トップ > コラム > FOCUS > 日本の観光業界は活況中…円安のためだけだろうか？
東京の秋葉原駅近く、電子製品の免税店ラオックス（LAOX）は週末を迎えた14日、中国の団体観光客で賑わっていた。電気炊飯器や高価なカメラなどの電子製品を次々と購入した中国観光客は、また別のショッピングモールを目指して足を速めた。
中国観光客のおかげで、ラオックス秋葉原店の今年の売上げは2倍近くに増えた。この日の夜、東京の代表的なショッピング街の銀座の三越百貨店化粧品売り場も、観光客で足の踏み場がなかった。日本政府が先月、化粧品を免税品に含めて以来、中国や台湾の観光客が列をなす雰囲気だ。円安を好機とした日本政府の全方位的な観光客の誘致戦略に、日本の観光業界が活況を迎えている。
19日、日本政府観光局によると、今年の1~10月に日本を訪問した観光客は1101万人に達した。すでに史上最高の年間記録を立てており、年末までを加えると1300万人に達する見込みだ。中国本土の観光客が201万人で、80％も急増したおかげだ。台湾の観光客が26％増えており、いっとき停滞した韓国人観光客も10月のみで58％増加した。
日本政府が外国人観光客の誘致を成長戦略の一環として、大々的な規制緩和に乗り出したことが功を奏した。日本政府は今年に入り、免税品の拡大や東南アジアに対するビザ発給の緩和、羽田空港の増便やホテルなどの地方サービスのインフラ拡充など、全方位的な対策を次々に打ち出して、外国人観光客の誘致に乗り出している。
日本政府は外国人観光客の財布を開くために、家電製品や衣類などに限定されていた免税品を、10月から化粧品や食料品などに拡大した。これはすぐさまデパートや免税店の売上げ拡大につながった。日本百貨店協会によると先月、全国46ヶ所の百貨店免税品の売上げ額は、前年同期よりも2.2倍増えた86億7000万円となった。免税拡大のおかげで、中国・台湾を筆頭とした外国人観光客が日本で消費した金額は、年末までに2兆円を超えるとみられる。
成田空港の反発にもかかわらず、都心との距離が近い羽田空港路線を大々的に増便したことも、観光客を増やすために大きく寄与している。羽田空港は去る4月、運航距離の制限を廃止して、ヨーロッパ・中東・北南米などの27都市に国際線の運航を全面許容した。観光客の乗り換えを容易にするために、先月からは羽田~名古屋路線を30年ぶりに再開した。おかげで今年の羽田空港を利用するフライト客は、昨年よりも1.5倍に増えた。
空港の免税店も24時間営業に変更した。羽田空港から東京駅まで18分で到着する、新たな鉄道路線も計画している。日・中関係の悪化以降、急減していたクルーズ寄港もV字型回復を見せている。代表的な観光地である北海道への寄港は今年158回に達し、昨年（71回）の2倍に達する見込みだ。
あわせて、海外を旅行するほど余裕のできた中産階級が急増しているベトナム・インドネシア・マレーシアなどの、東南アジアの国々に対する短期滞在ビザの発給要件も緩和した。ICチップ内蔵のパスポートを所持したインドネシア国民は、12月1日から観光ビザがまったく免除される。
日本政府はまた、現行の90日に限られた観光目的の滞在期間を、富裕層に限って最長1年に延長する制度を来年4月から導入することにした。日本とのビザ免除協定が締結された、韓国を含む66カ国の60歳以上のうちで、夫婦合算で3000万円以上の預金額がある外国人に1年ビザを与えるというものだ。富裕層の観光客が長期間滞在し、全国の観光地を巡るようにするという目的だ。
このような規制緩和に合わせて、中央政府と地方自治体の観光サービスに対する改善努力も続けられている。「親切サービス」がさらに進化している様子だ。日本政府は、音楽・スポーツ関連のチケットを世界30カ国の言語で、インターネットを介して事前購入できるようにした。また、東京の一部の地域と神奈川県などでは、空き家を宿泊施設として紹介するサービスを準備している。
このような努力のおかげで、今年の日本訪問客の数は1300万人前後と、昨年（1036万3904人）を超えて歴代最高に達するものと見られる。日本政府は、東京オリンピックが開催される2020年までに2000万人、2030年には外国人観光客を3000万人誘致し、消費額を4兆7000億円まで引き上げるという目標を立てた。
横浜・大阪・沖縄などにカジノリゾートが建設できるように関連法を推進するなど、日本政府が一次元高い規制緩和を準備する理由だ。
日本の観光業界は活況中…円安のためだけだろうか？
日本政府の外国人観光客誘致戦略…ビザ発給要件などの規制を減らし、航空路線・クルーズ寄港を増やし、化粧品など免税品範囲を広げた
中国観光客のおかげで、ラオックス秋葉原店の今年の売上げは2倍近くに増えた。この日の夜、東京の代表的なショッピング街の銀座の三越百貨店化粧品売り場も、観光客で足の踏み場がなかった。日本政府が先月、化粧品を免税品に含めて以来、中国や台湾の観光客が列をなす雰囲気だ。円安を好機とした日本政府の全方位的な観光客の誘致戦略に、日本の観光業界が活況を迎えている。
19日、日本政府観光局によると、今年の1~10月に日本を訪問した観光客は1101万人に達した。すでに史上最高の年間記録を立てており、年末までを加えると1300万人に達する見込みだ。中国本土の観光客が201万人で、80％も急増したおかげだ。台湾の観光客が26％増えており、いっとき停滞した韓国人観光客も10月のみで58％増加した。
日本政府が外国人観光客の誘致を成長戦略の一環として、大々的な規制緩和に乗り出したことが功を奏した。日本政府は今年に入り、免税品の拡大や東南アジアに対するビザ発給の緩和、羽田空港の増便やホテルなどの地方サービスのインフラ拡充など、全方位的な対策を次々に打ち出して、外国人観光客の誘致に乗り出している。
日本政府は外国人観光客の財布を開くために、家電製品や衣類などに限定されていた免税品を、10月から化粧品や食料品などに拡大した。これはすぐさまデパートや免税店の売上げ拡大につながった。日本百貨店協会によると先月、全国46ヶ所の百貨店免税品の売上げ額は、前年同期よりも2.2倍増えた86億7000万円となった。免税拡大のおかげで、中国・台湾を筆頭とした外国人観光客が日本で消費した金額は、年末までに2兆円を超えるとみられる。
成田空港の反発にもかかわらず、都心との距離が近い羽田空港路線を大々的に増便したことも、観光客を増やすために大きく寄与している。羽田空港は去る4月、運航距離の制限を廃止して、ヨーロッパ・中東・北南米などの27都市に国際線の運航を全面許容した。観光客の乗り換えを容易にするために、先月からは羽田~名古屋路線を30年ぶりに再開した。おかげで今年の羽田空港を利用するフライト客は、昨年よりも1.5倍に増えた。
空港の免税店も24時間営業に変更した。羽田空港から東京駅まで18分で到着する、新たな鉄道路線も計画している。日・中関係の悪化以降、急減していたクルーズ寄港もV字型回復を見せている。代表的な観光地である北海道への寄港は今年158回に達し、昨年（71回）の2倍に達する見込みだ。
あわせて、海外を旅行するほど余裕のできた中産階級が急増しているベトナム・インドネシア・マレーシアなどの、東南アジアの国々に対する短期滞在ビザの発給要件も緩和した。ICチップ内蔵のパスポートを所持したインドネシア国民は、12月1日から観光ビザがまったく免除される。
日本政府はまた、現行の90日に限られた観光目的の滞在期間を、富裕層に限って最長1年に延長する制度を来年4月から導入することにした。日本とのビザ免除協定が締結された、韓国を含む66カ国の60歳以上のうちで、夫婦合算で3000万円以上の預金額がある外国人に1年ビザを与えるというものだ。富裕層の観光客が長期間滞在し、全国の観光地を巡るようにするという目的だ。
このような規制緩和に合わせて、中央政府と地方自治体の観光サービスに対する改善努力も続けられている。「親切サービス」がさらに進化している様子だ。日本政府は、音楽・スポーツ関連のチケットを世界30カ国の言語で、インターネットを介して事前購入できるようにした。また、東京の一部の地域と神奈川県などでは、空き家を宿泊施設として紹介するサービスを準備している。
このような努力のおかげで、今年の日本訪問客の数は1300万人前後と、昨年（1036万3904人）を超えて歴代最高に達するものと見られる。日本政府は、東京オリンピックが開催される2020年までに2000万人、2030年には外国人観光客を3000万人誘致し、消費額を4兆7000億円まで引き上げるという目標を立てた。
横浜・大阪・沖縄などにカジノリゾートが建設できるように関連法を推進するなど、日本政府が一次元高い規制緩和を準備する理由だ。
- 毎日経済_東京＝ファン・ヒョンギュ特派員／ソウル＝チョン・スルギ記者 | (C) mk.co.kr
- 入力 2014-11-20 17:28:24
