コーヒー専門店が変わっている…コーヒーは基本、デザート・果物飲料掴め

変わったコーヒートレンド 

  • < スムージー、コーヒー以外にラップサンドイッチ、ヨーグルトを出すスムージーキング >

#カンナムのホットプレイスであるシンサ洞カロスキル。大通側で一番良い場所に位置するコーヒー専門店トムアンドトムズ売り場の門が固く閉じられている。店舗前には7月20日からこれ以上営業ができなくなったというプラカード文句が貼ってある。業界関係者は「近辺に新しいコンセプトのコーヒー専門店ができ、収益が急減したうえに賃貸料が大きく上がり、費用を負えず撤収することになった」と伝えた。

#ソウル・シチョンに近いサムソン火災ビル1階に位置するスターバックスプレミアム店1号店。日本、香港、シンガポールに続き、アジアで4番目のスターバックスフードコンセプト店舗だ。午前11時にもかかわらず売り場は近辺の会社員たちで込み合う。バリスタが原豆を挽いて直接ハンドドリップコーヒーを作ってくれ、サンドイッチもパンの種類とサラダ、肉などを決めると即席で作ってくれる。サンドイッチ、スープ、ラザニア、ケーキ、マカロンなど40種余りの多様なデザートが並んでいる。

  • < フードコンセプトのスターバックスプレミアム店舗>

最近、量的に膨張したコーヒーフランチャイズが細分化され、特化された形態で進化する最中だ。既存の平凡なインテリアとメニューでは生き残りが難しくなった。コーヒーだけでなく果物飲料であるスムージー、デザート、サンドイッチメニューなどがコーヒー専門店らの競争力を左右する要素として浮上した。

現在、全国に大小コーヒー専門店だけで1万2000店舗(2011年基準)に至る。2006年1254店舗だったのが5年の間に10倍に増えた。

▶ 5年の間にコーヒー専門店1万2000店舗突破

市場規模も見違えるほどに大きくなった。KB金融持株経営研究所によると、2010年1兆5000億ウォンから昨年2兆4000億ウォンへ60%以上成長した。国内コーヒー市場(2011年基準)は、コーヒーミックス(1兆1000億ウォン)、コーヒー飲料(8700億ウォン)、コーヒー専門店(2兆4000億ウォン)などを含め、4兆3700億ウォン規模と推定される。

国内コーヒー専門店市場は、草創期スターバックス、コーヒービーンなど外国系ブランドが主導し2006年エンジェリナスと2008年カフェベーネが登場しながらフランチャイズ事業として成長した。金融監督院電子公示システムによると、スターバックス、カフェベーネ、コーヒービーン、トムアンドトムズ、ホリーズコーヒー、カフェグルナルなど6社のコーヒー専門店の昨年売上高は7433億ウォンで2011年(5807億ウォン)より28%増えた。昨年、韓国経済が3.6%の成長率を示したことと比較すると、8倍も成長した。

スターバックスは、昨年売上高2982億ウォンで1位を占めた。続けてカフェベーネ(1675億ウォン)、コーヒービーン(1338億ウォン)、トムアンドトムズ(625億ウォン)、ホリーズコーヒー(577億ウォン)、カフェグルナル(231億ウォン)の順だ。店舗数は加盟店を募集するカフェベーネが当然先頭だ。2008年5月に初加盟店を始めた会社は4年の間に800号店を突破した。直営店で運営するスターバックス(450店舗)より350余店舗以上多い。2位は小規模テイクアウト売り場で成長したイディアコーヒーで、最近700店舗を突破した。

  • < トゥーサムプレイスの多様なワッフルサンドとヨーグルト >

トレンド 1 ▶ 大型コーヒー専門店売上・収益鈍化

コーヒー専門店が雨後の筍のごとく生じながら、収益性に赤信号がついた。通常、加盟店売上高構造で原価が占める比重は25~30%程度。残り70%から賃貸料、人件費など一般管理費を除外すれば、平均純収益率は30%内外だ。しかし、賃貸料と原豆価格が徐々に上昇しながら、収益率が20%内外にとどまる所も多い。

とくに事勢を急激に育てた既存の大型コーヒー専門店らを中心に、下落傾向が明瞭だ。上位5社ブランドを基準に全体売り場の中、ソウル地域の売り場数は40%に肉迫する。

カフェベーネ全国810ヶ所の売り場の中で、ソウルの売り場数は261ヶ所、ホリーズコーヒーは全体391ヶ所の売り場の中で半分に近い172店舗がソウルに集中している。ソウル地域では、家一つ渡ればコーヒー専門店であるがため、売上と収益減少が不可避だ。

代表的にカフェベーネは第1四半期売上高と営業利益がそれぞれ370億ウォン、13億ウォン、純収益は8億ウォンを記録した。昨年第1四半期より売上高は8億ウォン、営業利益と当期純利益はそれぞれ61億ウォン、47億ウォン減少した。カフェベーネ側では「イタリアレストランであるブラックスミスをランチングし、広告費などで営業費用が増加した」と明かしたが、激しい店舗競争で集積性が落ちたのが原因だ。財務構造が悪化しながらカフェベーネは、今年計画していた証券市場上場も来年に繰り越された。

事情が難しいところは引き継ぎ合併(M&A)対象になりもする。最近、ズーコーヒー(ZOO COFFEE)はタイル製造業者テヤンセラミックに引き継がれた。ズーコーヒーは2009年6月に登場した在来種コーヒーフランチャイズブランドだ。加盟店を90号店まで拡張したが収益性が悪化し、市場に売りに出た。昨年ズーコーヒーは40億~50億ウォンの赤字を出したことが分かった。

これら大型コーヒー専門店は、収益性を高めるため原豆コーヒーミックス市場にも飛び込んだ。

カフェベーネは最近、原豆コーヒーミックスマノを発売した。マノはイタリア語で「ソン(手)」。カフェベーネの専門バリスタが手で直接淹れる最上のコーヒーという意味だ。カフェべーネ関係者は「全世界のコーヒーの中ごく一部を指す最高のコーヒーCOE(Cup of Excellence)を使用し、差別化されたコーヒー工程方式であるミディアムロースティング工法を適用した」と説明する。イディアもビーニスト25(BEAN1ST 25)という原豆コーヒーミックス製品を出した。

イディアは、ビーニスト25袋コーヒーを発売後にも、RTD(缶飲料)などコーヒー関連事業多角化を図る方針だ。

原豆コーヒーミックスの元祖は、スターバックスのビア(VIA)だ。ビアは、2009年米国から初めて登場したコーヒーミックスで、全世界市場で2億ドルの売上を上げたほどで、旋風的な人気を呼んだ。昨年、ヨーロッパ、日本、中国、香港などに続き、12番目に国内に上陸した。

トレンド 2 ▶ 食事代用ベーカリー・サラダ強化

コーヒーだけでなく果物飲料であるマンゴージュース、スムージー、デザートなどがコーヒー専門店の競争力を左右する要素として浮上した。

世界最大コーヒーチェーンのスターバックスは、今ではコーヒー専門店というよりフード専門店にさらに近い。昨年創立40周年を迎え、会社ロゴからスターバックスという会社名とコーヒーという製品名をなくし、アイスクリーム(ピンクベリー、2007年)、ジュース(エボリューションフレッシュ、2011年)、ベーカリー(ラ・ブランジェ、2012年)業者を順番に引き継ぎながら、メニューを多様化した。ラ・ブランジェはフランス式製菓類とサラダ、サンドイッチなどで有名なベーカリー専門店だ。

現在、スターバックスはサラダと簡単な飲食類を通じ、高い収益を得ている。スターバックスは売り場でコーヒーを飲む消費者のうち、30%が飲食類を同時に購入するということを把握した。昨年、スターバックスは米国全域でコーヒーを除外した食飲料で15億ドル(約1兆7700億ウォン)に至る売上を上げた。

スターバックス最高経営者(CEO)ハワード・シュルツは「スターバックスが米国人たちにイタリアエスプレッソを経験する機会を与えたように、フランスベーカリーも大衆化できるだろう。40年が過ぎ人々がスターバックスを製菓店とも呼べるようになることを望む」と明かした。

スターバックスは、コーヒー以外にも健康ジュース、ベーカリーなどを販売する食飲料専門会社として成長するという目標だ。スターバックスコリアのパク・チャンヒ広報チーム長は「人口が増えながらコーヒー専門店を訪れる目的も多様になった。休息と出会いの場所の役割にとどまらず、朝食と団体会議まで多様な活動がコーヒー専門店で成り立つため、コーヒー以外に多様な食飲料を取り揃えるようになった」と話した。

スターバックスが食飲料に首を回したのは、健康を重視する消費トレンドとかみ合わさる。米国ではウェルビーイング熱風とともに果物と野菜で作った健康ジュースとスムージーが人気だ。現在、市場規模は34億ドル程度と推定され、毎年、規模が拡大する傾向だ。

トレンド 3 ▶ 手製チョコレート・タルトデザートカフェ登場

国内では、デザートカフェが多数浮上した。大型コーヒー専門店が多様なデザートを前に出し、デザートカフェに変身中だ。既存のケーキ、クッキー、ワッフル、ベーグル程度にとどまっていたデザートメニューが、今はカップケーキ、タルト、手製チョコレート、プリン、クーヘン(ドイツ式ケーキ)などに多様化した。飲料もまたオレンジ、いちご、キウイジュースだけでなく、マンゴー、ココナッツ、グレープフルーツなど異色熱帯飲料も販売する。言葉ではデザートカフェであって、サラダとサンドイッチも取り揃え、簡単な食事も可能だ。

マンゴーシックスのカン・フン社長は「これ以上コーヒーだけでメニューとブランドを差別化するのは難しい。コーヒー以外に他の食飲料部門で競争力を持ち合わせてこそ、激しいコーヒー専門店競争で生き残ることができる」と話す。

国内デザート市場は、約3000億ウォン規模と推算される。今年3兆億ウォン台に大きくなるコーヒー専門店と比較すると、未だ足踏み段階だが、国民所得が増えデザート文化が拡散すれば、急速に成長すると展望される。業者らは、新しい飲料を開発したり、デザートメニューを組み合わせた新しいコンセプトの複合コーヒー専門店を続々と出している。マンゴーシックス、トゥーサムプレイス、ココブルーニなどがデザートカフェの代表的なブランドだ。

ドラマ「紳士の品格」PPL広告で有名になったマンゴーシックスは、コーヒー以外にもマンゴージュース、ブルーレモネードなどで飲料を差別化した。デザートも強化し、タピオカシリーズ、ゼリー、クーヘン以外にも最近、すくって食べるピザメニューと、バニラシェイクも出した。CJフードビルで運営するトゥーサムプレイスは、ワッフルサンド、バウムクーヘン、プチジェルヨーグルトなどの異色デザートメニューで女性層を攻略中だ。バウムクーヘンは、丸太の年輪模様にできたケーキで、柔らかくしっとりとした味が特徴だ。

韓国ヤクルトは、2009年コーヒーにデザートを合わせたココブルーニをランチングしながら、コーヒー専門店市場に乗り出した。ベルギーのプレミアム級原料を使用した手製チョコレートと、多様な種類のケーキを主力に打ち出した。現在、12店舗の直営店のみ運営中で、今後加盟事業も推進する計画だ。

トレンド 4 ▶ 直接コーヒーを焙煎するロースタリーカフェ増加

消費者のコーヒーの好みと味が高級化している点も、既存の平凡なコーヒー専門店の人気が弱まった理由だ。食べ物の味が食材にかかっているように、コーヒーの味は生豆とロースティングに左右される。直接コーヒーを焙煎して淹れてくれるロースタリーカフェが増えるのもこのためだ。

わずか5年前だけでも100ヶ所程に過ぎなかった国内ロースタリーカフェが、現在全国に3000店舗余りを超えた。自身の名前をブランドに掲げたロースタリーショップも多い。ジョン・ガンスコーヒー、イ・ジョンギコーヒー店をはじめ、テラローサなどがコーヒーマニアたちが多く訪れる所だ。ソウルには、ルッソラボ(Lusso Lab)とコーヒーレック(Coffee LEC)などがロースタリーカフェとして口コミを呼んだ。ルッソラボは、Qグレーダー(Q-grader)がいるコーヒー専門店として有名だ。Qグレーダーはコーヒー原豆の品質と味、特性を鑑別し、良い原豆を選別、評価するコーヒー鑑定士のことを言う。コーヒーレックは、国家代表バリスタとして有名になったアン・ジェヒョク氏が運営するカフェで、原豆需給によって毎日限定版コーヒーを出す。

手で直接コーヒーを淹れて飲むドリップ方式のコーヒー専門店も人気だ。ドリップコーヒーは微細な味の差を出すため、マニアたちが好んで飲む。

トレンド 5 ▶ 安いマックコーヒー・スムージー代案飲料浮上

  • < コーヒー専門店トムアンドトムズ・カロスキル店が売上減少と賃貸料上昇により最近閉店 >

スターバックスがコーヒー専門店を基盤に外食事業を繰り広げるなら、マクドナルドは外食事業を基盤にコーヒー専門店を強化している。マクドナルドは、マックカフェで国内コーヒー市場攻略に本格的に乗り出た。ソウル、ブサンなど10店舗で試験運営していたマックカフェを、今年中にソウルを中心に15店舗まで増やす目標だ。マックカフェは1993年豪州で初めて顔見せした後、34ヵ国で運営中だ。

マックカフェは、ハンバーガーを食べた後、外に出ることなく売り場内別途のカフェ空間でコーヒー、デザートまで安い価格で楽しめるよう作られた。アメリカーノとカフェラテはそれぞれ1900ウォン、2800ウォンで他の競争コーヒー専門店に比べ価格が1000~1500ウォン安い。

果物飲料スムージーは、コーヒー一色の国内飲料市場で一番競争力のある飲料メニューとして挙げられる。国内大部分のコーヒーフランチャイズは、スムージー飲料を具備しており、その比重が毎年拡大している。スムージーはいちごとバナナ、リンゴ、キウイ、マンゴー、オレンジなど、新鮮な果物にタンパク質、ビタミン、無機質などの栄養パウダーを添加し、栄養素をバランスよく備えた機能性健康飲料だ。

元祖は、スムージーキングだ。昨年、スムージーキングは全世界で2500億ウォン程の売上を上げた。最近、スムージーズコリアは、スムージーキング米国本社を引き継ぎ、話題になった。スムージーキングはスムージー、コーヒー以外にもラップサンドイッチ、ヨーグルトなども販売する。ラップサンドイッチは、分厚いパンの代わりに炭水化物含量を低くした淡泊なトルティーヤ(メキシコ式ミルジョンピョン)と鶏ムネ肉、新鮮な野菜などを入れて、くるくる巻いて作った低カロリー高タンパクフードだ。スムージーコリアのユ・ソナ広報チーム長は「スムージーと一緒に食べればカロリーは低いながらもタンパク質、ビタミン、食物繊維など栄養素をむらなく摂取することができ、食事代用として消費者選好度が高い」と話した。

■ インタビュー 
マンゴーシックスのカン・フン社長「5コーヒー特化したりメニュー強化しなければ没落」。カン・フン社長は、マンゴーシックス創業前に、ホリーズコーヒー、カフェベーネを引き続き成功させ、国内コーヒーフランチャイズ業界「ミダスの手」と呼ばれる。

Q. マンゴーデザートカフェを出した理由は。
A. 市場は常に新しいものを要求する。コーヒー市場は今後さらに成長するだろうが、その中で競争はさらに激しくトレンドも早く変わるだろう。マンゴーシックスを出したのは、このようなトレンドを捕らえたためだ。

Q. どのようなトレンドのことをいうのか。
A. 実際にコーヒー専門店に行くと、コーヒーでなく他の飲料を注文して飲む人が意外と多い。コーヒーを好んで飲む人も、新しい飲料が出ると買って飲む。この時、ほとんど体に良い果物飲料やヨーグルトなどを選択する。健康に対する関心がそれだけ高いという意味だ。デザートを食べてもカロリー、成分などを細かく確認するのが最近の消費者だ。

Q. 今後コーヒー市場はどのように見通すか。
A. コーヒーの味に特化されたロースタリーコーヒーと、コーヒー以外に多様な飲食料を取り揃えたコーヒー専門店とで両分されると見通す。米国を見ると、コーヒー愛好家は味が優れたインテリジェンシアコーヒーを好み、一般の顧客は多様な飲料と食べ物を取り揃えたスターバックスを訪れる。 真ん中で曖昧に挟まったブランドは次第に淘汰されるだろう。

  • < コーヒーとマンゴーデザートを提供するマンゴーシックス >


  • 毎日経済エコノミー_キム・ボムジン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2012-09-03 09:29:57