宇宙に「千里眼」…微細粉塵を24時間監視

「千里眼2B号」打ち上げ成功 

  • 19日午前7時18分(現地時間18日午後7時18分)、南米仏領ギアナのギアナ宇宙センター。微細粉塵誘発物質を精密監視する環境・海洋観測静止衛星、「千里眼2B」号が闇を突き抜けて正常に発射された。わが国の独自技術で開発した千里眼2B号を搭載した欧州のアリアン(Ariane)5ECA発射体(ロケット)が、轟音を立てて灰色の煙を吐き出しつつ空高く突きあがった。 共同取材団



発射体の分離は誤差なしに行われた。交換ブースターの分離と衛星カバーの取り外し、1段エンジンの分離と2段エンジン分離など、決められた順序に従って午前7時49分頃に遷移軌道(高度1630キロメートル)に上がった。発射後、約31分が経った時点だった。遷移軌道は千里眼2B号宇宙航行の終着地である静止軌道に到達するための最初の経由地であり、地球と近くは251キロメートル、遠くは3万5822キロメートルまで離れた地点を回る楕円軌道だ。

遷移軌道に到達してから6分後の7時55分頃、千里眼2B号は豪州ヤタラガ(Yatharaga)地上局と最初の交信にも無事成功した。地上局との最初の交信は、この日の打ち上げが正式に成功したことを意味するものだ。主管研究機関である韓国航空宇宙研究院は交信を通じて、衛星本体とシステムの状態は良好であり、衛星が目標遷移軌道にうまく進入したことを確認した。その後、打ち上げから1時間が過ぎた午前8時18分、千里眼2B号は電源の供給を受けるために太陽パネルを展開し、打ち上げ成功のための最初の関門を通過した。

成功裡におえた千里眼2B号の発射は、韓国が特定地域の大気と海洋環境の変化を継続的に観測できる静止衛星の運用国になったことを公式化したものだ。


チョン・ビョンソン科学技術情報通信部第1次官は、「千里眼2B号は世界で最初の、静止軌道で微細粉塵を測定するわが国の衛星」だとし、「これによって微細粉塵の発生地域と移動経路、原因となる物質を観測し、大きな苦しみを抱かせる微細粉塵問題の解決に貢献するだろう」と語った。

千里眼2B号は20日から5回のエンジン噴射で漂流軌道(ドリフト軌道/静止軌道にほぼ近い軌道)に進入した後に韓半島の上空、東経128.25度に達する予定だ。全部の行程には2~3週間かかり、発射後一ヶ月ほどで目標の静止軌道に位置を決める。静止軌道に定着すると数ヶ月の間は環境および海洋搭載体の性能最適化などの初期動作の過程を経て、本格的な運用に突入することになる。千里眼2B号は10年のあいだ高度3万6000キロメートルの上空を回って、微細粉塵の誘発物質などの大気環境の情報は2021年1月から、赤潮やアオコなどの海洋環境については来る10月から提供する。観測高度を1000キロメートル以下の低軌道に設定しなかったのは、低軌道では衛星の速度が地球自転速度よりも速く、衛星が一ヶ所に留まることができないからだ。

千里眼2B号は大気環境を常時観測できる環境観測センサー「GEMS(ジェムズ)」を搭載している。ジェムズは微細粉塵や、微細粉塵を誘発する二酸化窒素、二酸化硫黄、ホルムアルデヒド、オゾンなど約20種の大気汚染物質の濃度を1日に8回観測することができる。静止軌道にとどまる限り、韓半島の上空に常時位置して大気汚染の状況をリアルタイムで監視できる。また赤潮やアオコ、海氷、海霧、気候変動など、さまざまな海洋環境の変化や油の流出などの海洋災害と汚染も詳細に観察することができる。

チャン・ユンソク国立環境科学院院長は、「既存の他の衛星は一日に1~2回の信号を受信するが、千里眼2B号は運用されると12時間のあいだ継続し、はるかに詳しく正確に微細粉塵の経路を把握することができる」とし、「アルゴリズムによってその他の微細粉塵を誘発する化学情報までを綿密に分析することになるだろう」と述べた。
  • 毎日経済_ギアナ/共同取材団・ソウル=キム・シギュン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-02-19 23:27:24