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コラム > FOCUS > [グーグルが変えた世界 ③] YouTubeで韓流ブーム起こし…
< グーグルが韓国産業に及ぼした影響 >
Googleは国内産業と密接な関係を結んでいる。世界的に強力な影響力を持っているGoogleオペレーティングシステム(OS)、モバイル・アプリケーション(アプリ)市場、動画共有サービスなどにもたれて、国内のいくつもの情報通信技術(ICT)産業が拡大したためだ。ただし、このような果実の裏面にGoogleに対する従属という副作用を懸念する声もある。
まず、韓国のスマートフォンが世界市場の30%以上を掌握し、独歩的な地位を占めることができたのは、けっきょくGoogleのAndroid OSのおかげといっても間違った評価ではない。マイクロソフト(MS)Windows OSベースのスマートフォン「オムニア(OMNIA)」で旨みを得られなかったサムスン電子は、2010年にAndroidへ方向転換して「GALAXY」シリーズに集中した後、わずか3年めで世界のスマートフォン市場1位の企業に上った。 LG電子もスマートフォン市場対応に乗り出して、Android製品を製造した。国内アプリの生態系にも影響を及ぼした。国内モバイルメッセンジャーとモバイルゲームは、Android端末に標準搭載されているアプリマーケット「グーグルプレイ」を介して世界に広がっていった。
韓流が世界に広がった決定的な契機もGoogleが作ったという分析も出た。建国大経営学科のハム・ユグン教授は、「YouTubeがなければPSYの江南スタイルがビルボードを席巻できなかった」とし、「韓国文化産業の発達の相当部分はGoogleに借りがある」と明らかにした。
ICTの他の分野でもGoogleの影響力が現れている。KB国民銀行のパク・ハプス明洞スターPBセンター長は、「国内不動産業界のパラダイムを変えた一等功臣はGoogle」だとし、「Google Earthのおかげで現場にあえて行く必要もなく、インターネットで情報調査を行えるようになったし、GPSベースの不動産ビジネスモデルが定着できた」と説明した。
いまやGoogleが新しいビジネスに投資するということは、その分野で新しい市場が開かれるという信号とされる。専門家らは、韓国企業がウェアラブルやモノのインターネット(IoT)などに関心を持つようになったのもGoogleの影響という点を認めている。延世大学コミュニケーション研究所のカン・ヂョンス専門研究員は、「GoogleがOSのような産業の基盤を掌握しているので、韓国の産業に大きな影響を及ぼしたもの」とし、「Googleは自動車やホームネットワークなどのIoT分野でもOS戦略を拡大しており、家電・自動車業界もGoogleと手をつないで成長することになるだろう」と語った。