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新進デザイナーと百貨店の共生関係、なぜポップアップストアだけ?


  • 新進デザイナーと百貨店の共生関係、なぜポップアップストアだけ?
ファッション界では、新進デザイナー全盛時代という表現が色あせないほど、数多くのオーナーデザイナーブランドのランチングが続いている。しかし、実際には彼らを受容するだけの流通市場が十分でなく、デザイナーと流通の対等な関係を期待することができない。

このような雰囲気と異なり百貨店では、新進デザイナーのポップアップストア形式を借りたイベント性売場運営が続いている。

ロッテ百貨店は、今月に引き続き、新進デザイナーブランド製品の販売が進行される。ロッテ百貨店坪村(ピョンチョン)店では、中小企業庁との協業により成される女性新進デザイナー製品の特別販売展(14~18日)が、本店では文化体育観光部が関与する新進デザイナーポップアップストア(21~27日)が続く。

これだけでなく、韓国ファッションデザイナー連合会は、所属新進デザイナーを集め、ドゥータ、フィットインなど、東大門ショッピングモールと百貨店で、非定期的にポップアップストアを運営している。

しかし、百貨店やショッピングモールで進行されるポップアップストアが、顧客にデザイナーを紹介し、デザイナーには本格的な流通開始前のマーケットテストという本質的な意味とは距離を置いている。

◆ 百貨店、坪当り売上高(坪効率)が低いデザイナーブランド拒否

百貨店は、新進デザイナーであれデザイナーであれ、企業化されていないブランドを誘致する場合、売上を上げるのに限界がある。特定シーズンに集中的に売らなければならないコート、ジャンパーなど、特定アイテムを大量生産できないデザイナーブランドは負担になるだけだ。また最近、デザイナーブランドは、編集売場構造に慣れており、品目やデザインを制限的に発売し、それさえも少量多品種にも適合しない。

これに対して関連業界は、デザイナーが東大門を根拠地として成長してきたため、5~6坪程度の狭い売場に適合するよう最適化されており、独立ブランドとしての成長自体を期待しないようだと伝えた。

よって、百貨店の立場では、競争力のあるいくつかのアイテムだけを展開する新進デザイナーに、ポップアップストア以上の配慮ができない状況だ。

◆ デザイナー、手数料高い百貨店にまったく関心なし

デザイナーは、以前は、百貨店への入店が唯一の販売通路だったが、現在は状況が変わった。東大門だけでもドゥータとフィットインが対決構図を形成し、デザイナーが売場を開ける機会が増えた。また、その他問題点を抱えてはいるが、編集売場数が増えながら完全買い入れにしろ手数料形式にしろ、売場運営の負担なく販売できる空間が拡大している。

これだけでなく、ある程度の認知度を確保すると、オンラインショッピングモールを通じた販売も活発に成し遂げられる。よって、以前のように百貨店に入るため必死にならず、むしろ百貨店入店の提議が入っても拒否する状況が繰り広げられもする。

ある程度経歴をもったあるデザイナーは、東大門でデザイナーブランドとして認定されながら、百貨店に入店してみたが、自ら売場を撤収した。手数料に耐えながら売場を率いていくよりは、百貨店の外で開かれた機会を享受することがさらに効率的だという判断からだ。このような考えに共感を表すデザイナーが増えているのが、最近のファッション市場の現実だ。

◆ それならば、ポップアップストアはなぜ?

新進デザイナーのポップアップストアは、百貨店がイベントホールとして残しておいた空間を、最も名分に活用できる手段だ。また、デザイナーも百貨店ポップアップストアほどに最も確実な効果を期待できるマーケティングはない。

一時期は、新進デザイナーのポップアップストアにより、百貨店に向けたファッション界の非難が殺到したこともある。東大門市場の低価製品をデザイナーブランドで包装し、販売するというものだったが、新進デザイナーの水準が高くなりながら、このような否定的な視線は薄れている。

現在、残った課題は、百貨店と新進デザイナーの共生が一段階さらによくなることだ。新世界百貨店のコンテンポラリーコンセプトを標榜する編集売場「新世界アンドコー」は、国内デザイナーブランドの製品に対する憂慮と異なり、安定した姿を持ち合わせている。ロッテ百貨店「バイエトル」は、海外ブランドだけでなく、国内デザイナーブランドの製品を同時に展開し、百貨店の編集売場に対する固定観念を崩した。

このような売場が、景気が好転してから企業型ブランド売場に転換される憂慮がある。しかし、百貨店が全支店に拡大していくなら状況は変わる。売場数が増え、オーダー物量が増加すれば、年ごとにあふれる数多いデザイナーが、販売すらしてみないで淘汰することは生じないだろう。
  • 毎日経済_ハン・スギン記者/写真=photopark.com | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-02-15 15:05:44




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