トップ > コラム > 現代自、 インドネシアでトヨタと真っ向勝負
去る5月、現代自動車はインドネシア国内の自動車部品業界の関係者を招待し、説明会を開いた。当時、現地には現代自動車の実務者数十人が派遣され、首都ジャカルタと第2の港湾都市であるスラバヤを結ぶ高速道路上の都市、特にスバンとチーカムペクやブカシなどで工場の候補地を調べているという噂が広まった。しかし現代自動車は投資を確定するかどうかについては口をつぐんだ。当時の説明会に出席したある部品メーカーの関係者は、「今年の上半期だけでも現代自動車の最高位幹部が投資計画案だけを作成したまま、決断を下すことができずに苦心していたと聞いている」と雰囲気を伝えた。
現代自動車は今月25～27日に釜山で開かれている「2019韓・アセアン特別首脳会議」の直前まで、苦心に苦心を重ねた。東南アジアに強固な牙城を持った日本の完成車ブランドの攻勢と、停滞している世界の完成車需要を考慮しなければならなかったからだ。
しかし現代自動車は最終的に26日、ジョコ・ウィドド大統領が参加した中で投資協約を結んだ。自動車業界では今回の投資決定について、生き残るために果敢にドライブをかけなければならないという鄭義宣（チョン・ウィソン）現代自動車グループ首席副会長の意思が作用したと分析した。また文在寅（ムン・ヂェイン）大統領とジョコ・ウィドド大統領が先月、両国間の包括的経済連携協定（CEPA）の実質的な妥結を宣言したことも、現代自動車の投資決定に動力となったという分析だ。両国間でCEPAが妥結され、自動車鋼板の用途に使われる鉄鋼製品（冷間圧延・メッキ・熱間圧延など）と自動車部品（トランスミッションとサンルーフ）に対する関税が即時撤廃された。
現代自動車は2017年にアセアン市場攻略のための専門組織を新設し、3年間の慎重な検討を経てインドネシア生産法人に対する投資を決定した。昨年末には社内で「iプロジェクト・タスクフォース（TF）」を設置し、インドネシア生産法人の設立を本格的に検討し始めた。
チョン首席副会長は今回の投資協約式に先立ち、ジョコ・ウィドド大統領と2回直接会って入念に投資計画を議論した。昨年には国内で面談し、今年7月にはインドネシアで会った。
アセアン最大の自動車市場であるインドネシアは昨年、完成車の販売台数は約115万台を記録した。人口は世界4位の2億7000万人であり、経済成長率は年平均5％水準で高い。平均年齢29歳の若い人口構造も、完成車メーカーとしては大きな魅力だ。アセアン自動車連盟（AAF）によると、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポールをはじめとするアセアン完成車市場は、2017年の316万台（カンボジアとラオスを除く）から昨年は356万台に、2026年には約449万台に成長すると予想される。
ただし現代自動車は日本ブランドと厳しい戦いを避けられないと予想される。昨年の時点でトヨタ・ダイハツ・ホンダ・三菱・スズキなどの日本車はインドネシアで112万台を販売し、97.5％のシェアを記録した。アセアン全体では日本車のシェアは80％と推定される。自動車業界の関係者は、「世界の自動車市場の低迷が顕著な中で、日本車企業の中庭のような東南アジアに新しい基地を置くのは大きな挑戦だ」と語った。
現代自動車は日本車に対抗して、ジャカルタから東に約40㎞離れたブカシ市の「デルタマス工団」内の77万6000平方メートルの敷地に、今年12月に工場を着工して2021年末までに完成する予定だ。まずは年産15万台規模で稼働した後、向後は最大生産能力を25万台に大きくすることにした。総投資額は工場の新築と製品開発や流通網の確保費用まで加え、2030年までに15億5000万ドル（約1兆8200億ウォン）に達する。
現代自動車はインドネシアで製造された完成車を、タイ・ベトナム・フィリピンのようなアセアン域内国はもちろん、豪州と中東にも輸出する方針だ。
現代自動車グループは最近、東南アジアで最大の乗車共有モビリティプラットフォームである「Grab（グラブ）」に2億7500万ドルを投資し、戦略的なコラボレーションを開始した、インドネシアの工場が稼動すれば、相乗効果が本格化するものと期待される。
現代自、 インドネシアでトヨタと真っ向勝負
現代自動車、アセアンを本格攻略
鄭義宣（チョン・ウィソン）現代自動車グループ首席副会長（左）は今年7月、インドネシアの首都ジャカルタの大統領宮殿でジョコ・ウィドド大統領と握手している。鄭副会長はジョコ・ウィドド大統領と昨年から2度直接会って、現地の投資案を議論した。 写真提供＝現代自動車グループ
去る5月、現代自動車はインドネシア国内の自動車部品業界の関係者を招待し、説明会を開いた。当時、現地には現代自動車の実務者数十人が派遣され、首都ジャカルタと第2の港湾都市であるスラバヤを結ぶ高速道路上の都市、特にスバンとチーカムペクやブカシなどで工場の候補地を調べているという噂が広まった。しかし現代自動車は投資を確定するかどうかについては口をつぐんだ。当時の説明会に出席したある部品メーカーの関係者は、「今年の上半期だけでも現代自動車の最高位幹部が投資計画案だけを作成したまま、決断を下すことができずに苦心していたと聞いている」と雰囲気を伝えた。
現代自動車は今月25～27日に釜山で開かれている「2019韓・アセアン特別首脳会議」の直前まで、苦心に苦心を重ねた。東南アジアに強固な牙城を持った日本の完成車ブランドの攻勢と、停滞している世界の完成車需要を考慮しなければならなかったからだ。
しかし現代自動車は最終的に26日、ジョコ・ウィドド大統領が参加した中で投資協約を結んだ。自動車業界では今回の投資決定について、生き残るために果敢にドライブをかけなければならないという鄭義宣（チョン・ウィソン）現代自動車グループ首席副会長の意思が作用したと分析した。また文在寅（ムン・ヂェイン）大統領とジョコ・ウィドド大統領が先月、両国間の包括的経済連携協定（CEPA）の実質的な妥結を宣言したことも、現代自動車の投資決定に動力となったという分析だ。両国間でCEPAが妥結され、自動車鋼板の用途に使われる鉄鋼製品（冷間圧延・メッキ・熱間圧延など）と自動車部品（トランスミッションとサンルーフ）に対する関税が即時撤廃された。
現代自動車は2017年にアセアン市場攻略のための専門組織を新設し、3年間の慎重な検討を経てインドネシア生産法人に対する投資を決定した。昨年末には社内で「iプロジェクト・タスクフォース（TF）」を設置し、インドネシア生産法人の設立を本格的に検討し始めた。
チョン首席副会長は今回の投資協約式に先立ち、ジョコ・ウィドド大統領と2回直接会って入念に投資計画を議論した。昨年には国内で面談し、今年7月にはインドネシアで会った。
アセアン最大の自動車市場であるインドネシアは昨年、完成車の販売台数は約115万台を記録した。人口は世界4位の2億7000万人であり、経済成長率は年平均5％水準で高い。平均年齢29歳の若い人口構造も、完成車メーカーとしては大きな魅力だ。アセアン自動車連盟（AAF）によると、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポールをはじめとするアセアン完成車市場は、2017年の316万台（カンボジアとラオスを除く）から昨年は356万台に、2026年には約449万台に成長すると予想される。
ただし現代自動車は日本ブランドと厳しい戦いを避けられないと予想される。昨年の時点でトヨタ・ダイハツ・ホンダ・三菱・スズキなどの日本車はインドネシアで112万台を販売し、97.5％のシェアを記録した。アセアン全体では日本車のシェアは80％と推定される。自動車業界の関係者は、「世界の自動車市場の低迷が顕著な中で、日本車企業の中庭のような東南アジアに新しい基地を置くのは大きな挑戦だ」と語った。
現代自動車は日本車に対抗して、ジャカルタから東に約40㎞離れたブカシ市の「デルタマス工団」内の77万6000平方メートルの敷地に、今年12月に工場を着工して2021年末までに完成する予定だ。まずは年産15万台規模で稼働した後、向後は最大生産能力を25万台に大きくすることにした。総投資額は工場の新築と製品開発や流通網の確保費用まで加え、2030年までに15億5000万ドル（約1兆8200億ウォン）に達する。
現代自動車はインドネシアで製造された完成車を、タイ・ベトナム・フィリピンのようなアセアン域内国はもちろん、豪州と中東にも輸出する方針だ。
現代自動車グループは最近、東南アジアで最大の乗車共有モビリティプラットフォームである「Grab（グラブ）」に2億7500万ドルを投資し、戦略的なコラボレーションを開始した、インドネシアの工場が稼動すれば、相乗効果が本格化するものと期待される。
- 毎日経済＿イ・ジョンヒョク記者 | (C) mk.co.kr
- 入力 2019-11-26 17:52:52
