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コラム > 新たな市場を提供するKPOP…翻訳アプリにグッズ販売
防弾少年団とBLACKPINK(ブラックピンク)をはじめとする韓国アイドルグループが全世界の音楽市場を席巻し、K-POPの派生産業市場も急成長している。韓流スターが伝えるビデオメッセージを全世界のファンがリアルタイムで自国の言語に翻訳して聞くことができようにする翻訳アプリ、ファンが韓流スターの記念品を作るときに製造・販売・流通などの段階を支援するシステムまで、さまざまなアイデアがすでに実現している。
エヌディーソフト(NDSOFT.)のパク・ナムド代表は15日、ソウル市中区の国立劇場で開かれた第22回世界知識フォーラム「K-POPスタートアップセッションwithスパクラブ」のセッションで、発表を控えた翻訳アプリ「BRIT」を紹介した。このセッションは毎日経済新聞とソウル市が共同開催するグローバルスタートアップ祝祭の「トライエブリシング(Try Everything)2021」の一環だ。
パク代表は「1対1通訳のビデオ通話はもちろん、最大で1万人の同時自国語翻訳機能を開発し、来月中旬にリリースする予定」だとし、「たとえば防弾少年団のメンバーが全世界1万人のファンと映像ファンミーティングを行えば、韓国語で話をしても同時にファンたちの各国語に変換された音声が配信されるわけ」だと説明した。
2番目の講演者として乗り出したアンプのイ・ジョンソク代表は、グローバルKポップグッズ仲介プラットフォームである「ドクジル(Duckzill )」を紹介した。このサービスは「ファンダストリー(Fandustry/Fan+Industry)」という新造語まで登場した、ファンダムの製作した製品市場を攻略する。
最近の韓流スターのファンは単にコンテンツを消費することを越えて、アイドルの写真や映像展を開催し、自主的に屋外広告を掲げたり、アイドルの刻まれたTシャツ・マグカップなどを製作して使用するなど、市場の積極的な提供者として浮上した状態だ。
「ドクジル」メンバーシップに加入すると、アイドル関連商品に特化した各種の製作会社・広告会社・展示会業者と一気に接続され、これを世界市場に流通して販売する日まで支援を受けることができる。イ・ジョンソク代表は「ファンが撮影した写真・映像を展示するオフラインイベントが年間に500~700件に達し、ファンが制作したアイドルグッズ市場は年間約8000億ウォン規模と推定される」と述べた。
ミューズライブ(Muzlive)のソク・チョル代表は、スマートフォンの時代にふさわしいハードウェアアルバム「キットアルバム」を販売している。世界の数多くのK-POPファンは所蔵価値のあるアイドルのアルバムを購入することを望むが、CDなどで製作されたアルバムを購入した場合、肝心の音楽再生が難しいという問題が生じる。ミューズライブはスマートフォンに触れると、スマートフォンを通じてアルバムの再生や関連写真およびビデオの鑑賞、ファンコミュニティの活用などの総合サービスを利用できるようにする「キットアルバム」を出荷した。
このようにさまざまな派生産業が登場するのは、Kポップが世界もトップの座で疾走しているおかげだ。セッションの座長を務めたバニー・ジョーDFSBコレクティブ代表は「韓国は米・英・スウェーデンなどの伝統的な音楽大国とともに4大音楽輸出国になり、KポップとKドラマなどを含む韓流コンテンツの輸出額をすべて合わせると、昨年はなんと106億ドルに達した」と説明した。同氏はKポップが成功した理由として、国内・域内・世界市場を同時に狙った戦略をあげた。
一方、この日に開かれた「テックフォーグッド(Tech for Good):より良い明日のための技術と革新」セッションは、新しい技術への投資動向に対するアイデアを得ることができる場だった。エクストリームテックチャレンジのビル・ティア共同創設者は「優れた投資家でさえ、持続可能性と環境問題への投資に焦点を合わせてファンドを設立している」とし、「この10年間に世の中に多くの助けを与える技術提供コストが減少し、多くの投資機会があった」と述べた。
ラルス・レガーNXPセミコンダクターズ副社長兼最高技術責任者(CTO)も、「金融投資家が環境関連の研究開発領域に金を出している」とし、「消費者も環境のためのより良い装置の購入に興味を示している」と述べた。