現代カードのチョン・テヨン社長、パンテック復活導くか

マーケティング戦略総指揮、来年上半期に戦略スマートフォン登場...金融・IT融合初めての事例 

  • 最近、汝矣島にある現代カード本社で会った現代カードのチョン・テヨン社長(右側)とパンテックのイ・ジュヌ社長

現代カードが企業改善作業(ワークアウト)に入ったパンテックを生かす救援投手として乗り出す。現代カードとパンテックは、来年の上半期に発売される戦略スマートフォンの開発のための了解覚書(MOU)を締結したと11日、発表した。クレジットカード会社と携帯電話メーカーが手を組んだわけだが、両社間の協力は、金融と情報技術(IT)間の一次元的な結合をはるかに超える。

現代カードはスマートフォンのデザインを行い、ブランド戦略を立てる「リブランディング(Re-branding)」を担当する。また、ユーザー使用環境(UI、User Interface)と、グラフィカルユーザー環境(GUI、Graphical User Interface)の開発にも参加し、製品のマーケティングと対外コミュニケーション戦略の樹立まで陣頭指揮する。

パンテックは新製品の開発に必要な研究開発(R&D)と量産に責任を持つ。また、製品販売のための通信会社との協議など、販売パートを主に担当する。周辺機器やアクセサリーなどに対する、更なる協力の可能性も開かれている。パンテックという胴に現代カードという脳を装着した姿だ。

プロジェクトの成功可否にかかわらず、現代カードがパンテックから得ることができる金銭的なメリットはない。

今回のプロジェクト名は「ブルックリン(Brooklyn)」だ。荒涼としたニューヨーク市で、文化と芸術が息づく地域に変貌したブルックリンをモチーフにしたものだ。

数ヶ月前、パンテックのイ・ジュヌ代表が初めて提案し、プロジェクトに対する議論が始まった。イ代表は、カード会社ながらもカード業を越えたブランド化に成功した現代カードに注目した。「イッツウォーター(ミネラルウォーター)」「オイスター(厨房用品)」「マイタクシー(自動車)」など、多様な分野の企業の製品に革新的なデザインを着せてきた現代カードの力量とノウハウも綿密に分析した。

チョン・テヨン現代カード社長がイ代表の提案を受け入れた最大の理由は、まさにモバイルそのものにある。イ・ミミョン現代カードブランド本部長は、「これから携帯電話は、すべての金融機関の競争の勝敗を左右する要因になるだろう」とし、「今回のプロジェクトを通じて、モバイルに対するすべてを直接体験できる機会を持つことになるだろう」と語った。

よしんば競合他社に押されたものの、現代カードは、パンテックの技術力を見て、十分に勝負をかけてみるに値すると判断した。現代カードの関係者は、「パンテックは指紋認識や背面タッチなど、世界的な水準の技術力を備えている」とし、「保有する特許件数が4800件余りに達し、世界初の記録も12件にもなる」と説明した。

技術革新に絶えず投資して、スマートフォン市場で熾烈な競争を繰り広げる国内の中小企業を支援したいというチョン社長の個人的な希望も、プロジェクトの成就に一役買った。であるならば、来年上半期に登場する戦略スマートフォンはどんな姿だろうか。イ本部長は「技術力と仕様をこえて、完全に視覚的にアクセスするスマートフォンを打ち出す予定」だと耳打ちした。

パンテックは昨年、第4四半期までの6四半期連続で赤字を出した末にワークアウトに突入したが、今年の第1四半期で黒字転換に成功することを期待している。
  • 毎日経済_イ・ユソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-03-11 17:28:13