韓、売り上げ「1兆」企業増加…石油・化学素材企業が大躍進



今年の年間営業利益「1兆ウォンクラブ」の最大の特徴は、石油・化学素材企業の躍進だ。医療用品の需要拡大や中国などの巨大市場の景気回復が主な原因としてあげられるが、汎用製品を主に生産してきた限界を超えて高付加価値製品が頭角をあらわした。高付加価値製品は技術力の確保に多くの努力が必要だが参入障壁が高く、ひとたび市場に定着すると相当の期間に高利益を享受することができる。数年のあいだ着実に投資した研究開発(R&D)の成果が、コロナ19による危機で実績の増加として戻ってきたわけだ。

昨年、コロナ19にもかかわらず四半期実績で最高額を相次いで更新したLG化学は、今年は6兆ウォンの営業利益をあげる見込みだ。創業以来で最高の業績だ。 LG化学は差別化された技術で確保した高付加合成樹脂(ABS)市場で頭角を見せ、実績を引き上げた。ABSは耐熱性と耐衝撃性などに優れた、高機能性プラスチックだ。加工性にも優れていて、さまざまな色の実現が可能なだけに、自動車の内・外装材をはじめ、掃除機や家電製品に情報技術(IT)機器など、さまざまな製品に使用される。 LG化学は年間200万トンを超えるABSを生産し、世界シェアで1位(22%)を記録している。昨年は1トン当たり1000ドル台を維持していたABSの価格は、現在はトン当たり2000ドル台を維持している。

国内化学社の「ビッグ2」であるロッテケミカルは、昨年3月に大山工場の事故で工場稼働率が低下して営業利益3533億ウォンを記録した。しかし今年は2兆ウォン以上を稼ぐことが期待されるが、これには汎用製品である「エチレン」のほか、注射器に主に使用される高透明医療用ポリプロピレン(PP)のような高付加価値製品の需要増が大きく貢献した。

社の創立以来、1兆ウォン単位を超えて2兆ウォンを超える営業利益を上げることが推定される錦湖石油化学も、高付加価値製品である「NBラテックス」がコロナ19時代に孝子の役割りを果たした。主に医療用手袋に使われるNBラテックスは衛生に対する認識向上で、調理用および掃除用などの日常生活でも使用量が増加した。錦湖石油化学は2016年にNBラテックスの生産能力を年間20万トンから40万トンに拡大しており、続いて2018年度にも15万トン規模の増設を開始して2019年末に完成した。業界関係者は「錦湖石油化学は供給過剰状態だったスチレンブタジエンゴムの生産比重を縮小し、マージンの高いラテックスの生産を増やしてきた」とし、「このような判断が的中した」と語った。

コロナ19の拡散による原油価格の下落と石油製品消費量の削減で、昨年は創立以来で最悪の一年を送った国内の精油各社は、景気回復とともに今年の実績伸びを経験している。

特にS-OILは中・長期成長戦略「石油から化学に」が光を放った。 S-OILは収益性の良い石油化学製品の生産を最大に引き上げる戦略を前面に出して、昨年の第4四半期に国内精油4社の中では唯一で黒字を記録して業績回復を導いた。

昨年は1兆ウォンにほんの少し及ばない利益を収めたHMM(旧現代商船)は、今年はなんと6兆ウォンを超える金を稼ぐだろうと分析された。グローバルな海運貨物取扱量の増加とそれにともなう港湾滞船(船舶が港の外で荷役作業の順序を待つ状態)と内陸輸送の遅延が原因で、コンテナとバルク船の運賃が上がったことが最大の原因としてあげられる。

しかし、このような世界的な供給網関連の恩恵に加え、HMMの先制的な超大型船の確保が四半期ごとに市場予想を超える「アーニングサプライズ」の原動力として作用している。 HMMの関係者は、「船腹量が最大で400万TEUに達するグローバルな船社に比べ、HMMの船腹量は85万TEUに過ぎない」と言いながらも、「しかし1万TEU以上の超大型船の割合はHMMだけが唯一で50%(20隻)を超える」と説明した。これとともに、この関係者は「このことは今後運賃が落ちても、競合他社よりも多くの収益を上げることができる力になりうる」と付け加えた。

現代自動車グループの物流企業である現代グロービスも、完成車メーカーの生産支障もかかわらず、海運業況の好調によって年間営業利益1兆ウォンの期待を抱いている。

鉄鋼業界ではポスコが去る13日、第3四半期の売上げ20兆6100億ウォンと営業利益3兆1100億ウォン(暫定)を記録したと発表した。営業利益は前四半期との比較で41.4%増加して3兆ウォンを突破し、前四半期に続いて史上最大値を更新した。市場では今年のポスコの営業利益は8兆4000億ウォン前後に達すると見込んだが、市場予測をはるかに超えていることから数字は上方修正されるだろう。今年のポスコのサプライズ利益は、炭素排出量を減らそうとする中国の鉄鋼減産に加え、世界の鉄鋼需要が拡大しつつ鉄鉱石の価格が高騰したからだ。中国政府は来年3月の冬季オリンピックまで減算政策を施行すると明らかにしており、最近の鉄鋼需要の鈍化にもかかわらず、鉄鋼価格の下落は限定的とみられる。

同じ理由から現代製鉄も営業利益は前年の730億ウォンから、今年はなんと2兆2000億ウォン前後まで突きあがることが予想される。

サムスン電子の場合、今年は昨年よりも約16兆ウォン以上の金を稼ぎ、営業利益は52兆6000億ウォンを記録するものと見られる。前年比では圧倒的な、最も大きな営業利益の増加幅だ。これとともに、サムスン電子と系列会社の営業利益の格差もさらに広がることになった。エフアンドガイドの実績コンセンサスが存在するサムスン系列社の12の上場企業の営業利益合計は、2019年にはサムスン電子の20.4%に達したが、今年は16.2%に減る見込みだ。

その他には、今年のLGユープラスの営業利益は初めて1兆ウォンを超えるものと予想され、SKテレコムやKTとともに、国内通信3社すべてが営業利益1兆ウォンを達成するものと見られる。
  • 毎日経済 | イ・ユソプ記者/ウォン・ホソプ記者/パク・チェヨン記者
  • 入力 2021-10-14 06:29:13