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具泰会(ク・テフェ)名誉会長死去…「尊敬と配慮のリーダーシップ」

尊敬・思いやりのリーダーシップ…LG家の経営哲学 

  • 具泰会(ク・テフェ)名誉会長死去…「尊敬と配慮のリーダーシップ」
△写真=2003年、LSグループの系列分離後に開催された社屋入居式で一列に並び立った「テ・ピョン・ドゥ」の、3兄弟の生前の姿。左から、故ク・ピョンヘE1名誉会長、故ク・テフェ名誉会長、故ク・ドゥヒ名誉会長。 [写真提供=LSグループ]

去る7日に死去した具泰会(ク・テフェ)名誉会長は、韓国の経済界・政界の両方で骨太の歴史を書きつづった人物として評価される。特に無欲経営を通じた「尊敬と配慮のリーダーシップ」はク名誉会長の象徴だった。

ク・テフェ名誉会長は1941年に晋州公立中学校を卒業して、1943年に日本の福岡高校を卒業した。ソウル大学で政治学を勉強した後、ラッキー化学(現LG化学)の専務で企業人としての第一歩を踏み出した。財界関係者は「当時、ク名誉会長はいわゆる〈割れないクリームの蓋〉を開発した」とし、「プラスチック材料で作られたクリームの蓋は、LGがプラスチック事業で足場を固める決定的な契機になった」とした。

1958年の第4代国会議員をはじめとして国会議員を6選務めた。 1973年から2年間は無任所大臣(現政務長官)に、1976年には国会副議長を務めた。やがて1982年にLGグループの創業顧問として復帰し、再び企業人の道を歩くことになる。

故人はLSグループの兄弟経営の基礎を整え、共同経営の精神を定着させるために大きく寄与したという評価を受ける。

財界のある関係者は、「LSグループは第1世代の意思に沿って、従兄弟関係にある第2世代が経営権紛争もなく無欲経営を実践している」と評した。

「3万両クラブ」はク名誉会長の無欲経営を示す代表的な経営事例として、財界で亀鑑(きかん)となっている。ク・テフェ名誉会長夫妻は生前、二ヶ月に一回以上は6人兄弟が夫婦とともに食事会を持ったが、この集まりは1人当たりの食事代が3万ウォンを超えてはならないというルールがあり、「3万両クラブ」と呼ばれる。

ク・テフェ名誉会長は故チェ・ム夫人との間に、長男の具滋洪(ク・ジャホン)LS-ニッコー・カッパー会長、長女・具槿姫(ク・グニ)さん、次男の具滋鎏(ク・ジャヨプ)LS電線会長、次女・ク・ヘジョンさん、三男の具滋明(ク・ジャミョン)会長、四男の具滋哲(ク・ジャチョル)イェスコ(yesco)会長など4男2女を残した。

15歳だった1938年に結婚したチェ・ム夫人とは2009年に結婚70周年を迎えるなど、夫婦が70年間老いをともにしたことで有名だ。

穏やかな紳士として知られているク・テフェ名誉会長だが、子供の教育においては厳格で竹を割ったようだった大人だった。

30年以上前に、ク・テフェ名誉会長が米国に住んでいた息子のク・ジャホン会長の家を訪問した時、6歳ほどだった孫のク・ボンウン フォーメーション8代表は箸をきちんと扱えなかった。するとク・テフェ名誉会長は、「韓国人が箸を正しく使えないでどうする」と孫を叱責した。ク・ボンウン代表は母のチ・スネさんと一晩中箸使いの練習をして、翌日に祖父と一緒に朝ごはんを食べた。 LSグループのオーナー一家が財界で最も気さくで思いやり深い家門として認められていることも、ク・テフェ名誉会長のこのような家庭教育のためだという評価だ。
  • 毎日経済_ユン・ジノ記者/パク・チャンヨン記者
  • 入力 2016-05-08 23:58:58




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