国民玩具 トボット…韓流の主役に変身

ヨン実業、昨年は国内だけで520億販売でレゴ追い抜き...今年、東南アジア進出 

  • < ヨン実業のハン・チャンヒ代表が玩具「トボット」シリーズに対して説明している *写真=パク・サンソン記者 >

昨年末、子供を持つ大韓民国のお父さんたちはある贈り物を見つけるために、大型マートとインターネット・ショッピングモールを一日中、行ったり来たりしなければならなかった。しかし、たずねる先はどこも「完売」だった。「クォートラン」や「XYZ」を知らないと、父親という肩書きすら出しにくくする玩具。まさに、昨年の玩具戦争の最終的な勝者「トボット」だ。

「昨年末は物量が不足して、多くの方を悩ませました。今年の下半期には生産量を増やし、輸出も行う計画です」。昨年、「トボット」熱風で玩具市場からレゴとパワーレンジャーを押さえつける波乱を起こしたヨン実業のハン・チャニ代表(40)は、「初心を忘れず、長生きするキャラクターを作りたい」と語る。

「トボット」は自動車がロボットに変身するおもちゃ。以前にも変身ロボットが無かったわけではない。しかし「トボット」は昨年280万個も売れて、ヨン実業全体の売上高(760億円)のうち70%(520億円)近くを占めた。さらには、国内玩具市場の最高峰と思われたレゴさえ押さえつけた。しかし、華麗な羽を広げるまで、ヨン実業の過去は順調ではなかった。ヨン実業はもともと出版業・啓蒙社の子会社だった。1998年の通貨危機当時、啓蒙社が不渡りを出してヨン実業も売られた。しかし、キム・サンヒ前代表とハン・チャニ代表などは過去の栄光を復活させるために玩具部門を買収し、もうひとつの「ヨン実業」を設立した。

ハン代表は、「すでにトボットの出発は、キム前代表がいた10年前から始めた」とし、「幼い孫や孫娘が気楽に見ることができる玩具や、アニメーションを作ってみようというのが出発点だった」と語る。語感が可愛らしく前後に読んでも英語の発音が同じで、読みやすい「トボット(TOBOT)」とした。ハン代表は「トボット」成功の実際の理由として、ニッチ市場の攻略を挙げた。ハン代表は、「既存のパワーレンジャーやトランスフォーマーなどは、小学生以上の高年齢層に適した製品」とし、「闘士というよりも友人に近い、低年齢層のための変身玩具市場は、トボット以前は空いていた」と説明した。

アニメーションが成功した後に、いそいそとキャラクターを玩具として発売する従来の慣行とは異なり、ヨン実業はまず玩具としての外見と個性を徹底的に企画した後、アニメーションを開始した。ハン代表は、「玩具の個性が明らかなので、ストーリーの完成度と一貫性が高まった」とし、「例えば天下壮士をモチーフにした『クォートラン』は、アニメーションで相撲の技術を駆使するようにした」と語った。このために、玩具ひとつに投入される金型のコストだけでも3億ウォンを超える。また、アニメーション制作の段階で、他の資本の助けなしに100%直接投資して、船頭が多くて船が山に登ることのないようにした。

ハン代表は続けて、「初期段階から徹底した協業と、韓国人の情緒に合わせたロボットがまた別の成功要因」と評価した。「トボット」自動車の形態は、すべて精巧にデザインされた起亜車だ。事前企画の段階から、起亜自動車と徹底した協力があったから可能だった。アニメーションにはトッポッキとキムチが登場し、韓国の子供たちの情緒に合わせた戦略も重要だった。ハン代表は、「東南アジアで韓流熱風が吹いているだけに、このような韓国化戦略は輸出にも有利に作用するだろう」と予想した。これに加えて、国内5社の中小企業で製品を組み立てる「メード・イン・コリア」戦略を通じて、製品の完成度と品質を高めた。ハン代表は昨年のブームに酔わず、未来を準備している。

ハン代表は、「粘り強さとストーリーで、トボットの個性を受け継いでいく」と約束した。そして「今年も5~7モデルを発売する予定だ」と語った。
  • 毎日経済_チョン・ヂョンホン記者/写真_パク・サンソン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-02-03 17:12:49