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Spoonなど、アジアで人気を呼ぶ韓国のスタートアップ


  • Spoonなど、アジアで人気を呼ぶ韓国のスタートアップ

ネットフリックスのドラマ『イカゲーム』が「Kコンテンツ」を全世界に広報したように、国内のスタートアップ各社が日本と台湾をはじめとする海外市場で分野別1位に上がり、「Kスタートアップ」が注目されている。上場前段階であるシリーズCの段階から海外進出に積極的に乗り出し、現地での市場シェアを引き上げた。

台湾・インドネシア・ベトナムで1位を記録しているメディア分野のスタートアップ「デイブル(Dable)」がその代表例だ。昨年の約300億ウォンの売上げのうちで、海外での売上げの割合は30%に達する。ビッグデータを分析して読者が好むニュースや広告を推薦するサービスで、マスメディアと広告事業をつなぐプラットフォームの役割を果たす。特に台湾では去る10月にページあたり11億ビューを突破した。デイブルのカン・ウンジンPR担当は「タブラ(Taboola)やアウトブレイン(Outbrain)、ポップイン(popin)のような競合他社があるが、メディアにこれらの競合他社とデイブルのサービスを比較できるように事前にデモする機会を与える」とし、「こうした戦略が通じて、ますます海外メディアがデイブルを多く使っている」と強調した。

また台湾での他の1等事例は、現在70カ国以上で30万社が使う業務協業ツール「チャンディ(JANDI)」を運営しているトスラボ(Toss Lab)だ。トスラボの海外売上げ比率は15%だ。トスラボのカン・ウンジョン販促チーム長は「台湾企業の役員も私たちのように業務する際に個人用メッセンジャー(ウィチャット)を主に使ってきた」とし、「最近は個人用メッセンジャーよりは業務用ツールを求めるようになり、これまでの業務内訳けを把握し、組織も一目で見ることができるチャンディを使う台湾の企業が増えている」と明らかにした。英語ベースのMicrosoft Teams(マイクロソフト・チームズ)とは異なり、台湾の繁体字を基盤にサービスを行い、台湾語の絵文字まで作ったことも現地市場を攻略した要因となった。

アジア全体で見た時は、ベトナムとインドネシアを含めて20カ国で1位を占めた人工知能(AI)ベースの数学教育アプリ「クァンダ(QANDA)」の運営会社マスプレッソ(Mathpresso)が際立つ。クァンダの月間利用者数は、去る10月の時点で1200万人に達する。特にベトナムでは現地出版社と協業を結び、オンライン講義を通じて数学教育の底辺化に努めて爆発的な人気を得ている。

日本市場ではオーディオストリーミングサービスを提供する「スプーンラジオ(Spoon Radio)」の躍進が目立つ。去る10月の時点でスプーンラジオの日本市場の月利用顧客は約60万人であり、今年初めにiPhone利用者の間で大きな人気を集めたクラブハウス(Clubhouse/40万人)を上回った。全体の売上げの半分以上が日本から出るほどだ。クラブハウスに比べてユーザー層はZ世代中心であり、若い層が音声でよく似た関心を持つコミュニティを探すようにサービスして人気を得た。中国Respawn(リスポゥン)をはじめとする他の競合他社のオーディオライブアプリが最近日本市場では全てサービスを終了し、スプーンラジオの市場シェアは今後さらに上がるものと見込まれる。

日本市場で動画編集アプリ1位(アプリストアを基準)を記録したビモソフト(VIMOSOFT)の「ブロー(VLLO)」も代表的な成功事例だ。ブロー・アプリの一日あたりダウンロードの中で、約3分の1(8000件)が日本から出てくる。ビモソフトのイ・ギョンヒョン代表は「日本の利用者は韓国の利用者よりもステッカーを多く使って、余白をより与える傾向がある」とし、「これに合わせてサービスをリリースしたおかげで、日本で良い反応を得ている」と説明した。

業界の関係者は「Kスタートアップは技術力とスタートアップの挑戦精神を土台に、徹底したローカライズ戦略を通じて日本や台湾などで市場シェアを高めている」と語った。
  • 毎日経済 | ナ・ヒョンジュン記者
  • 入力 2021-11-02 22:30:31




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