと神経を使わなければならないという点だ」と強調した。
「250％に達する日本政府の負債比率がさらに悪化するのではないか」という反問に、浜田教授は「日本の債務比率はかなり誇張されている」と断言した。
浜田教授は、「法人税を下げても景気が浮揚すると税収が増える‘法人税パラドックス’があり、日本の現在の世代は次の世代まで十分な海外資産も保有している」とし、「日本の財務相が宣伝戦をうまくこなし、国際機関と各国を洗脳している」と説明した。
- 毎日経済_東京＝ファン・ヒョンギュ特派員 | (C) mk.co.kr
- 入力 2014-09-23 17:33:45
