BTS育てたパン・シヒョク…学窓時代を語る



「未来の大きなイメージ、野心のようなものがなくてもいいです。ただし、今あなたがどこで幸せを感じるのか明確に見出すことを望みます」。

パン・シヒョクBIGHITエンターテインメント代表は26日午後、ソウル大学の冠岳キャンパス総合体育館で開かれた「第37回ソウル大学位授与式」で、新しいスタートラインに立った後輩たちにこのように助言した。ワールドスター「防弾少年団(BTS)」を育てて名前を馳せたパン代表は、ソウル大美学部の91学番(1991年入学)で、このに日卒業した学生たちの遥かな先輩だ。

黒のシャツにグレーのジャケットという地味な姿で卒業式場の演壇に立ったパン代表は、自分が人生で学んだことを淡々と語って後輩たちの卒業を祝った。「会場に来るまで何を言うべきかでかなり悩んだ」と照れていたパン代表は、自分の学生時代を回想して話を始めた。彼は「大学生パン・シヒョク」について、「未来に対する悩みも、大きな夢もない学生だった」とし、「ほかの人々が作った成功の基準や目標に、なんらの自意識もなく揺れる学生だった」と語った。パン代表がソウル大美学部に進学することになったことも、美学に対する特別な意志があってというよりも、当時の学力考査点数に合わせて安全に志願したからだそうだ。

同年代に比べて突出したもののない学生だったが、パン代表には異なる点かがあった。ちょっとした日常の中でいつ自分が最も幸せなのか、その幸せを妨害する要素は何なのかを積極的に悩んだという点だ。パン代表にとって幸福とは、不合理な状況を最良の状態に改善することだった。自らを「不満多い人間」と表現したパン代表は、「目立ったりわけもなく事を荒立てることが嫌だという理由で、もっとうまくできるにも拘わらず沈黙するケースが周囲に多かった」とし、「私を不幸にする状況と戦い、怒り、憤怒しながらここまできた」と話した。不条理な状況に対する憤怒は、しかしパン代表には成長の原動力として作用したわけだ。

ただし怒りを表出する方法は節制すべきだと付け足した。パン代表はこれまでオーディション番組にメンターとして出演して参加者らに過度に怒った時を例にあげて、「過度の怒りの表出が良い結果をもたらすことはないことを認識し、今ではそのように怒りを爆発させることはない」と言う。

パン代表の人生は遠大な夢に至るための段階的な戦略的過程だったというよりは、その時々に自分が置かれた状況で幸せを感じるための選択の連続だった。このようにして、彼は全世界が認めるプロデューサーになった。防弾少年団は日本で2年連続でソーシャルアーティストのトップに選ばれたし、最近はグラミー賞に授賞者として招待された。また、世界の主要な地域のスタジアムを観客で埋めることができる数少ないアーティストでもある。

パン代表はこの日、後輩たちに知ることのできない未来を具体化するために時間を無駄にしないようにと強調した。その代わりに「いま自分が置かれた状況」を深く考えるようにと言う。特に他人の基準や評価に振り回されず、「いま自分の幸福」を見つけることが重要だと助言した。

「不満の多かったパン・シヒョク、幸せ生きた良い人だと祝福を受けて行く」というフレーズを墓石に刻みたいというパン代表は、「これからも私が感じる音楽産業の不合理、Kポップバンドの生まれつきの限界に挑戦し、これを改善していくつもり」だとし、「皆さんも自分だけの幸せを見つけて素敵な人生を生きてください」という言葉で祝辞を終えた。

パン代表は1990年代後半から芸能企画社JYPの代表的作曲家として活躍たが2005年にはBIGHITエンターテイメントを設立し、2013年にボーイズグループ防弾少年団をデビューさせた。
  • 毎日経済_キム・ヒレ記者
  • 入力 2019-02-26 20:16:39