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「韓進海運、1兆2千億調達できなければ法定管理」

◆ 企業の構造調整 ◆ 

  • 「韓進海運、1兆2千億調達できなければ法定管理」
△写真=任鍾龍(イム・ジョンリョン)金融委員長は13日、記者懇談会で企業構造調整と関連して記者らの質問に答えている。イム委員長はこの日、韓進海運と現代商船の合併可能性を初めて示唆した。 [写真提供=金融委員会]

政府と債権団は来年までに、多ければ1兆2000億ウォンと推算されている韓進海運の流動性不足を、韓進グループや外部の投資家から調達しなければ韓進海運の法定管理は避けられないと警告した。

傭船料の交渉と非協約債権の債務再調整など、経営正常化の方向をつかむ前には、不足資金に対する債権団次元の資金支援は一切ないという点も、政府と債権団は明らかにした。韓進グループの主力系列会社である大韓航空ですらも流動性支援は困難な状況であることから、韓進グループが外部投資家の募集を引き出すかが注目される。

13日、金融当局の高位関係者は「不足する大規模な資本を企業自体や外部の投資家から調達できなければ、(法定管理ではなく)他の方法はない」とした。債権団の高位関係者も「経営正常化が仕上げされるまで、債権団次元の支援はないだろう」とし、「会計法人の実査の結果、韓進海運の資金不足の規模は来年までに1兆~1兆2000億ウォン程度だが、この金を大韓航空を含む韓進グループで支援する余力はないものと把握している」と語った。

債権団は流動性不足分の80~90%ほどを、韓進グループが独自調達や外部の投資誘致を介して用意する場合、いくつかのを支援方案を検討することができるという立場だ。しかし、韓進グループが8000億ウォン以上の資金を自己調達することは現実的に難しいと見ている。別の債権団の関係者は「韓進グループが大韓航空の生死の岐路に影響を与えるほど、大韓航空に負担をかけるとは考えていない」とし、「必要な規模だけ韓進グループが支援に乗り出せると判断したならば、債権団がマスメディアで言う圧迫でもしただろうが、圧迫するものが何ひとつない痛々しい状況」だとした。

韓進グループの外部投資の誘致の動きの可否について、債権団は「わかっていることはない」とした。

韓進グループは全方位的に韓進海運の流動性確保に乗り出すという方針だが、4112億ウォン規模の韓進海運の資産売却では、1兆ウォンを上回る流動性の不足分を用意するには役不足という立場だ。

昨年末、釜山ターミナル(韓進海運港湾)の株式を(株)韓進に渡して1350億ウォンを確保したように、韓進グループは韓進海運の資産売却を側面支援したが、これ以上カードは多くないことが問題だ。先月から最も重要なバルク船部門(Hライン海運)の株式や海外商標権などを売って1500億ウォンの実弾を用意したし、米国や日本の海外ターミナルなどを売って2600億ウォンをさらに用意するという方針も立てられているが、問題は時間だ。傭船料延滞料は毎月1000億ウォンずつ積もっているが、債権団が掲げた条件付き自律協約の期限である8月初めまでに、資産売却がきちんと履行されるかは未知数だ。

5月4日に始まった韓進海運の条件付き自律協約は、3ヶ月後の8月4日に終了する。債権団の判断にしたがって一ヶ月の延長が可能だが、流動性危機が続いており、傭船料の交渉で大きな進展がなければ延長は不透明だ。

イム・ジョンリョン金融委員長も13日の定例記者懇談会で、「韓進海運の経営正常化の推進と関連して、さらに一歩進んだものがあるのか」という記者団の質問に「そうではない」とし、「多くの節目が残っている」と返答した。イム委員長は、しかし「これ(経営正常化)が成されたら、産業全体のレベルで(現代商船と韓進海運を)合併させるか競争体制を維持するかどうかを検討する」とし、二大海運会社の経営正常化を前提とした合併の可能性を示唆した。

イム委員長が両海運会社の合併の可能性を、公に明らかにしたのは今回が初めてだ。

韓進海運が傭船料の引き下げと非協約債権(社債等)の債務再調整を骨子とした経営正常化に成功した場合、二大海運会社の合併のための最適の条件が満たされるというのが政府と債権団の立場だ。

問題は韓進海運の法定管理の可能性だ。法定管理企業が金融機関の新規資金支援を受けることは事実上不可能なので、十分な流動性を確保していない限り、韓進海運の法定管理は清算につながる可能性が高いというのが債権団の判断だ。

法曹界の関係者は、「完全資本蚕食企業などの流動性危機にある企業は、法的に合併を推進することは難しい」と語った。

海運業界の関係者は「法的合併は大変でも、韓進海運の一部資産と核心人材を現代商船をはじめとする他の企業が吸収する、産業的な統合は可能だろう」とした。
  • 毎日経済_チョン・ソグ記者/ユン・ジノ記者/キム・ヒョソン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-06-13 19:28:40




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