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[I ♥ 建築] ポケモンと建築


  • [I ♥ 建築] ポケモンと建築
全世界的に『ポケモンGO』というゲームは、熱風を超えて狂風に近い。ポケモンはポケットモンスターの略で、ポケットにモンスターを捕って入れる内容の漫画だ。日本固有のお化けに仕える文化的背景に、ポケモンの作家個人が昆虫を採集していた趣味が合わさってできた漫画だ。そのためポケモンの中のキャラクターは昆虫であり、お化けなのだ。お化けは目に見えないが、スマートフォンを通しては見れるという概念が、『ポケモンGO』の始まりだ。天才的な発想だ。『ポケモンGO』のおかげで、現実と仮想が半々ずつ混ざった「拡張現実」という分野が、私たちの実生活に入ってき始めた。

1980年代、『ブロック崩し』や『ギャラガ』のような娯楽をしながら、人々は電子娯楽が繰り広げられるモニターの裏側の世界について気になるようになった。このような想像は、当時に電子娯楽が繰り広げる電子の世界を想像して作った『トロン』という映画で作られた。1990年代に入って、インターネットスペースが私たちの実生活に入ってきた時、人々は近いうちに「バーチャルリアリティ(仮想現実)」が私たちの現実世界を交換するものと期待した。しかし、バーチャルリアリティがあまりにも「漫画のような」姿に失望し、人々はバーチャルリアリティに飛び込まなかった。現実世界と仮想空間は、2つに分かれていた。

1990年代以前まで、ハリウッド映画は実写映画とアニメ映画に分かれていた。そうするうちに1991年の『ターミネーター』続編で、液体金属ロボット「T1000」が目の前で形が思いのままに変わる様子を見ながら、人々は驚愕した。実写と仮想のグラフィックが1つの画面に合わさって見えることに人々はさらにはまっていった。ハリウッド映画の中で拡張現実が始まったのだ。実写とアニメの明確だった境界があいまいになったということだ。

私たちは過去20年間、インターネットを使用しながら生きてきた。インターネットの世界は、モニターの中にあった。そうするうちに、スマートフォンが出てきて、モニターを持ち歩けるようになった。『ポケモンGO』というゲームの発売で、私たちの現実世界にモニターの中の仮想のキャラクターが入ってき始めた。スマートフォンのスクリーン内の実写背景の中のポケモンキャラクターは、まるでT1000のようだ。スマートフォンで世界を見つめる私たちの世代に、スマートフォンの中の拡張現実は、波長が大きいだろう。今後、現実と仮想の空間的境界がさらに曖昧になるだろう。今、始まった。
  • 毎日経済 ユ・ヒョンジュン弘益大学建築学科教授 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-07-22 20:24:14




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