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[コラム] 「化石燃料の文明は消えるのか」


「化石燃料の文明は消えるのか?」

あと8年、残っている。
「2018年には化石燃料の文明は終焉する」という未来学者ジェレミー・リフキン(Jeremy Rifkin)の警告をそのまま受け入れたら8年以内に、地球の経済は革命が起こるのだ。

これには前提がある。人類が共倒れを避けるために地球温暖化を防ぐことに力を合わせる必要がある。利害打算が食い違い、化石燃料をそのまま使おうとする勢力が残っていれば、化石燃料の文明はリフキンが予告した期間以降も続くだろうし、人類はもちろん地球生物の大半が絶滅の危機に陥ることになるだろう。

80歳を目前に控えたリフキンの警告を世界の主要産業界は真剣に受け止めるだろうか。
年を重ねるごとに増える気象異変を見て深刻に考える人がいる一方、年寄りのうわごとと適当にあしらう人もいるだろう。

何より化石燃料に縛られた産業界が廃棄に簡単に同調するという保障はない。リフキンの予想によると、2028年ごろ消える化石燃料産業規模はおよそ100兆ドルに達する。

産油国や主要石炭輸出国の利害関係に限られる問題ではない。海中に敷いた輸送用パイプライン、海洋プラットフォーム、貯蔵施設、発電所、石油化学工場、建設現場、情報通信設備、テレコムに直結する問題だ。これらの産業に携わる多くの人々の生活も関係しているため、今すぐではなく漸進的な廃棄にも抵抗があるはずだ

気候変化に関する政府間協議体(IPCC)は産業化以後、人間の経済活動によって地球の温度が摂氏1度上がったと推算している。IPCCが推定する限界は1.5度だ。人間が反省せずに限界点を超えるなら、フィードバックループが形成されて地球の生態系は後戻りできないというのが環境科学者たちの下した展望だ。

環境学者の警告を受け入れた施策も採択されている。米国のLAは2025年まで運行する車両の25%、2035年までは80%を電気車両に転換すると宣言した。多くの国が電気自動車、水素自動車に対して特典を与えている。

しかし、これは地球で一足先に産業化に成功し、富を蓄積した西側諸国の話だ。中国はもちろん、東南アジア、中東、アフリカは今やっと産業化の軌道に乗った状態だ。現段階で化石文明と決別したら、彼らはまた貧困に直面するしかないだろう。

「我々も幸せに生きなければならない」と言って化石文明にこだわる場合、武力で阻止しなければならないだろうか?共倒れを防ぐために貧しいいくつかの国をスケープゴートにするのが妥当だろうか?

化石燃料文明の終末は、リフキンが先に予告した労働の終末、所有の終末とつながっている。 経済先進国が、今まで享受した富を第3世界と共有せず、化石文明の代わりに登場した新しい波を自分たちのレバレッジだと考える場合、文明は気候変化に先立ち、葛藤で終末を迎えることになるかもしれない。
  • Lim, Chul
  • 入力 2020-02-13 00:00:00




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