トップ > コラム > FOCUS > [揺れ動く韓国ブランド市場 ③] シャネルの人気商品の価格を国別に比較してみる…韓国最上位

[揺れ動く韓国ブランド市場 ③] シャネルの人気商品の価格を国別に比較してみる…韓国最上位

③ 韓国消費者は「カモ」 

  • [揺れ動く韓国ブランド市場 ③] シャネルの人気商品の価格を国別に比較してみる…韓国最上位
  • < シャネルのカバン価格の各国比較 *9月23日基準 >

▶ FTAで関税下げたが、むしろハンドバッグ価は最大15%上昇

フランスの高級ブランドのシャネルが6月、一部のハンドバッグの価格を最大15%引き上げた。財布とアクセサリーの価格も5~10%引き上げた。シャネルの人気アイテムであるシャネル「ボーイバック」(ラージ)が634万ウォンから740万ウォンに、「グランドショッピング」は359万ウォンから390万ウォンに上がり、代表アイテムの「クラシック」も30万ウォンほど上がった。シャネル側は、「今年1月から輸入価格200万ウォン以上のハンドバッグに付けられる個別消費税の賦課分を反映したもの」と明らかにした。しかし、シャネルは昨年10月と11月にもそれぞれ一部のハンドバッグ価格を17~20%ほど上げている。

これまで、価格が上がる前に買っておこうと「買いだめ効果」の恩恵をたっぷり味わったシャネルだが、引き続く値上げに国内消費者が背を向ける現象が現れている。業界によると24日、シャネルは今年の1月から8月までの売上げ実績が低調で、逆伸長を記録した月が多くなった。A百貨店では8ヶ月の営業期間中の半分ほどマイナス売上を出し、残りの月も1~2%台の微々たる実績を記録した。不況で他の高級ブランドは価格を下げている中で、シャネルは高価政策を固守して、国内販売価格がフランス現地価格と大きな差が出始めた。米国とカナダはもちろん、日本・台湾・香港などの他のアジア諸国と比べてみても、韓国のシャネル製品の価格は最も高い方に属した。

実際に、海外の現地サイトを利用して、シャネルの人気商品の価格を国別に比較してみた。最近のシャネルが押している「ボーイバック」ニューミディアムサイズの場合、韓国で681万ウォンに売られている製品が米国では480万ウォン(4600ドル)でカナダでは541万ウォン(5725カナダドル)、中国では656万ウォン(3万8700元)で日本では616万ウォン(64万2600円)、そして台湾では594万ウォン(17万2300台湾ドル)で香港では564万ウォン(約4万1900香港ドル)などだった。全世界をひっくるめて、韓国で最も高く売られているわけだ。さらにフランス現地価格の462万ウォン(3450ユーロ)とは219万ウォンも差があった。郵送料と関税を考慮しても、法外に高価な価格であることが分かる。これに対してシャネルコリアのチャン・ヒヂョン広報理事は、「価格については一切言及しないというフランス本社の指示があった」と回答を避けた。

結婚を控えた女性の「ホンス(婚需)」品のリストに入る人気商品シャネル「クラシック」と「2.55」も、中国やシンガポールなど一部の国を除き韓国で一番高く売られている。

  • [揺れ動く韓国ブランド市場 ③] シャネルの人気商品の価格を国別に比較してみる…韓国最上位
  • ソウル市内のあるデパートのシャネル店舗の概観

30代前半の会社員パン・ヂヨンさんは「‘高くてこそ売れる’というふうに、シャネルが他の国よりも価格を上げているのは、韓国国民をカモ扱いと同じじゃない?」とし、「ホンス準備のためにちょっと前にデパートでシャネル売り場に立ち寄ったら、店員がクラシックの値段がまたいつ上がるか分からないから早く買っておくのがいいと購入をあおった」と語った。

これらの高級ブランドメーカーは、原材料価格の引き上げや為替レートの変動、賃金上昇などを理由に価格を上げるが、実際には価格の引き下げ要因も多い。代表的なのは関税の引き下げだ。2011年から韓・EUの自由貿易協定(FTA)の発効で衣類・バッグ・靴・時計に課せられていた関税は段階的に下がった。

しかし、これは製品価格に適切に反映されていない。韓国時計産業協同組合のキム・スギ次長は、「2006年、スイスなどが含まれる欧州自由貿易連合(EFTA)と韓国間のFTA締結で、スイス時計の輸入関税が減少して販売価格もそのぶん下がるべきだが、企業がマーケティング費用などを過度に費やして価格は落ちていない」とし、「消費者は輸入時計の高価格に大きな抵抗感を持たないので、国産製品の立地さえも狭くなっている」と語る。

特にシャネルは、香港やスイスなどのEU以外の国で生産するのではなく、フランスで大部分の製品を作るため、関税引き下げの対象から除外されていない。

また、これらの海外の高級メーカーは、為替レートが上がれば製品価格を上げるが、為替レートが下落しても価格を簡単に下げない場合も多い。何よりもシャネルやルイヴィトン、エルメスなどの主要高級ブランドは、国内百貨店に支払う手数料は平均10%程度と非常に低い方だ。これは30%台を遥かに超える国内一般ブランドに比べると大きなメリットだ。
  • 毎日経済_キム・ヂミ記者/ソ・ヂヌ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-09-26 15:34:32




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア