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[韓民100大CEO] 鄭秀顕現代建設社長…建設業界初の「営業利益1兆ウォンクラブ」に


  • [韓民100大CEO] 鄭秀顕現代建設社長…建設業界初の「営業利益1兆ウォンクラブ」に
鄭秀顕(チョン・スヒョン)現代建設社長は本格的なエンジニア出身の最高経営者(CEO)だ。ソウル大建築工学科を卒業して1975年に現代建設に入社し、30年以上にわたって国内外の現場で経験を積んだ。現代建設建築事業本部を総括したあと、現代総合設計副会長や現代エムコ代表取締役社長を務めた。そうして去る2011年、鄭夢九現代自動車グループ会長の目にとまって現代建設社長に抜擢された。

現代建設を率いることになった鄭秀顕社長は、徹底的に収益を中心とした経営戦略を強調した。競争入札でも収益性が担保されている良質の受注でなければ受注しないという原則だ。また、全社的なコスト削減のための努力を並行し、内部の体質改善にも力を注いだ。おかげで現代建設は昨年、18兆7445億ウォンの売り上げを上げた。前年の売上高の19兆1221億ウォンに比べて小幅で減少したが、営業利益は前年比で6.7%増の1兆527億ウォンを達成した。業界で初めて「営業利益1兆クラブ」に加入した。当期純利益も前年よりも11.4%も増えた。2011年のグループ編入前に安価で受注が行われた海外の悪性プロジェクトがすべて処理されて、原価率も正常化して実績が改善したという評価だ。

鄭秀顕社長は、競争が激化している中東地域中心の受注戦略から果敢に脱皮し、中南米・独立国家共同体(CIS)地域などの新興市場にも力を入れている。これまでの伝統的な市場だった中東地域では高付加価値の受注を拡大する一方で、新興市場では新たな需要を創出するという戦略だ。特に現代建設は、新規進出地域に生産・販売拠点を確保している現代自動車グループのグローバルネットワークと現地の認知度を積極的に活用し、ベネズエラ・チリ・ウズベキスタンで新規受注を成就させている。またこの5年のあいだ着実に新興市場の扉を叩いた結果、現代建設は2011年以降は中南米・CIS・欧州地域など11か国に新たに進出し、グローバルな建設地形を拡大した。

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鄭秀顕社長が眺める国内市場の見通しはどうか。

今年は国内の公共・民間投資事業は、停滞したり萎縮するという懸念が大きい。また揺れうごく為替相場と原油価格の影響で、海外事業も不確実性が取り除かれていない状況だ。これに対して鄭秀顕社長は、「一段階さらにスマートで賢くなる」という目標を掲げた。「速度(Speed)」「体系的な(Measurable)管理」「達成可能な(Attainable)」「現実化(Realize)」「時を選ばない(Timeless)安全」の頭文字を取って「SMART」というキーワードも掲げている。日増しに激しくなるグローバル市場競争で生き残るためには、現場で迅速かつ機敏である必要があり、経験に依存するよりは体系的で先制的に危険管理を行う必要があるという意味だ。また、きっちりと計画を立てて到達可能な目標を決めてこそ成果を導出することができるという考えも必要だ。最後に、人の命と直結した安全こそ、建設業で最も重要な価値だというのが鄭秀顕社長の信念だ。
  • 毎経エコノミー1901号
  • 入力 2017-05-21 08:52:02




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