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NAVERイ・ヘジン議長の超人的集中


  • NAVERイ・ヘジン議長の超人的集中
イ・ヘジンNAVER理事会議長が、モバイルメッセンジャー「LINE」を米国と日本の証券市場に同時上場した15日にメディアに姿を現した。公式席上にあまり姿を現さないことで有名な彼が、直接懇談会に出てくるということは、それだけLINE上場が大きな意味を持っているためだ。LINEは韓国内ではカカオトークに押されて存在感が弱いが、日本、タイ、台湾では国民のメッセンジャーで通じるほど成功したサービスだ。加入者が10億人で月平均のユーザーが2億1000万人をはるかに超え、売上高も今年は1兆5000億ウォンを突破するものと見られる。予想公募価格の1株当たり3300円で取引されると、1兆5000億ウォンの資金が入ってくる。 2011年にサービスを開始して以来5年で大ヒットを出したわけだ。

LINEの成功の裏には挫折と失敗があった。イ議長はNAVERのグローバル化のために、日本を足がかりにして、2000年にNAVERジャパンを設立した。検索サービスに勝負をかけたが、成果を出せず、最終的には2005年に撤退した。2007年に再び挑戦したが、6年で苦杯を飲んだ。試練を経験しながら、イ議長は徹底的に反省し、この過程で誕生したのがLINEだ。「NAVERは、モバイルでは何でもない。今まで知っていることはすべて忘れて白紙から再び始めよう」LINEを始めた頃、イ議長がシン・ジュンホ最高グローバル責任者(CGO)に伝えた言葉だ。

度重なる失敗の中でも、イ議長が勇気を失わなかったのは、NAVERの成功経験だった。サムスンSDSの社内ベンチャーで始まったNAVERが、検索サービスを開始した1999年の国内ポータル市場には、Google、Yahoo、Daum、empasなどの強者が立ち並んだ。

予想通り、事業初期は容易ではなかった。NAVERの資本金はすぐに底を付き、撤退しなくてはならない危機に追い込まれた。この時、キム・ボムスカカオ議長が立てたハンゲームと会社を合併して検索広告を強化し、収益基盤を確保した、これが、イ議長を救った。危機を乗り超えた彼は、知識検索などのサービスを差別化し、強敵をすべて退けて、NAVERを国内1位のポータルに育てた。

難局を打開する彼の力は、「超人的集中」から出てくる。彼は2012年、社内講演でこのような比喩を上げ、その意味を説明した。

「ダビデがゴリアテと戦って勝てる道は集中だけだ。石つぶて一発の力がなければならない。木船10隻で100隻の船団に勝とうとするなら狭く方陣して突破しなければならない」

2014年の中小企業リーダーズフォーラムでNAVERの成長史を言及し、次のように強調した。「会社が15年になったということは、15回新しく生まれたという意味だ。毎年死にそうだったが生き延び、だから毎年、違う会社に変わったのだ」

経営者は会社を必ず生かし、成長させなければならないという切実さで、毎瞬間集中しなければならないという意味として解釈できる言葉だ。
  • 毎日経済 チャン・パクウォン論説委員 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-07-24 09:43:09




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