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韓国自動車業界、廃棄プラスチックの再活用を促進


国内外の完成車業界は、海洋生態系廃棄物である廃プラスチックを車室内素材や主要部品として使用することに注力している。部品コストを削減できるうえに、環境保護という価値まで消費者に強調することができる「一石二鳥」の効果が期待される。

20日の業界によると、この分野に最も熱意を見せている国内企業はキア自動車だ。最近、キアは2045年の炭素中立(カーボンニュートラル)案を発表し、海洋生態系の保全と資源活用に積極的に乗り出すことにした。

キア自動車のプロジェクト名は「ブルーカーボン」で、海藻や干潟などの海洋生態系が吸収する炭素をいう。キア自動車は来年からオランダの非営利団体「The Ocean Cleanup(オーシャンクリーンアップ)」とともに、海洋廃プラスチックの収集に乗り出す。オーシャンクリーンアップは海に浮かぶプラスチックの主要流入経路である川で、自動でごみを回収する無人の艀(はしけ)「インターセプター」を活用する。

キア自動車は単に川と海を掃除する次元を超えて、インターセプターで収集された廃プラスチックをキアの完成車生産にも活用する方針だ。主に車室内素材にこれらの廃プラスチック材料が使用される見通しだ。同時に、オーシャンクリーンアップのインターセプターにもリサイクル資材が採用されるように支援する計画だ。キア自動車の関係者は「来年から本格的にプロジェクトが稼動すれば、2030年までにキアの完成車のリサイクルプラスチック使用率は20%以上に上がることになるだろう」と明らかにした。

さらに、キア自動車は車両廃棄時の気候への影響を最小限に抑えるために、リサイクルの循環システムを構築する。これが確立されると廃バッテリーやプラスチックなどのリサイクル率を組織的に高めることができ、環境保全にさらに貢献できる。特にキアは最近、ソウル大学に自社で初の専用電気自動車「EV6」と温室効果ガス観測機をそれぞれ1台ずつ寄贈した。ソウル大と共同で地球温室効果ガスの現状を点検することにしたわけだ。ここで得られたデータで温室効果ガス排出源を分析した後、廃プラスチックの活用を高めていく方式で親環境車両の製造方式を導入する予定だ。

外国完成車メーカーの中ではフォードの動きが格別だ。海洋廃プラスチックを車室内素材ではなく、核心部品に使用するという腹案だ。最近、フォードは世界自動車業界では初めて、海洋プラスチックを100%リサイクルしてワイヤーハーネス(クリップ)を生産することを確定した。
  • 毎日経済 | ソ・ジヌ記者
  • 入力 2021-12-20 17:18:05




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