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韓国オンラインニュース事情…ポータルのみ利用する韓国人


  • 韓国オンラインニュース事情…ポータルのみ利用する韓国人

韓国人はオンラインニュースを見るときにポータルサイト(検索エンジンとニュース収集サイト)を利用するケースが他の国よりもかなり多いことが分かった。この一方で、報道機関独自のアプリケーション(アプリ)とウェブサイトを通じてニュースを読む割合は非常に低いことが分かった。専門家らは「ポータルニュースは軽重を判断することは難しく、社会現象の脈絡を探ることも難しい」と懸念する。

25日のロイタージャーナリズム研究所によると、韓国人がオンラインニュースの利用時にポータルサイトを通す割合は72%だった。英国オックスフォード大学付設ロイタージャーナリズム研究所は46カ国を対象に、今年の1月13日から2月9日の間のニュース利用調査を実施した。 9万2372人を対象にしており、このうち韓国人は2006人だった。

ロイタージャーナリズム研究所は、今回の調査で「この1週間の経験に照らしてみると、オンラインニュースを利用する主な経路は何だったか」と尋ねたところ、46カ国の回答者全体のうちでポータルサイトを利用すると回答した割合は33%だった。韓国のポータルサイト利用率はこのような平均値を2倍以上も上回るもので、調査対象の中で最も高い数値だ。

2位の日本(69%)が韓国と似たような数値を示し、3位の台湾(56%)から大幅に差がひらいた。米国(30%)、ドイツ(33%)、イギリス(19%)、スウェーデン(20%)などのメディア先進国では、概してポータルサイトの利用率は非常に低かった。

一方、報道機関のアプリとウェブサイトを利用する割合は、韓国が5%で46カ国のうちで最下位を記録した。フィンランドが67%で最も高く、ノルウェー、イギリス、デンマーク、スウェーデン、オランダなど西欧の先進国がその後に続いた。これらの国はニュース全般に対する信頼性が高い国だ。韓国のように下位にとどまっ国は、メキシコ、インドネシア、ペルー、フィリピン、タイなどの発展途上国がほとんどだ。

翰林大学メディアスクールのチュ・ヨンギ教授は「報道機関は単に記事を生産することをこえてニュースの軽重を判断し、社会現象の脈絡を読者に提示する役割も果たす」とし、「ポータルで同じ大きさに単純記載された記事に触れると、社会の現実の文脈を正しく理解しにくく、ややもするとニュースが歪曲されて伝達される可能性がある」と説明した。

オンラインニュースの利用時に、この1年間のデジタル購読や一件当たり決済、あるいは後援などの方法で支払った経験があると答えた韓国人回答者の割合は13%で34位にとどまった。オンラインニュースは無料であるという認識が広まっているという話だ。

韓国言論振興財団のオ・セウク責任研究委員は「韓国では検索エンジンとニュース収集サイトを通じたオンラインニュースの利用率が著しく高く、マスメディアのウェブサイトを直接訪問したり、電子メールのニュースレターや通知を介してニュースを利用する割合は相対的に非常に低い」とし、「報道機関のオンラインニュースの有料化モデルを開発するためには相当な困難があるだろう」と診断した。

ソーシャルメディアを通じたニュース利用調査の結果、韓国人はYouTubeでニュースを接する割合が44%に達し、46カ国の平均(29%)よりもはるかに高かった。ロイタージャーナリズム研究所は回答者の政治的な性向を聞いたところ、保守性向と明らかにした韓国人のうち57%がYouTubeでニュースを利用すると明らかにして目を引いた。
  • 毎日経済 | オ・スヒョン記者
  • 入力 2021-06-25 19:03:29




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