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ロボットの天才デニス・ホン、 韓国でロボット科学の有望株を発掘する

韓国に教育財団、早ければ2~3月に設立 

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「不可能を可能にするエンジニアは私たちの社会スーパーヒーロー(Super Hero)です。財団を作って韓国の幼い友人たちに、エンジニアの重要性について知らせる仕事をしようとしています」。

米国UCLA機械工学科のデニス・ホン教授は、ソウル人文フォーラムに出席するために訪韓した13日、ソウル新羅ホテルで毎日経済新聞とのインタビューで、「エンジニアの活躍を教え、重要性を認識させることができる教育財団を作る計画」だとし、「早ければ2~3月に設立を仕上げたい」と明らかにした。

ホン教授は世界初の視覚障害者用の車を開発してデモンストレーションに成功し、米科学雑誌「ポピュラーサイエンス」が選定した若き天才科学者10人に上がって名前を知らしめた。ワシントンポスト(WP)はホン教授を「ロボットのレオナルド・ダ・ヴィンチ」として、彼の業績は「月面着陸に次ぐ成果」と報道した。

米国で有名になっているホン教授は、韓国で「理工系忌避現象」が起きているという話を聞いた後、これを解決するための方法を模索してきた。彼が選んだ方法は、エンジニアに対する誤った認識を変えることだ。

ホン教授は「エンジニアは数学という言語と科学と呼ばれるツールを使用して不可能を可能にし、社会問題を解決する英雄」だとし、「これをきちんと知ってもらいたくて、財団の設立を準備した」とした。

財団は若い友人にエンジニアの重要性を楽しく教える「テッド(TED)」形式のプログラムとして用意される。情熱のある若いエンジニアを発掘して、彼らを大衆の前に紹介することで、エンジニアが世界をどのように変えるかを示すというものだ。

ホン教授は、「韓国の若い友人になぜ工学が重要なのか、エンジニアがなぜ必要なのかを楽しさと感動を加えて教えたい」と付け加えた。

米バージニア工科大学でロメラ研究所(RoMeLa)を運営していたホン教授は、2013年末にUCLAに席を移し、持っていたロボットを全部置いてきた。昨年、学部生と大学院生約20人を選んでUCLAにロメラ研究所を再び設立した。ホン教授は、「伝統的に医学部が強いUCLAの特性に合わせて医学用ロボットはもちろん、地理的に近いハリウッド映画産業に寄与できる芸能ロボットなどを新たに構想している」と明らかにした。

最近では足の6つ付いた地雷除去用ロボットを開発している。今年3月にシステム開発は仕上げられるものと期待されている。

また、遠い将来に使用されることが期待されているヒューマノイドロボット(人間の形状をしたロボット)の迅速な活用のために、船の内部亀裂を調べるロボットの開発も進めている。シンプルな機能のみを追加して、ヒューマノイドロボットを人間の日常に持ち込むことが目標だ。

ホン教授は空想科学(SF)映画のように、ロボットが私たちの生活に本格的に飛び込む時期は20年後の、遠い将来を予想した。皿洗いをしたり果物を切るなど、簡単な機能もまだロボットがこなすには無理があるからだ。しかし彼は希望を失わなかった。

「研究すればするほどロボット技術は難しく、解決すべき課題が多い。しかし、逆に研究して難題を解決すればするほど希望が見えます。行く道は遠いが、いますぐに始めなくてはなりません。韓国は優秀なロボット科学者が多いだけに、創造性と政府支援が裏付されたなら、優れたロボットをたくさん作り出すことができるでしょう」。
  • 毎日経済 イ・セボム記者 / ウォン・ホソプ記者 / 写真=キム・ジェフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-21 17:14:14




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