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【韓国コラム】五輪3冠王も嫌悪の対象になった21世紀の韓国


  • 【韓国コラム】五輪3冠王も嫌悪の対象になった21世紀の韓国
花の20歳のアーチェリー選手、安山(アン・サン)が五輪で3冠王になった7月30日、ポータルサイトのDaumで「安山」を検索した時に出てくるコミュニティサイトの書き込みだ。

韓国のオリンピック史上初のことだ。

金メダルを3個も取って国威を宣揚した選手に対して非難の世論だなんて、いくら分別のない一部の見方であっても呆れてものが言えないくらいだ。

アーチェリー選手の安山に対する分別のない韓国男子たちの主張は、既に金メダルを2個も取った時にピークに達した。彼らはショートカットのヘアスタイルを問題視し「光州(クァンジュ)女子大学にショートカット、フェミニストの条件をすべて備えている」と主張している。ヘアスタイルのほかにもアイドルグループのMAMAOOが好きだとか、インスタグラムに男性を卑下する表現を使ったことも根拠に挙げられる。

「だから安山は応援しない」

大韓民国国民の中で彼らは一握りもいないので彼らが応援しないと残念がる人はいない。

ところが、彼らは自分たちだけで問題視するのにとどまらない。安山選手の個人インスタグラムに駆けつけ、「金のメガリスト」、「みっともない人物」というコメントを残したり、アーチェリー協会に安山選手がメダルを返上して謝罪しろというとんでもない言葉まで吐いた。

「私が払った税金でフェミニストに年金を支払うことはできない」

一部の分別のない男性の稚気にあふれる行動により無視できる段階を超えてしまった。

ついに「安山を守るキャンペーン」まで登場した。

  • 【韓国コラム】五輪3冠王も嫌悪の対象になった21世紀の韓国
五輪で金メダルを3個も取った選手を他国でもない自国国民から保護してほしいという笑えない状況をどう解釈すればいいのだろうか。

百歩譲って、アーチェリー選手の安山がフェミニストだったら何だと言うのか。汗を流して練習し、五輪で金メダルを取ったその事実1つで評価を受けるのが妥当だろう。

フェミニストは決してメダル剥奪の理由にはなり得ない。

安山に対する非難に怒った女性たちがショートカットキャンペーンを始め、国会議員、女優、タレントがショートカットの写真をアップしているが、だからといって解決できる問題ではない。

安山を問題視した男性のネットユーザーたちは、安山という個人ではなくフェミニストを攻撃したいからだ。アーチェリー選手の安山は彼らに攻撃しやすい象徴であるだけだ。

3つの金メダルを獲得したオリンピック代表に対する非難は韓国社会における男性嫌悪、女性嫌悪の水準がピークに達したことを示している。

どうせ問題が浮き彫りになったのだから、ついでに国家代表の安山が嫌悪の象徴ではなく治癒の象徴になってほしい。
  • Lim, Chul
  • 入力 2021-07-31 00:00:00




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