ジョニー・チェ韓国ロシュ診断代表…コロナ事態を機会に



「コロナ19事態を経験しながら、韓国企業はグローバルな診断市場でメジャープレーヤーになれる機会をつかんだ」。グローバル診断業界1位のロシュ診断(Roche Diagnostics)のジョニー・チェ代表(Johnny Tse、47)は、国産診断キット各企業の能力を高く評価した。

最近、記者と会ったジョニー・チェ代表は、「診断製品は厳しい基準を通過してこそ許可を受けることができ、技術および規制面で参入障壁が高い」とし、「韓国企業がコロナ19診断キットを大規模に輸出したことは、各国ごとの厳格な品質基準を満たすだけの技術力を認められたという意味」だと強調した。これとともに、ジョニー・チェ代表は「患者に対する医療サービスにはスクリーニング検査、診断、予後判断、治療、治療モニタリングがすべて含まれるが、治療を引いたすべての段階で診断が必」だとし、「診断が全体の医療費支出に占める割合はまだ低いが、医療的意思決定の70%は診断に依存するほど重要だ」と説明した。

韓国ロシュ診断は「コロナ19事態」の初期、韓国と中国で確定者が続出したときに国産の診断キットに含まれる、確定者を診断するための核酸(RNA)抽出試薬を供給した。コロナ19ウイルスの有無を確認するには痰などの体内検体から核酸を抽出し、遺伝子増幅(PCR)過程を経た後に確定者の診断を行うが、この時にロシュ診断の核酸抽出試薬があってこそ診断が可能だ。

ジョニー・チェ代表は「コロナ19事態が広がると、韓国政府から核酸抽出試薬の供給を増やしてほしいという要請を受けて、スイス本社に連絡して韓国の割り当て量を高めてもらった」とし、「本社が韓国を試薬供給の優先順位国にして供給計画を増やした」と語った。同氏は「本社次元でグローバルな製造の生産計画を直ちに変えるほど、コロナ19事態の初期は韓国に関心を持って革新的な抽出試薬の供給を円滑にしてくれたわけだ」と説明した。

ジョニー・チェ代表は「今年の3月初めに開発したコロナ診断キットを韓国に導入するために、近いうちに食品医薬品安全処に許可を申請する」とし、「米国や欧州とは異なり、緊急ではない正式承認手続きを踏んで、年内の承認を予想している」とした。この診断キット検査はロシュ診断の大型診断装置である「Cobas 6800」を備えた施設でのみ検査が可能だ。一日に約1000件の検査を実施できる大量迅速な方法だが、ロシュ診断装置のみで検査が可能な、いわゆる「クローズドシステム」だ。

ロシュ診断が世界最大の診断メーカーとなった背景に革新性をあげた。同氏は「ロシュグループは診断と製薬を含め、毎年全体の売上げの19%以上を研究開発(R&D)に投資する」とし、「正確な診断が行われれば医療スタッフが患者に適切な処方を下すことができるので、技術革新が重要だ」と強調した。

ジョニー・チェ代表は「ロシュグループは、患者が明日必要なことは今日準備しようというビジョンを持っているが、診断にぴったりの表現だ」とし、「迅速かつ効果的な診断を通じて、最適化された治療剤の開発につながるトータルソリューションを追求する」と語った。

香港出身であるジョニー・チェ代表は、香港中文大学で生化学を専攻し、2000年に香港ロシュ診断に合流した後、香港と台湾で社長を務めた。昨年3月に韓国ロシュ診断代表に赴任した。スイスのバーゼルに本社を置くロシュ診断は、ブロックバスター級の乳がん治療薬 「ハーセプチン(HERCEPTIN)」を開発したロシュグループの系列会社で、昨年は売上げ129億スイス・フラン(約17兆ウォン)を上げた世界最大の診断企業だ。
  • 毎日経済_キム・ビョンホ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-05-14 21:20:41