韓国銀行次期総裁イ・ジュヨル…柔軟な合理主義者

新しい韓国銀行総裁のイ・ジュヨル内定者とは誰 

△写真=韓国銀行イ・ジュヨル総裁内定者が3日午後記者懇談会に参加するためにソウル中区にある韓国銀行小功別館に明るく笑いながら入ってきている。

韓国の通貨政策に責任を持つ李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行総裁内定者は、韓銀内部では成長論者に近いハイブリッド型経済観を持っていると評価される。事実、イ・ジュヨル内定者は、韓銀法第1条1項のインフレターゲット(物価安定目標制)責任を、最終的な目標ではなく、国民経済の発展を支えるための手段として捉えている。

また、イ・ジュヨル氏は金融通貨委員会で通貨政策を運用するところに、より先制的で果敢な金利政策を展開すると予想される。

イ・ジュヨル氏は最近、毎日経済プレミアムニュースへの寄稿で、「韓銀が達成しようとする物価安定は、それ自体が最終目標というよりは、国民経済の発展を支えるところに究極的な目的がある」とし、「物価安定目標制を採択しているが、成長を度外視しても良いという意味ではない」と主張した。

また、イ・ジュヨル氏は「物価安定目標を毎年提示するのではなく、目標達成期間をより長くして、中期目標制を運用(2004年以降3年単位で運用)しているのも、短期的な物価目標に縛られて、ゲームを誤ることがないようにするための装置」だと説明した。

「物価安定」目標を至上課題としながらも、経済成長は順位を下げて後回しにしてきた過去の韓銀出身者とは異なる視角だ。だからといって、イ・ジュヨル内定者を典型的な成長論者(ハト派)と見ることも難しいという指摘が多い。むしろイ・ジュヨル内定者の最大の強みを、成長と物価安定に偏らず、その時々の経済状況に合わせて柔軟な通貨政策を使うことができるという点を挙げもする。

イ・ジュヨル氏と一緒に仕事をしてきた韓銀退職者は、「タカ派かハト派かと聞かれたら、一言で答えるのは難しいほどに、一方に偏らないのがイ・ジュヨル内定者の特徴」とし、「今のように経済が難しくて成長しなければならときには、ハト派の役割をするのじゃないか」と語った。

イ・ジュヨル氏は今月初め、毎日経済への寄稿を通じ、「わが国はまだ日本の‘失われた20年’のようなデフレを心配する段階ではないと思う」とし、「現時点で通貨政策の基調を変えて、追加的な緩和措置で対応するのは適切ではないと思える」と評価した。韓国経済が底を割って徐々に改善されつつある時点で、向後の金利政策の方向性を斟酌する大きな課題だ。

ただし、経済状況が熟して通貨政策を展開するべき時期が来たら、市場予想よりも一足先に金利に手をつける可能性が高い。

イ・ジュヨル氏は、「中央銀行は未来の状況に対して先制的に対応してこそ、意図した政策効果を得ることができる」とし、「政策決定者の直感が非常に重要であり、不確実性の下でも適時に決定を下せるかの果断性も重要な徳目」だと説明した。彼は、「なぜ韓銀に対する政策実機の批判が提起されるのだろうか」と反問し、「不確実性を理由に政策決定を躊躇する影響が大きいと思う」と欠点を突いた。

昨年初め、朴槿恵政府が追加予算などの景気浮揚に乗り出す渦中で、韓銀が利下げのタイミングを逃がし、政府と韓銀が「拍子はずれ」を起こしたいう批判をある程度認める発言だ。特に、米国のテーパリングが急速に進行した時点で、韓銀の基準金利引き上げのタイミングも、予想よりも早く現実化する可能性が占われる大きな課題だ。

イ・ジュヨル氏は中央銀行の通貨政策が成功するための第1条件として、「国民の信頼」を強調した。彼は、米連邦準備制度理事会の副議長を歴任したアラン・ブラインド プリンストン大教授が、各国の中央銀行総裁と著名な経済学者を対象に、通貨政策の信頼性を確保するために最も重要な徳目を調査した結果、ほとんどが「正直の伝統」を維持することだという答えが返ってきたという点を強調した。対外的に約束した通りに行動する言行一致の伝統を確立することが、韓銀の通貨政策が国民からの信頼を得ることができる王道というわけだ。

朴槿恵政府がイ・ジュヨル氏を新任韓銀総裁に指名したのも、金仲秀(キム・ジュンス)韓銀総裁の「疎通不足」を克服するためという分析が出ている。イ・ジュヨル内定者は韓銀副総裁を退任する当時、キム・ジュンス総裁をはじめとする当時の首脳部に手厳しい忠告をしたことで有名だ。「グローバルと改革」で押し通したキム・ジュンス式の組織改編で、多くの組織員が傷心と恥辱感を感じたという指摘を行い、当時の総裁との不和説が出回った。

イ・ジュヨル氏は退任後、韓国火災保険協会理事長になるはずの計画が水泡に帰し、ハナ金融経営研究所で顧問の役割を果たしつつ臥薪嘗胆した末に、華麗に韓銀総裁として復帰することになった。

■ 略歴
△1952年7月生まれ、△1970年原州のテソン高校卒業、△1977年、延世大経営学科卒業、△1988年、米ペンシルバニア州立大経済学修士、△1977年、韓国銀行入行、△2005年韓銀政策企画局長、△2007年韓銀通貨信用政策担当副総裁補、△2009年韓銀副総裁、△2014年3月第25代韓銀総裁(内定)
  • 毎日経済_ソン・ソンフン記者/チョン・ボムジュ記者/写真=キム・ジェフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-03-03 17:45:27