イ・ミギョンCJグループ副会長…「寄生虫熱風」の立役者



「ミッキー・リー(イ・ミギョンCJグループ副会長)は韓国で最も影響力があり、強力な女性映画製作者だ」。

米経済専門誌「フォーチュン」は1月号に「『寄生虫』のプロデューサーが同僚のエリートたちを刺激した」という見出しの記事でイ・ミギョン副会長(62・写真)を紹介し、上記のようなカリフォルニア州立大学アン・ジンス教授の発言を引用した。このメディアは「ミッキー・リーはこの10年あまりのあいだ、危険で革新的な映画に投資するところに危険をものともしなかった」とし、「韓国のアーティストたち、特に俳優を後援してきた記録を持っている」と説明した。このように国内外のエンターテインメント業界では、最近に『寄生虫』が韓国作品では初めてゴールデングローブ外国語映画賞を受賞するなど、Kムービーの地平を広げているところには、イ・ジェヒョン会長とイ・ミギョン副会長兄妹の映画事業に対する継続的な支援が大きな役割を果たしたと見ている。

『寄生虫』の宣伝でイ・ミギョン副会長の動きが注目され始めたのは昨年の5月頃だ。映画『光海』を製作した後、前政権のブラックリストに上がってしばらく蟄居した同氏は、ここ5年間ほどの沈黙を破ってカンヌ国際映画祭を直接訪問した。当時、同氏はグローバル映画ネットワークを積極的に活用して、審査員とカンヌの関係者が『寄生虫』に対する好評を下すことに一助したことが分かった。

広報活動だけでなく、ポン・ジュノ監督のキャリアで最高の作品である『寄生虫』を誕生させるまで、CJの役割が大きかったというのが映画界の大半の意見だ。ポン監督と2009年映画の『母なる証明』で同行した後は、2013年に『スノーピアサー』と今回の『寄生虫』まで縁をむすび続けてきた。特に製作費4000万ドルの『スノーピアサー』が撮影を控えて海外投資の誘致に難航をみせると、CJは製作費の全額を担当することに決めた。エド・ハリス氏と『キャプテン・アメリカ』のクリス・エヴァンス氏など、ハリウッドのトップスターが総出演したこの作品は、ポン監督のグローバルなプロジェクト制作能力と認知度を引き上げる足がかりになった。

いまや視線はアカデミー賞に集まる。来る13日に発表されるアカデミー賞の最終候補者名簿に、『寄生虫』が韓国映画初で名前を上げることができるかに関心が集中している。

アカデミー賞は「作品出品と招待」形式で行われる他の映画祭とは異なり、映画芸術科学アカデミー(AMPAS)の会員8000人の投票によってノミネートを選定する。映画界のオピニオンリーダーと言えるAMPASのメンバーの意見が何よりも重要な授賞式だが、昨年の『バーニング』は賞を攻略しようとする努力が不足したという指摘だ。

イ・ミギョン副会長はAMPASのメンバーで、アカデミー候補選定の投票権を持っている。同氏は1995年にスティーブン・スピルバーグ監督がCJとドリームワークスに対する投資問題で韓国を訪れたときに交渉を主導した後、ハリウッドにもしっかりとした人脈を備えることになった。公式の席上に顔をあまり見せない同氏がこのゴールデングローブ賞に参席し、ポン監督を祝ったこともアカデミー賞の広報活動の延長線上で見ることができるという解釈が出ている。

CJエンターテイメントが現地プロモーションをはじめ、観客・オピニオンリーダーを対象としたターゲット試写会を開催したことも、イ副会長のアドバイスが一役買ったという評価だ。昨年6月、ロサンゼルスでハリウッド外国人記者協会(ゴールデングローブ賞主管)を対象に公式上映会を開催し、続いて9月から今年1月まで、AMPASの会員を対象にした試写会が米国など多くの国で行われた。

あわせて昨年12月には英国現地で公開プロモーションと英国アカデミー賞キャンペーンを同時に進行し、試写会前後にパーティーを開催することで『寄生虫』に好意的な世論を造成するために総力を傾けた。

映画界ではCJが『寄生虫』を足場にして、韓国映画を広めることにさらに力を入れることを注文する。映画評論家のチョン・チャンイル氏は、「英米人はこれまで韓国映画をよく見なかったが、『寄生虫』をきっかけに変わるだろう」とし、「『寄生虫』で終わるのではなく、韓国映画の秀作を知らせる活動に力を傾けなければならない」と助言した。
  • 毎日経済_パク・チャンヨン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-01-08 19:30:28