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世界貿易戦争の隙間で…韓国、お手上げ


◆ 「貿易戦争」全面戦争の兆し ◆

米国が国家安全保障を理由に貿易拡大法232条を通じた全方位的通商圧迫を振り回しているが、韓国は去る3月の鉄鋼クォーター交渉と韓米自由貿易協定(FTA)の改正交渉をまとめた後、これといった成果を出せずにいる。

特にドナルド・トランプ米大統領は、わが国の対米輸出の割合が最も高い自動車にも232条を適用すると脅しをかけたが、カナダや欧州連合(EU)のような他の国とは異なり、消極的な対応に一貫する姿だ。産業通商資源部の関係者は2日、政府世宗庁舎で持った懇談会で「われわれは韓米FTAと鉄鋼交渉の早期妥結で(鉄鋼関税問題は)避けたが、自動車232条という新しい通商リスク管理が必要な時点」だと語った。「管理が必要」だと明らかにしながらも、韓国が「どのように」という方針を出しはしなかった。

ただ状況を鋭意注視するという言葉以上のいかなる話もできないのが、現在の韓国の立場であるわけだ。去る1日、カナダは米国の貿易拡大法232条の鉄鋼関税に対抗し、報復関税措置を発効した。先立ってEUも衣類・履物など、米国産の輸入製品に対する報復関税を先月末から適用し始めた。この関係者は、「カナダが日曜日なのに1日に報復関税措置を下すなど、下半期の保護貿易措置は激しくなるだろう」と述べた。

続いて、米国の自動車関税賦課の可能性について「われわれは韓米FTAで相互関税を撤廃し、米国の自動車業界の懸念事項も反映したという点を米国側に十分に説明してきた」としながらも、「以後の展開がどうなるかは、どのような措置や報告書が出てきたわけではなく、結果を予断するのは難しい」と述べた。

白雲揆(ペク・ウンギュ)産業部長官は先週米国を訪問し、エド・ロイス下院外交委員長、ステナ・ホイヤー下院民主党院内総務などの核心議員と、国内完成車メーカーが投資したアラバマ州とジョージア州の議員らに会って協力と支持を求めた。

先月29日には自動車業界・関係部処・通商専門家など、各界の意見を盛り込んだ政府意見書を提出したりもした。産業部は「来る19~20日に米国で開催される自動車232兆関連の公聴会に通商次官補を団長とする官民合同視察団を派遣して、われわれの意見を積極的に表明する予定」だと明らかにした。

韓・米両国が3月、原則として合意した韓米FTA改正は早ければ9月頃に署名することができるものと思われる。

通商手続法によると、政府が韓米FTAに署名する前に通商条約が国内経済・産業・雇用などに対する影響を評価しなければならない。現在、産業研究院と対外経済政策研究院が影響評価をしており、今週中に完了する計画だ。

先月、米国も自国の国内法にしたがって国際貿易委員会(ITC)の影響評価を終え、これをもとに議会と60日間の協議を経る予定だ。米国は議会での協議が完了した時点で、改正された韓米FTAに署名できるという立場だと産業部の関係者は伝えた。

ただし、自動車に対する232条適用の如何に応じて、韓米FTAの改正交渉が変化する可能性は低いと一蹴した。この関係者は「3月に発表した内容に協定文の作業を完了した」とし、「他の内容が入ったりすることはない」と述べた。
  • 毎日経済_ソク・ミンス記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-07-02 18:07:21




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