会長は拘束中 新事業、夢も見られない


「無期限延期ではなければ放棄」。

オーナーシップ不在が招いた新事業の進行状況だ。今月6日、SKグループの主力系列社であるSKテレコムは合併・買収(M&A)市場で優良売り物として評価を受けたADTキャプスの買収戦参加をあきらめた。

SKテレコム側は「ADTキャプスの買収を検討したが、結局買収戦に参加しないことに決めた」とし、「今回の予備入札に参加しなかった」と明らかにした。当初、SKテレコムはADTキャプスの戦略的投資者(SI)の強力な候補軍として評価を受けた。しかし、1兆ウォンを超えるADTキャプスを得るにはチェ・テウォン(崔泰源)会長の不在があまりにも大きかった。

今回が初めではない。去る9月、SKE&SはSTXエネルギーの意向表明書提出を控えて放棄を宣言した。事実、グループは買収金額が1兆ウォンに達するSTXエネルギーを得ようとするならばオーナーであり最高経営者の勇断がなければならないと、STX買収を放棄した背景を説明した。SKE&S代表取締役であるチェ・ヂェウォン(崔再源)副会長さえも拘束され、放棄は不可避だった。

ハンファはより重い状況だ。企業経営評価サイトであるCEOスコアによれば、ハンファの5つの系列社の有無型資産取得額は来たる第3四半期まで6617億ウォンで、前年同期の7992億ウォンに比べて16.5%も減少した。

ハンファの意思決定における初めと終りであるキム・スンヨン(金升淵)会長の不在で海外事業部門の推進力が大きく弱まり、太陽光など新しい成長事業への投資も継続して保留されている。

ハンファ関係者は「リスクが大きい太陽光事業の特性上、グループ次元の意思決定と世界各国政府との緊密な協力が必要だ」と説明した。ビスマヤ新都市以後、期待していたイラクの追加受注も何らの進捗がない。

CJグループはイ・ヂェヒョン(李在賢)会長の拘束と健康上の問題で、どのグループより大きな打撃を受けた。まず李在賢会長の拘束以後、核心系列社は相次いで新事業の保留方針を明らかにした。CJ第一製糖は、バイオ事業部門でグローバル市場の支配力1位を達成するために推進した中国のリシン企業の引き受け交渉を暫定中断した。生物資源(飼料)事業部門では、グローバルな事業拡張のために推進中だった中国とベトナムでの現地投資交渉も遅れている状態だ。とくに2011年、CJグループが買収した大韓通運は当初、海外M&Aを通じてグローバル企業として成長させるという戦略だった。しかし、李会長の拘束以後、以前から推進してきた1兆ウォン台の米国物流業社の引き受けを暫定保留するなど、目標につまずきを来たしている。

チョ・ソクレ(趙錫来)会長に対して拘束令状が請求されたヒョソン(暁星)もぴんと凍てついたままだ。第3四半期までヒョソンの有無型資産取得額は5394億ウォンで、前年同期との対比で28.7%減少した。国税庁税務調査から始まり検察捜査にいたるまであらゆる波瀾を経験し、新しい事業を始める意欲がくじかれてしまった。

LIGグループは去る8月、ク・ジャウォン(具滋元)会長とク・ボンサン(具本尚)副会長が拘束されて以後、主軸をなす系列社であるLIG損害保険を売り物に出した。

事実上、グループ解体の道に入ったのだ。昨年、LIGグループの全体売上げは12兆ウォンだが、LIG損保の占める比重は86%(10兆3000億ウォンあまり)に達する。グループの金融部門が消えることと同時に、形勢も7分の1ほどに減ることになるわけだ。

韓国式オーナー経営の最大の強みはスピード経営だ。不必要な投資を敢然と切り、一つにだけ集中することができる。成否に対する責任はオーナー自身であるため、専門経営者は大きな心配なしに前だけを見て走ることができる。

しかし最近のようなオーナー不在状況は、このような強みをリスクに置き変える。オーナーのいない会社は慣れたことや失敗しないことにだけに執着する。こんな状況が何年か続いたら、その企業は自然に競争から淘汰される。小さな企業は検察捜査の一回で門を閉めたりするが、大企業はそうではない。代わりに徐々に沈没して行く。

あるグループの役員は「加熱される水の中の蛙が自分も気づかないまま煮られるように、組職の適応力と免疫力が少しずつ消えている」と言った。
  • 毎日経済_ソ・チャンドン記者/キム・ギュシク記者/ホン・ヂョンソン記者/ハン・イェギョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2013-12-15 18:39:16