トップ > コラム > SK「5年以内にバッテリー世界トップ3」めざす…IPOで勝負
SKイノベーションは電気自動車用バッテリー事業を担当する事業部を物的分割方式で切り離すことにした。
中国CATLと日パナソニックをはじめ、LGエネルギーソリューションとサムスンSDIなど、国内外の競合他社と設備投資での競争が激しくなっている状況で、「実弾」を確保しようとする試みとして解釈される。
バッテリーは第2の半導体と呼ばれる。今後は工程の革新と生産量の増大を通じて価格を下げなければ、市場での生存は難しいだろうと予想される。したがって後発走者のSKイノベーションも迅速かつ果敢な投資で「規模の経済」を強化して、電気自動車用バッテリー市場の競争の中で生き残るという戦略を立てたとみられる。
LGエネルギーソリューションがLG化学から物的分割して上場を控えているように、物的分割は企業公開（IPO）や株式の売却などによって大規模な資金を誘致しやすい方式だ。SKイノベーションは去る4日に分割を発表し、今回の分割がバッテリー事業の世界的な競争力を確保できる「ターニングポイント」になると明らかにした。
現在、韓国と米国および中国とハンガリーなどで年間40GWh（ギガワット時）レベルのバッテリーを生産しているが、これを2023年に85GWhに、2025年に200GWh以上に、2030年には500GWh以上にすばやく拡大していくという計画だ。これを実現するには何よりも数十兆ウォンの資金が必要であり、そのためには分割を通じたIPOが行われなければならない。
SKイノベーションが去る7月1日の「ストーリーデー」で、バッテリー事業を世界のトップティア（大手企業）に成長させるために、2025年までに17兆ウォンを投資すると明らかにした理由だ。
証券業界では、いま現在IPOを控えているLGエネルギーソリューションの身代を最大で100兆ウォンと推定しているだけに、SKイノベーションのバッテリー事業部もIPOを通じて数十兆ウォンの資金調達が可能だろうと予測している。
SKイノベーションはIPOについては「具体的な方法と時期および規模は決まっていない」と言葉を惜しんだ。ただしバッテリー事業の分割が予想よりもすばやく進んだだけに、IPOもまたバッテリー事業部の実績が損益分岐点（BEP）を越える2022年内に行われるものと予想される。
バッテリー業界ではSKイノベーションのバッテリー部門の分割時期が予想よりもかなり前倒しになったと評価した。 LG化学が昨年の第2四半期にバッテリー部門の黒字を通じて競争力のあることを市場に認識させた後に分割を進めただけに、SKイノベーションのバッテリー事業部の分割も早くければ2022年になると予想した。
業界関係者は「すばやい投資を通じて規模を大きくしてこそ、激しいバッテリー市場競争の中で生き残ることができるという判断が作用したようだ」と評価した。
SKイノベーションは昨年から競合他社に比べて2～3倍多くの額をバッテリーに投資し、市場シェアを中位から上位に引き上げるための足場を固めてきた。業界関係者は「バッテリー市場も半導体業界のように、今後は競争力のある上位企業が市場全体の半分以上を占める方向に流れていく可能性が高い」とし、「チキンゲームが発生することがあり、2023年からはシェアをさらに高めてこそ生存が可能だろう」と語った。
業界ではSKイノベーションの投資が計画通り進められた場合、2025年ごろには日パナソニックを抜いて市場シェアでトップ3にあげられるものと見ている。
SKイノベーションは現在は年産40GWhの生産能力を2023年には85GWhにまで引き上げて、営業利益率もすばやくに引き上げる戦略だ。ユン・ヒョンジョSKイノベーションバッテリー企画室長は「米国の第2工場とハンガリー第1工場が稼働する2022年には、3つの大陸での生産が本格的に始まる」とし、「2022年にバッテリー部門で6兆ウォン台の売上高とBEPを達成すると予想される」と語った。SKバッテリー株式会社は、2025年以前に販売量ベースで世界のトップ3に上がり、2030年には市場シェアを20％まで引き上げて1位企業になるという戦略だ。
一方、SKイノベーションは4日に株主総会を招集し、定款に「利益の配当は金銭、株式、その他の財産で行うことができる」という条項を新設することで、金銭のほかに会社が保有している株式、その他の財産で配当することができる根拠を整えた。定款の改正でバッテリー事業の分割時に、SKイノベーションの株式を一部持っている株主にSKバッテリー株式を支給することができる。
.
SK「5年以内にバッテリー世界トップ3」めざす…IPOで勝負
SKイノベーションは電気自動車用バッテリー事業を担当する事業部を物的分割方式で切り離すことにした。
中国CATLと日パナソニックをはじめ、LGエネルギーソリューションとサムスンSDIなど、国内外の競合他社と設備投資での競争が激しくなっている状況で、「実弾」を確保しようとする試みとして解釈される。
バッテリーは第2の半導体と呼ばれる。今後は工程の革新と生産量の増大を通じて価格を下げなければ、市場での生存は難しいだろうと予想される。したがって後発走者のSKイノベーションも迅速かつ果敢な投資で「規模の経済」を強化して、電気自動車用バッテリー市場の競争の中で生き残るという戦略を立てたとみられる。
LGエネルギーソリューションがLG化学から物的分割して上場を控えているように、物的分割は企業公開（IPO）や株式の売却などによって大規模な資金を誘致しやすい方式だ。SKイノベーションは去る4日に分割を発表し、今回の分割がバッテリー事業の世界的な競争力を確保できる「ターニングポイント」になると明らかにした。
現在、韓国と米国および中国とハンガリーなどで年間40GWh（ギガワット時）レベルのバッテリーを生産しているが、これを2023年に85GWhに、2025年に200GWh以上に、2030年には500GWh以上にすばやく拡大していくという計画だ。これを実現するには何よりも数十兆ウォンの資金が必要であり、そのためには分割を通じたIPOが行われなければならない。
SKイノベーションが去る7月1日の「ストーリーデー」で、バッテリー事業を世界のトップティア（大手企業）に成長させるために、2025年までに17兆ウォンを投資すると明らかにした理由だ。
証券業界では、いま現在IPOを控えているLGエネルギーソリューションの身代を最大で100兆ウォンと推定しているだけに、SKイノベーションのバッテリー事業部もIPOを通じて数十兆ウォンの資金調達が可能だろうと予測している。
SKイノベーションはIPOについては「具体的な方法と時期および規模は決まっていない」と言葉を惜しんだ。ただしバッテリー事業の分割が予想よりもすばやく進んだだけに、IPOもまたバッテリー事業部の実績が損益分岐点（BEP）を越える2022年内に行われるものと予想される。
バッテリー業界ではSKイノベーションのバッテリー部門の分割時期が予想よりもかなり前倒しになったと評価した。 LG化学が昨年の第2四半期にバッテリー部門の黒字を通じて競争力のあることを市場に認識させた後に分割を進めただけに、SKイノベーションのバッテリー事業部の分割も早くければ2022年になると予想した。
業界関係者は「すばやい投資を通じて規模を大きくしてこそ、激しいバッテリー市場競争の中で生き残ることができるという判断が作用したようだ」と評価した。
SKイノベーションは昨年から競合他社に比べて2～3倍多くの額をバッテリーに投資し、市場シェアを中位から上位に引き上げるための足場を固めてきた。業界関係者は「バッテリー市場も半導体業界のように、今後は競争力のある上位企業が市場全体の半分以上を占める方向に流れていく可能性が高い」とし、「チキンゲームが発生することがあり、2023年からはシェアをさらに高めてこそ生存が可能だろう」と語った。
業界ではSKイノベーションの投資が計画通り進められた場合、2025年ごろには日パナソニックを抜いて市場シェアでトップ3にあげられるものと見ている。
SKイノベーションは現在は年産40GWhの生産能力を2023年には85GWhにまで引き上げて、営業利益率もすばやくに引き上げる戦略だ。ユン・ヒョンジョSKイノベーションバッテリー企画室長は「米国の第2工場とハンガリー第1工場が稼働する2022年には、3つの大陸での生産が本格的に始まる」とし、「2022年にバッテリー部門で6兆ウォン台の売上高とBEPを達成すると予想される」と語った。SKバッテリー株式会社は、2025年以前に販売量ベースで世界のトップ3に上がり、2030年には市場シェアを20％まで引き上げて1位企業になるという戦略だ。
一方、SKイノベーションは4日に株主総会を招集し、定款に「利益の配当は金銭、株式、その他の財産で行うことができる」という条項を新設することで、金銭のほかに会社が保有している株式、その他の財産で配当することができる根拠を整えた。定款の改正でバッテリー事業の分割時に、SKイノベーションの株式を一部持っている株主にSKバッテリー株式を支給することができる。
- 毎日経済 | ウォン・ホソプ記者
- 入力 2021-08-05 08:01:30
