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[韓国100大CEO] 韓相範LGディスプレー副会長…大型OLED市場「席巻神話」の主役


  • [韓国100大CEO] 韓相範LGディスプレー副会長…大型OLED市場「席巻神話」の主役
「LGディスプレーは、韓相範(ハン・サンボム)副会長が就任した前と後に分けられる」

これは電子業界で公然と出てくる話だ。韓相範LGディスプレー副会長の存在感はそれほど格別だ。彼が主任する前のLGディスプレーは、しばしば赤字を記録していた。

就任以来、状況は大きく変わった。LGディスプレーは2013年の第2四半期から2016年の第4四半期まで19期連続の黒字基調を維持しているのだ。

何よりも彼の決断力が光った。韓相範副会長は、30年以上のあいだIT核心部品である半導体やディスプレイ業界に従事した。製品や装置の開発はもちろん、生産工程と営業・マーケティングなど引き受けた分野も多様だった。2012年就任当時のディスプレイ市場は、LCD(液晶表示装置)からOLED(有機発光ダイオード)にパラダイムが変わっていた。韓相範副会長は大型OLED TV市場に進出することを決め、2013年1月に世界初のOLED TV用パネルを量産し始めた。スマートフォンなどの小型ディスプレイはLCD、大型はOLEDという二元化戦略は成功を収めた。

現在LGディスプレーは、世界で大型OLED TV用パネルを生産する唯一の企業だ。昨年第4四半期の北米地域2000ドル以上のプレミアムTV市場で、OLEDシェアは80%に迫った。

代表取締役に初めて就任するとき、韓相範副会長の職責は副社長だった。1年後である2013年に社長に選任され、2016年には副会長の席に上がった。ディスプレイ成長の功績を認められたというわけだ。

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今年LGディスプレーは、これまで以上に良い成績をおさめることが期待されている。金融情報会社エフアンドガイドによると今年、LGディスプレーの予想売上高は前年比で9.2%増の28兆9420億ウォン、営業利益は95.91%急増した2兆5692億ウォンと推算される。予想通りになるならば史上最大の実績を収めることになる。LGディスプレーが誇るOLED TV市場が本格的に開かれることと期待されているうえ、パネルの価格も安定して維持されるものと見られているためだ。

韓相範副会長がLGディスプレーの実績だけを上げたわけではない。国内のディスプレイ業界発展のためにも率先して行った。代表的な例はサムスン電子との積極的な協力だ。これまでサムスンとLGは互いにライバル関係であり、犬猿の仲だった。いくら困難な状況でも助け合うという姿は見ることはできなかったのだ。

しかし昨年末に台湾の鴻海グループが日本のシャープを買収し、彼らはこれまでシャープがサムスン電子に供給していたLCDパネルの供給停止を決定した。サムスン電子の突然の物量不足にLGディスプレーが救援投手として乗り出したのだ。LGディスプレーは遅くとも今年下半期からサムスン電子に大型LCDパネルを納品する計画だ。

サムスンとLGの協力は、中国、台湾などの後発走者を弾き出すことができるもう1つの解決策になるだろう。
  • 毎経エコノミー第1901号
  • 入力 2017-06-17 09:07:44




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