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[韓国100大CEO] 世亜グループのイ・スンヒョン会長「有望海外企業・工場M&Aで活路」


  • [韓国100大CEO] 世亜グループのイ・スンヒョン会長「有望海外企業・工場M&Aで活路」
世亜グループの名前には二つの意味が込められている。「世界に飛躍するアジア一流企業」への目標意識が一番目で、最高水準の品質で「世界を美しく」という意志の標榜が二番目だ。50年以上「鉄一筋」を歩んできた世亜グループの歴史を見てみると、このような説明に自然とうなずける。

世亜グループは鋼管、特殊鋼分野に特化された鉄鋼専門グループだ。

自動車、機械、造船、建設などの多くの産業分野で使用される鉄鋼材料の生産を専門とする。故イ・ジョンドク名誉会長が1960年に日本から中古機械を取り寄せて、世亜製鋼の前身である釜山鉄管工業を設立したのが始まりだ。1988年に昌原特殊鋼(現・世亜昌原特殊鋼)、2003年にキア特殊鋼(現・世亜ベスチール)を買収し、会社の規模を育ててきた。

過去2013年に故イ・ウンヒョン世亜グループ会長がこの世を去って、弟のイ・スンヒョン現世亜グループ会長が経営権を受け継いだ。イ会長は京畿高と漢陽大学経営学科を卒業した。1974年、グループ系列会社ヘドク企業の常務として経営に参加した後、ヘドク企業、ヘドクスチール会長を務めた。2001年には持株会社世亜ホールディングスが設立されて会長を務め、主にグループの内部経営を担ってきた。

突然の承継にもかかわらず、イ会長はグループをしっかりと維持して導いており、評価を受けている。2015年の毎経エコノミー「100大CEO」に初めて選ばれたのに続いて2年連続で受賞の栄誉を抱いた。

しかし、今後の状況は容易なことばかりではない。最近の鉄鋼業界は、これまで以上に困難な時期を過ごしている。需要産業の低迷と供給過剰、保護貿易主義の強化、金利・為替の不確実性など、難関が重なっている。これに対抗するためのイ会長の対応策は「積極的な投資」だ。イ会長は暇を見ては「一等企業には不況がない」という言葉を口癖のように強調し、積極的な危機突破を注文しているという裏話だ。

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最近の世亜グループの歩みにも、このようなイ会長の意志がよく表れている。世亜グループはここ数年間で、国内外の有望な企業の買収合併(M&A)を行い、企業の競争力強化に努めている。2014年、イタリア鋼管メーカー「イノックステック(Inox Tech)」に続き、2015年にポスコ特殊鋼(現・世亜昌原特殊鋼)を買収して、規模拡大に乗り出した。

海外進出を熱心に行っているのも同じ脈絡からだ。さらに、現代製鉄など競合他社が特殊鋼事業に新たに参入し、もはや国内市場でのみ安住することはできない状況だ。世亜製鋼は昨年11月に米国の油井用鋼管(OCTG)の専門製作工場である「OMKチューブ」と「ラグナチューブブラプロダクトコーポレーション」など2社を買収した。昨年2月に世亜ベスチールは海外初の販売法人「SGI」を米国テキサス州に設立した。海外生産と販売体制を強固にすることにより、世界の鉄鋼専門企業として跳躍する準備を終えたという評価だ。
  • 毎経エコノミー 1901号
  • 入力 2017-04-08 09:05:10




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