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[I ♥ 建築] 守らねばならない関係


  • [I ♥ 建築] 守らねばならない関係
我々が建築をする際、主に使用するコンクリートの寿命は100年以上だ。しかし、我々は30年も過ぎれば壊して再開発する。その理由は再開発を通じた経済的な利益が大きいためだ。しかし、より古い歴史を持つパリはそのような高密化再開発をしない。なぜだろうか?パリ市民たちは空間の関係を読み出すことができる目があり、それが作り出す生の姿を愛するためだ。

建築は単純な物とは違う。自動車はどこに置いてもよく、移動可能だ。周辺の空間と関係を結ぶことが弱い。しかし建築は建てれば周辺の空いた空間に影響を与え変形させる。

そしてサントリーニ島のイア地区は急激な斜面にある。だから前の家の瓦が後ろの家のテラスとなる複雑な都市構造を持つ地区だ。

もし住民たちが家の内部の機能だけを重要視したとすれな古い家を壊して20階立てのアパートを建てるだろう。しかし、彼らは家といえの関係、その関係を通じて作りだされる美しい通りと照らすといった外部空間と家との連結関係に価値を置いた。だから建物を少しずつ補修しながら、その関係を維持している。夫婦が年を取りしわができても関係に価値をおいて離婚しないことと同じだ。

パリ市民も歩くことに適した道路と家から見下ろすパリのスカイラインと通りなどを愛している。建物と建物、建物と通り、通りと通りが作り出す関係の網を維持したいために少し不便でも古くなった都市を保存するのだ。

我々はすべて壊した。ピマッコル(ソウル特別市鍾路区鍾路にある朝鮮時代の路地)を再開発するときにもただそこにあるクッパプ家だけを残せば保存されると考えた。しかし、我々は本能的に分かっている。どれほど同じ店があっても曲がりくねって前が見えない路地から上を見上げれば空が見え、ぎゅうぎゅうにくっついた店が与える雰囲気は今はもうなくなったことを。

我々が建築の室内機能だけを重視するレベルで留まるとなれば、建築が与える真の関係の価値をごみのように継続して捨てることになるだろう。家族は年を取り、古くなってもその関係が大切に捨てられたりはしない。今日からでも我々の周辺で保存せねばならない「空間の関係」が何か、探してみよう。
  • 毎日経済_ユ・ヒョンジュン弘益大学建築学科教授 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-02-12 16:09:40




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