火の消えた工場...エネルギー消費が10年ぶりに減少



昨年、韓国のエネルギー消費が減少したことが分かった。前年比でエネルギー消費が減ったのは「通貨危機」直後の1998年と、「世界金融危機」直後の2009年以来で初めてだ。厳しい経済状況のせいで工場がとびらを閉め、「自主休業」した日が多かったことが主な原因としてあげられた。

30日のエネルギー経済研究院(Korea Energy Economics Institute)によると、2019年の最終的なエネルギー需要は前年比0.9%減の2億3060万TOE(Ton of Oil Equivalent/石油換算トン)と暫定集計された。

エネルギー消費量には石炭・石油・天然ガス・都市ガス・電力熱再生などが含まれる。「世界金融危機」直後の2009年は前年よりも0.55%減少したが、今回はこれよりも大きな幅で下落した。最も落差の幅が大きかったときは「通貨危機」直後の1998年で、前年比でおよそ8.55%も減少した。このように、大韓民国のエネルギー消費における前年比での減少は、現在の方法で統計が作成され始めた1990年以降で2回だけだった。最近になって、2016年に2億2140万TOEから2018年の2億3270万TOEまで上昇を記録していたが、今回は逆に成長した。

エネルギー消費は実体経済の状況を示す重要な指標であることを考慮すると、経済状況の深刻さが表れている。エネルギー消費の推移はこれまで、経済成長率と同様の曲線を描いて上昇した。しかし昨年は財政を集中投入して辛うじて2%のラインを守った国内総生産(GDP)の成長率にも届かない0.9%の下落を記録し、実物景気が外から見ても深刻であることを証明した。

エネルギー経済研究院はこのような後退の原因について、「米・中貿易の葛藤などで景気が鈍化し、国内景気に影響を及ぼしたせいが大きい」とし、「石油化学と鉄鋼業で大規模な設備の保守がなされて発生した現象」だと分析した。企業が景気減速で工場を無理に稼働するよりも、むしろ機械を停止するほうが損失が少ないと判断したからだという説明だ。昨年の産業用電力需要は前年比で0.8%減少した。

実際のケースとして昨年、LG化学は忠南瑞山市の大山工場のメンテナンス作業を進めながら、工場の稼働率を下げた。「石油化学産業のコメ」と呼ばれるエチレンの供給はあふれる一方で、需要は萎縮したためだ。設備を運営すればするほど赤字を見る状況が持続するやいなや、昨年4月までのメンテナンスを理由に工場の稼動を止め、6月には技術の欠陥を理由にシャットダウンを断行した。

産業用だけでなく、輸送部門でも景気が鈍化したようすを確認できた。政府の景気刺激政策の一環である油類税引き下げによって道路用の消費は上昇したが、景気に直結した数値である海運用での消費はむしろ減少した。エネルギー経済研究院によると、昨年の上半期の時点で道路用の消費量は、ガソリンと軽油を中心に前年同期比で2.5%増加したが、海運用の消費は沿岸取扱量(-11.2%)が大幅に減少し、前年同期比で12.9%減少した。

今年も依然として状況は良くない。エネルギー経済研究院側は、今年は昨年よりも2.1%増の3億750万TOEと希望混じりの予測値を出した。

しかしこのような数値は、最近台頭している「新型コロナウイルス感染症」という変数を考慮していない。エネルギー経済研究院のキム・チョルヒョン研究委員は、「新型コロナウイルス感染症が長期化する場合、エネルギー消費の面でさまざまな影響を与えるだろう」とし、「国内産業への影響が大きくなると、展望値も大幅に修正されるしかないものと思える」と述べた。キム研究委員は、「まず航空輸送部門で最も直接的な影響を受けるだろう」とし、「今年は0.1TOE上昇すると予想したが、下方調整の可能性が高い」と付け加えた。
  • 毎日経済_オ・チャンヂョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-01-30 17:39:10