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韓公募株市場、相次ぐ上場撤回で寒風


  • 韓公募株市場、相次ぐ上場撤回で寒風

今年の上半期まで「乗勝長駆」していた公募株市場に異常気流が感知されている。スポットライトを一身に受けた兆単位規模の公募価格企業の「タサン(始初値が公募価格対比で2倍に形成された後に上限値で締め切るもの)」が消え、上場撤回の事例までが列をなしている。証券市場がひと息つきはじめて、年金基金と共済会や運用会社などの機関投資家が慎重な態度を続けているからだ。投資銀行(IB)業界では公募株市場が過熱区間を過ぎて、正常化局面に進入する過程だと見ている。

5日の韓国取引所企業公示チャンネル「カインド(KIND)」によると、ここ15日間にシモンヌアクセサリーコレクションとエスエム商船、ネットマーブルネオが有価証券市場(KOSPI/コスピ)への上場を放棄した。撤回を選択した企業が上場を推進するためには、韓国取引所に予備審査を再請求しなければならない。

シモンヌは先月18~19日に需要予測を進めたが、期待以下の成績表だったことから公募を撤回した。希望公募価格は3万9200~4万7900ウォンだったが、ほとんどの機関投資家は3万ウォン以上の価格は負担になるという立場だった。

シモンヌに続き去る1~2日に需要予測を進めたエスエム商船も同様だった。単純競争率は2桁にとどまり、参加した機関の大部分が希望公募価格(1万8000~2万5000ウォン)の下段未満の価格を書いた。業況の特性から変動性が大きい点と旧株の販売比率(60%)の多いことなどが機関投資家を消極的にした要因だった。年金基金のある関係者は、「シモンヌとエスエム商船ともに2兆ウォン水準の身代を期待したが、今年に入って最も低調な需要予測の成績表を受け取った」とし、「旧株の販売比率が高い状況でバリュエーションの目線の高さを下げず、参与しなかった」と語った。

ネットマーブルネオは韓国取引所の上場審査を受けている間に自主撤回した。去る6月25日に取引所に予備審査を請求した後、4か月あまりでの決定だ。市場で機関投資家らの評価を受ける前に、撤回カードを取り出したわけだ。

これら3つの企業は年末の公募株式市場を熱くする候補群として評価された。目標身代が2兆ウォン水準に達するうえに、大衆的な認知度まで備えた企業だからだ。しかしこれら企業が順次上場を撤回し、残る一年間の公募株式市場では、兆単位のランナーが姿を隠すことになった。

IB業界では証券市場が調整局面に入った点を原因としてあげる。今年の上半期まで兆単位の公募株が現れれば「ムッチマチュムン(とにかく注文)」で一貫した機関投資家らが慎重な態度に転換したという話だ。

公募株市場の雰囲気を主導する「ビッグディール」が消えた点も背景にあげられる。最大で100兆ウォン水準の身代が占められるLGエネルギーソリューションは事実上、来年初めに公募を延期した状況だ。

機関投資家らのあいだでは、過度に熱かった公募株市場が安定期に入る過程という分析も出ている。
  • 毎日経済 | カン・ウソク記者
  • 入力 2021-11-05 17:50:59




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